南木曽町の田立(ただち)地区は昼夜の温度差が大きく、長野県内で数少ないお茶の産地として知られています。一番茶のみを手摘みすることで、香りよく深い甘味のある、高品質なおいしいお茶ができあがります。
2014年の過去記事に同地区のお茶栽培の歴史や、茶摘み、茶工場など詳しく紹介しています。
信州木曽の南端に隠れた銘茶あり!
今回は久しぶりに同地区のお茶を取材することにしました。しかし残念ながら取材前日に大雨が降り、茶摘みや茶工場の様子は取材できませんでした。茶葉は濡れている状態だと出荷できないのです。
取材時は奇跡的に青空でした!
茶摘みは手の感覚が頼りです
同地区では5月1日から1ヵ月ほどかけて茶摘みを行います。お茶農家の白金 恒行(しらかね・ つねゆき)さん、由佳(ゆか)さん夫妻は、恒行さんのご両親と、息子さん2人の計6人で25aの農地で茶の木を栽培し、120kgの茶葉を出荷しています。
上から見ると、どれも茶葉は同じように見えますが、農家さんはパッと見て採れ頃のものを見分けられるのでしょうか。
「目で選ぶというよりは、手の感覚で摘んでいますね。手でつかむと、新芽だけ簡単に摘めて、新芽以外は強い力を入れないと摘めないんです」
手摘みだと柔らかい新芽だけを収穫できるので、品質の良いお茶ができるのですね。
お茶の葉の先端にある芯芽と、その下の3枚の葉を摘む「一芯三葉」摘みをします
お茶農家さんは1年中、自分たちで栽培したお茶を飲みます。ちなみに自家用のお茶は機械で収穫しています。
「祖父母の代からお茶を栽培しているので、昔から当たり前のように家で飲むお茶は自分たちで栽培したものでした」
おいしいお茶は何気ない日常を豊かにしてくれるのですね。