幻のフルーツ?!ポポーをご存知ですか

ある日、近所のA・コープの直売コーナーを見ていると、なんとも見慣れない果物が。

「アケビみたいな、これはなんだ?」

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その名は「ポポー」。

何かはよくわからないけれど、好奇心に駆られて購入。そもそも食べ方もわからず、家に帰って調べてみました。

どうやら北米原産の果物だそうですが、日持ちがしないため流通に乗らず「幻のフルーツ」と呼ばれているのだそう。「森のカスタード」という異名もあるようです。

生産地を見ると、なんとご近所!管轄JAに問い合わせ、気になるこの木を生産者さんに見せてもらいました!

お邪魔したのは長野市篠ノ井にある宮尾治市(みやお・じいち)さんの畑です。篠ノ井は長野市の最南端部にあたります。

宮尾さんの畑のまわりには、りんご畑が広がっていました。その中にあるポポーの木はこちら。

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40年くらい前に庭木として植えたそうです。それから品種を増やしてさらに数本栽培し、果実を直売所に出荷しています。

なんとこのポポー、ほとんど手入れしなくてもOKだそうです。

「この辺はシカも来るし、ハクビシンも出るんだけど、動物はポポーを食べないんだよ」とのこと。

noutiku2-02-20241009木になっている様子はこちら

「森のクリームって言われててね、アボカドのような食味。種が多いから、ちょっと食べにくいかも」

noutiku2-03-20241009ポポーの実。まだ完熟ではない状態

5月頃に花を咲かせて、お盆の頃から実をつけ始めます。8月下旬から9月中旬が旬とのことです(10月に入ってからも別の生産者さんが直売に販売していました)。

noutiku2-04-20241009食べごろの実

noutiku2-05-20241009割ってみると、ねっとりとした果肉!

熟したものは、割る前から強い芳香を放っています。

その場でいただくと、ねっとりクリーミな食感と、濃厚な甘さ。まさに「森のカスタード」!そして独特の南国フルーツのような香りが広がります。

りんごや梨、ふどうや桃など、思いつくフルーツとはまったく異なる食味です。強いていうなら風味が柿に近いかもしれません(南国に柿があれば、こんな感じかな…想像してみてください)。

お土産に完熟ポポーを数個いただくと、帰りの車内はポポーの香りでいっぱいになり、気分は南国(でも北米原産…)。

「ポポーは凍らせるとおいしい」という情報を見たので、凍らせて食べてみました。

noutiku2-07-20241009冷え冷えの完熟ポポー。見た目はアケビみたい

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縦に切りたかったのですが、種が邪魔して切れず、結局輪切りに(笑)

スプーンですくって食べると、独特の芳香はそのままに、甘さがマイルドになって、アイスクリームとシャーベットの中間のような、なめらかな食感。おいしいです!

冷やすと甘さを感じにくくなるため、一般的に果物を食べる際、冷やしすぎは避けた方が良いのですが、 ポポーは凍らせた方が好みでした。

noutiku2-06-20241009柿のような種。包丁が入れづらいです

ちなみに筆者が直売所で購入したポポーは、宮尾さんが出荷したものでしたが、追熟しても写真のポポーほどに芳香は出ず、甘みも少なめで、色や食感もアボカドに近かったです。同じポポーでも品種によって味がちがうようです。

長野県にこんな果物があるなんて知りませんでした!

先にも述べたとおり、ポポーは保存が効かないため、ほとんど流通していませんが、近隣の生産者が出荷する直売所では、時に「幻」のフルーツとの出会いがあるかもしれませんよ。

こちらは の記事です。
農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

この記事を書いた人

おとうふ

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