果物

かくも贅沢で幸せなブルーベリーの食し方!

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"ブルーベリー狩り"、したことあります? まだないという方、早速計画を立てませんか。「畑に生っている実をいくらでも食べていいよ」なんて聞かされただけで興奮してくるでしょ。そのうえ「今年は昨年より生りがいい」という話を耳にしましたから、この夏長野県を訪れる予定がある方は、是非ブルーベリー狩りを旅の計画に組み込んでください。なにしろ長野県のブルーベリーの生産量は全国一。なんと日本全国の生産量の5分の1が、この長野県で生産されているのですから。

長野県では、正月から行なわれるイチゴ狩りにはじまって、春先のワラビやタケノコといった山菜から、サクランボにブドウにリンゴ等の果物の収穫、そして秋の味覚のキノコとまあ、狩猟採集民族の血が騒ぐ山国信州ならではの様々な収穫体験が出来ますが、「まだブルーベリーは収穫したことがない」という方のために、おいしいブルーベリーの楽しみ方をお話しましょう!

ブルーベリーの歴史の長いところへ
訪れたのは県の最北端に位置する上水内郡信濃町。トウモロコシ畑があちらこちらに広がっていて、1日の寒暖の差を利用して出来上がるその甘味の濃いトウモロコシは町の特産品。さらにもうひとつの特産がブルーベリーなのです。北米原産のブルーベリーですが、ここ信濃町は、1971年に、全国でも一番最初に寒冷地向きである北部ハイブッシュ系のブルーベリーが栽培された、県内においてもブルーベリーの歴史の長い場所です。その信濃町でブルーベリーを栽培して40年近くになるという長原農園さんを訪ねました。

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恥ずかしながら長野県に長く暮らしながらこれまで未体験だったブルーベリー狩り。ついにこの度ブルーベリー狩りデビューを果たすこととなるレポーターに、麦わら帽子がよく似合うこの農園の園主・長原秀夫(ながはらひでお)さんが、農園を案内してくれながらブルーベリーにまつわる話をしてくれました。

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食べる以外にもあるブルーベリーの楽しみ
信濃町は雪が特に多い場所で、冬、多いときで2メートル近くも雪が積もるのです。その雪の重みでブルーベリーの枝が折れるのを防ぐために、紅葉の時期になるといよいよくる冬に備えて樹を紐でしばって雪囲いをするのがまずはひと苦労。さらに冬の食糧のない時期には山ウサギがやってきて、軟らかい花芽を食べてしまい、実が付かないなんて弱ったこともあるそうです。

しかしブルーベリーは初夏にはスズランよりひと回り小さい程のツリガネ状の白い花を咲かせ、また紅葉の時期には葉っぱが綺麗に紅葉し、その美しさは花材として使われることもあるのだとか。長原さんに言わせれば「ブルーベリーは食べる以外にもいろいろな楽しみがあるもの」なのです。

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生まれて初めてのブルーベリーの幸せな食べ方

今年の出来はどうですか?

「今年は天候不順の影響で、10日ばかり収穫が遅れましたが、今ではこの暑さも手伝って、昨年より生りが良く、いっぱい収穫できそうです」

ブルーベリーの摘み取り方を教えてください。

「ブルーベリーの実は、引っ張るのでなく、粒の付け根部分を上とか下に向けるように、粒の先を上か下に倒すような気持ちで採ると"ポロン"と上手い具合に収穫出来ます。それとブルーベリーの皮は薄いので、手の力を抜いて1粒づつ優しく摘み採ってください」

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美味しい粒の見分け方はありますか?

「全体がきちんと黒くなっているものを選んでください。赤いものは酸っぱいので粒の付け根部分もしっかり見て、全体が黒く色付いているものを確認して摘み採ってください」

ブルーベリーのいちばんおいしい食べ方は?

