なかなか見かけないレアな紫アスパラ

「紫アスパラガス」をご存じですか。生産量は非常に少なく、出荷がほとんどないため、なかなか見かけない希少な食材です。

大きさは、馴染みのグリーンアスパラガスとほとんど変わりはないのですが、味が異なり、甘みの強いのが特徴です。

今回はそのレアな紫アスパラガスについて紹介します。

紫アスパラガスとは

一般的に知られるのは緑色のグリーンアスパラガスですが、紫アスパラガスは別の品種です。アントシアニン色素が多く、グリーンアスパラガスに比べて甘みの強いのが特徴です。

しかし、アントシアニン色素は加熱に弱く、ゆでるとグリーンアスパラガスとほとんど変らない緑色になってしまいます。少しでも紫色を残したい場合は、お湯に酢やレモン果汁を加えてゆでます。

ちなみにホワイトアスパラガスは、グリーンアスパラガスと栽培方法が異なり、日光が当たらないように栽培したもので、品種はグリーンアスパラガスと同じです。

アスパラガスは今が旬

アスパラガスの旬は産地にもよりますが、一般的には4下旬から6月頃。

アスパラガスは地下茎が年々育っていき、貯蔵根に蓄積された養分を使って春先にニョキニョキ芽が伸びます。気温が上がると、あっという間に伸びてしまいます。

とくに春のピーク時には、ひと晩で数cm伸びることも珍しくありません。そのため、生育状況を管理して、タイミングを見て収穫します。

もっとおいしく食べるために…

アスパラガスは体内でビタミンAに変わる栄養素やタンパク質を含み、疲労回復や貧血予防にもつながります。ここで筆者オリジナルレシピを紹介します。

生のまま食べる

アスパラガスを洗い、食べやすい大きさに切って完成。

紫アスパラガスは糖度が高く、サラダなど生食で食べるのがおすすめです。皮はやわらかくシャインマスカットに近い、やさしい甘さでした。


アスパラガスの味噌汁

アスパラガスはゆでると栄養素が抜けてしまうため、ゆでたお湯をそのまま使います。

【材料】（2人分）

　アスパラガス　1本
　きのこ　少量
　玉ねぎ　1/2個
　卵　1個
　水　200㎖
　だしの素　適宜
　味噌　適量

【作り方】
1　アスパラガスは根元のかたい部分を切り落とし、根元から1/2ほどの皮をピーラーでむき、幅1cmの斜め切りにする。
2　きのこと玉ねぎを食べやすい大きさに切り、卵は溶いておく。
3　鍋で水を沸かし、アスパラガス、玉ねぎ、きのこを1分半ゆでる。
4　再び沸いたら溶き卵を少しずつ回し入れ、だしの素を入れ、味噌を溶いて完成。

アスパラガスの肉巻き

しょうゆベースの甘辛タレを香ばしく絡めました。白飯やお酒にも合う一品です。

【材料】（2人分）
　アスパラガス　2本
　豚バラ薄切り肉　100g
　塩　小さじ1/4
　黒こしょう　小さじ1/4
　片栗粉　大さじ1
　サラダ油　大さじ1
［甘辛タレ］
　しょうゆ　大さじ1
　みりん　大さじ1
　料理酒　大さじ1
　砂糖　大さじ2

【作り方】
1　アスパラガスは根元のかたい部分を切り落とし、根元から1/2ほどの皮をピーラーでむく。
2　ラップで1を包み、600Wの電子レンジで1分ほど加熱する。
3　豚バラに2をのせて端から巻く。表面に塩、こしょうをふり、片栗粉をまぶす。
4　フライパンにサラダ油をひいて中火で熱し、3の巻き終わりを下にして入れ、火が通るまで焼く。
5　甘辛タレの材料を混ぜて加え、照りが出るまで中火で熱す。食べやすい大きさに切って盛りつける。

最後に‥

紫アスパラガスは、直売所などでなかなか目にすることのできない珍しい品種です。グリーンアスパラガスよりも甘みが強く、お子さんにも食べやすいと思います。

ぜひ、今が旬のアスパラガスを楽しんで食べてみてください。