JAみなみ信州は、長野県で梨の生産量1位。
なかでも豊水は、さっぱりとみずみずしい味わいの人気品種で、毎年秋になると、店頭にずらりと並びます。
南信州を流れる天竜川と豊かな自然、そして昼夜の寒暖差などにより、甘みが強くシャリッとした食感のみずみずしい梨が生産されます。
加藤さんの自宅から見える梨畑
豊水って、どんな梨?
今回の取材先であるJAみなみ信州「加藤農園」では、豊水がたくさん実っていました。
豊水は、サクサクした食感で果汁たっぷり、強い甘味とさわやかな酸味でバランスがよく、さっぱりとした味わいが特徴です。サイズは大きめで350~400gくらい。日持ちは幸水より少し長めの品種です。
切った断面がおいしそう!
梨栽培は、剪定→結実させる「受粉」→身を選別する「摘果」→病気を防ぐ「防除」→収穫の順で行われ、特に重要なのが摘果です。
収穫は、軸を合わせて果実を上へ押し上げて採るのがポイント。
おいしい豊水の選び方は手を持った時に重みを感じるもの、ふっくらと丸みがあってお尻の部分が張っていて、大きいものだそうです。
豊水を収穫する加藤さん
太陽の光を浴びてすくすく育った「豊水」を選果場へ
最上級の「太鼓判」ってどんな梨?
いいだ果実選果場を建設した際に、日本で初めて光センサーを導入。差別化を図り、付加価値をつけるため、特に良い梨を「太鼓判」「優糖生」と名づけたそうです。
最上級が太鼓判(糖度が一定基準以上、外観が良好)、その次が優糖生(糖度が太鼓判と同じ基準、外観が若干悪い)と選別され、豊水は糖度13度以上、南水は糖度14度以上が太鼓判として出荷されます。
これから光センサーに入れて梨を測定
最上級「太鼓判」の入る箱
青梨と赤梨のちがい
長野県は、梨の遅場産地と位置づけられ、青なしの「二十世紀」「サンセーキ」、赤なしの「幸水」「豊水」「南水」、西洋なしの「ラ・フランス」など、多様な品種を生産しています。そして長野県生まれの「南水」の生産拡大、赤なしのシリーズ化・長期販売化を進めています。
赤梨は「幸水」「豊水」などが代表品種。表面はツルツル、果肉は白く、果汁たっぷりで甘みが強く、やさしい酸味が特徴です。
幸水
豊水
南水
青梨は果皮が緑色で、ほどよい甘さとほのかな酸味がさわやか。水分が多く、歯ごたえがあるのが特徴です。特に長野県産の「二十世紀」は生育期の日照量が多いため、さわやかな味とみずみずしさが秀でています。
赤梨と青梨の共通点は、シャリシャリとした食感です。
二十世紀
9月、10月といえば、梨が食べたくなる時期ですね。小学校の給食で梨が出ると「宿題がなし」になると冗談を言う子がいました。もしかしたら、その梨はJAみなみ信州産だったのかもしれません。
梨は、幸水→豊水→二十世紀→南水→あきづきの順に、10月上旬まで出荷しています。ぜひ味わってみてください。
オンラインショップや直売所でも販売をしていますので、手に取ってみてください。
おまけ…
取材にご協力いただいた加藤さんの自宅には、ヤギがいました。名前はデーデー。現在6歳。白と黒模様でかわいい。近づくと頭突きされることもあるそうです。私も最初は突進されそうだなという感じでしたが、最後は仲良くなり、お別れするのがさみしかったです…。
加藤さん一家とデーデー
JAみなみ信州の梨を紹介した動画
SBC信越放送のテレビ番組「?クイズ!違和感を探せ!」で、JAみなみ信州の梨が取り上げられました。よろしければ、こちらもぜひご覧ください。