「掌に軽く小山を作るくらいを片手に盛って、それを一気に口の中へ入れるんです。どうです?」

むむむむむむ。モグモグモグ。ゴクリ。うーん。先程まで1粒1粒味わいながら口に入れたあの味とはまったく別物を食べているような、それはとても不思議なのですが、甘味や酸味が上手く交じり合って、確実に美味しいと思える食べ方ではありませんか。しかしこんな贅沢な食べ方が出来るのも、食べ放題の観光農園だからこそでしょう。幸福感に浸っていると、長原さんは続けました。

「このブルーベリーという作物は、農薬を使わないで栽培するんですよ。直接口に入れるものですからね」

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おいしいブルーベリーのなる木と出合ったら
ブルーベリーは目に良いなどと言われていますが、含まれるアントシアニンの効果は膀胱炎などの治療・予防にも効果的なのだとか。さらにポリフェノールが豊富に含まれ抗酸化力が強いとも。

実は「ブルーベリー」と簡単にいっても、とても多くの種類があるそうで、この品種の違いによって味や大きさが異なるのです。信濃町の周辺では多いところで30種類以上、長原さんの農園でも10種類以上もの品種が栽培されていて、園内にはおよそ400本ものブルーベリーの樹が植わっているのです。

でもたくさんの品種があっても、園内には品種毎に区分けして植わっているわけではなく、混ざって植わり、さらに一塊となっている樹には、以前から植えてあったものとは別の品種の樹が挿し木されて植えられていることがあるので

「美味しい実を見つけたら、その枝の根元を辿って同じ枝になっている実を食べるのがいいわよ」

と教えてくれたのは、この農園をよく知っていて摘み採りに来ている人の談でした。なるほどなるほど。

ブルーベリー狩りの魔術的な魅力

摘み採ったブルーベリーはどうやって食べるのが美味しいですか?

「ジャムが好きな人は、砂糖を加えて煮詰めてジャムにしてもいいですが、調理が面倒な方には、冷凍庫で凍らすだけの"フローズンブルーベリー"がおすすめ。氷のように硬くはならず、あられのように軽い歯ざわりで、特に暑い夏はこの冷たいのがいいんですよ。でもブルーべリーはこうして1年中美味しく食べられるんです。」

広い園内にあるその小さなひと粒の色付きを眺めながら『甘いかな?酸っぱいか?』とひと粒摘まんで口に入れるワクワク感をもちながらの園内巡りは楽しいものです。しかも園内に植わるブルーベリーの樹はどの実を収穫してもいいのですから、美味しそうなものを見つけてはちょっと摘み、また斜めの樹に生るものが美味しそうに見えればそっちを摘み、とあっちフラフラ、こっちフラフラで1時間なんてあっという間。「中には2〜3時間も戻ってこない人も居たんですよ」と笑いながら長原さんが話してくれました。腰にカゴをぶら提げての収穫は、まるで自分がここのオーナ―になったような豊かな気分に浸れます。

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高い場所に実が付き易いというブルーベリーですが、小さなお子さんだって大丈夫。樹の高さも様々ですので家族みんなで楽しめます。さらに、この農薬を使っていないブルーベリーの樹には、子ども達に人気のカブトムシやカミキリムシがやってきて樹の蜜を吸いに訪れ、ワンパクな子ども達にとってはブルーベリーどころではなくなってしまうかもしれませんが。そんな普段あまり見ることのなくなった昆虫たちとの遭遇もまた楽しみとなるでしょう。

ブルーベリー狩りで身も心も癒されて
長原農園さんのブルーベリー狩りは8月のお盆までが最盛期で、今年のこの天候だと8月いっぱいまでじゅうぶん楽しめそうということです。なお期間中無休で朝8時〜夕方6時頃まで営業しています。料金は1時間で大人700円、子供500円で食べ放題。さらに250グラム入りブルーベリーのパックがお土産付き。このように県内では1,000円前後でお土産付きのところが多いようです。また場所によっては8月下旬までの収穫が可能ですが、詳細は各農園によって違いますので直接お問い合わせください。

黒姫山が悠然と構える姿を近くに眺めながら、その麓に広がるブルーベリーの畑。涼しい風が通り抜けるこの場所は、下界の暑さを忘れさせてくれる別天地で、ここに来ただけでもまさに天国にいる気分。広がる青空のもと、好きなだけ、思う存分ブルーベリーを食べながら、またそこでのヒグラシの音を聞きながらの収穫は、なんとも癒されるものなのでした。

参考情報:

長原農園
住所 信濃町柏原4378−5
電話 026−255−3780

*県内のブルーベリー狩りのできる観光農園はたくさんあります。長野県公式観光ウェブサイト「さわやか信州旅.net」の「見る・楽しむ」のページにあるキーワード検索にブルーベリーといれてチェックしてみてください。

indexarrow.gif さわやか信州旅.net

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