みなさん! 3日前の11月1日に「リンゴの王様」という冠を戴く唯一のリンゴ、「ふじリンゴ」の出荷がはじまりました。その特徴は、豊富な果汁と、甘味と酸味のほどよいバランス、そして"蜜"の入った果肉にあります。いよいよはじまったふじリンゴがおいしい季節は、この11月上旬から来年の春までと寒い冬の間中、続きます。
果実王国信州にある地域内20のJAのなかでも、最もリンゴの生産量の多い北信地区善光寺平にあるJAながので、現在営農技術員をされている大川英明さんに、今回は「ふじリンゴのおいしい見分け方」を教えていただきました。大川さんご自身「実家はリンゴ農家」というだけあって、リンゴに触れる手つきは実に慣れたものであります。
それでは、リンゴの王様「ふじ」の、おいしい見分け方を覚えてください!
1、まずは果実の表面がデコボコしているものを見分ける
果実の表面にデコボコがあらわれるのは、ふじリンゴの特徴。また表面がツルツルしているものは「あまりおすすめできない」とか。
2、つぎに赤色が縞状に色づいているものを見分ける
赤いリンゴを良く見ると、縦に細く色濃い赤線がはいっています。このような線がいくつも縞状に入っているのも、おいしいサインのひとつです。
3、ひっくり返してお尻が黄色く色づいてるものを見分ける
リンゴはかならずしも頭からお尻までが真っ赤というわけではありません。じつはお尻の部分が黄色くなっているものが、おいしいサインです。
注意すべきは以上3点です。この見分け方はおいしいリンゴをこの冬に食べるための注意事項としてご記憶ください。ね、そうすると、さっそく直売所やスーパーでリンゴをじっくり眺めてみたくなったでしょう?
光センサーはおいしいリンゴを逃さない
上の写真は北信州の飯綱町にあるJAながの「さみずフルーツセンター」で、ふじリンゴ解禁日の前日10月29日に撮影したリンゴの出荷作業のようすです。写真に写っているリンゴはやさしい甘さで人気を大きく伸ばしている「シナノスイート」です。左の写真は光センサーで糖度をチェックしているところ。産地ではこのように、リンゴはひとつひとつ、手作業も入っての出荷作業がされています。
今年は夏の干ばつの影響で、リンゴ自体がわれわれ同様たくさんの水分を必要としたため、実った果実はやや小さめかもしれませんが、「王様」の冠を戴くだけあって、例年どおり天然の甘味が濃縮されたおいしいリンゴに育ちました。ご期待ください。それに、そもそもリンゴの実も体も身が締まっていたほうがおいしいのです。
どうかふじリンゴをたくさん食べてください
今、信州に暮らすすべてのリンゴ農家の思いはひとつしかありません。それは−−
「今年もまた心を込めて育てたリンゴを、たくさんの人に食べてもらいたい!」
信州では、夏の強烈な太陽の力をたっぷり戴いたリンゴたちが、今年もみなさんのお手元に届くことを、甘酸っぱい果実の香り漂う秋の風の中、今この瞬間も待ちかまえています。おいしいリンゴの王様をよろしく。
参考サイトと情報:
・長野県内のふじりんご祭インフォメーション 一覧(PDF)
・JAながのホームページ
さみずフルーツセンター 〒389-1204
上水内郡飯綱町大字倉井2885 026-253-2224
・地図他 長野県観光サーチ