八ヶ岳山麓の北部、標高1100mの高原でハクサイが栽培されています。ここでは、昼夜の寒暖の差が激しい気候と、養分や水分を豊富に蓄えた肥沃な土によって、柔らかくみずみずしいハクサイが育ちます。ハクサイは鍋料理に使う冬の食材というイメージが強いかもしれませんが、長野県では冷涼な気候を生かして6月から10月に最盛期を迎えます。生産量は全国2位ですが、夏秋期にかけては圧倒的なシェアを確保しています。みずみずしいハクサイは、残暑が残る今の季節にもぴったりの食材です。
さっそく、南佐久郡小海町にある松本実さん(49)のハクサイ畑を訪ねました。気温が上がる前に収穫するため、松本さんの畑では朝5時頃から作業を始めます。取材に伺った8月下旬、長野市内では猛暑日が続いていましたが、小海町の畑は一帯が霧に包まれて、長そでを着ないと肌寒いほどひんやりとしていました。澄んだ空気とふかふかの土が、おいしいハクサイを予感させてくれます。
この畑では3月から10月にかけて約8haの畑でハクサイの2期作を行っています。夏に収穫するハクサイは水分が多いのが特徴で、獲れたてのハクサイは、手で握っただけでこんなに水分が滴ります。このハクサイは、某有名メーカーのキムチになるそうですよ。
獲れたてのハクサイはこんなにもみずみずしい
早朝に収穫されたハクサイは、鮮度を保つために特殊な装置を使って冷却されます。
この「真空冷却槽」は槽内を真空にすることで、ハクサイの中心部まで短時間で冷却することができます。冷却されたハクサイは、すぐにトラックに積み込まれ、市場や加工場などに運ばれます。
生産者の松本実さん
1玉のサイズが大きいので、ハーフや4分の1にカットされたハクサイを購入される方も多いのではないでしょうか。ここで、生産者の松本さんにおいしいカットハクサイの選び方を教えていただきました。ポイントは「中が黄色いものを選ぶこと」。ハクサイが熟し過ぎている場合は、中まで白くなっているそうです。
松本さんは、就農する前は地元ホテルに料理人として勤めていました。34歳の時に家業である農業を継ぎ、ハクサイを栽培しています。奥さんの敦子さんに、ハクサイをたっぷり使ったラザニアの作り方を教えていただきました。なんと、奥さんも料理人だったそうです。ハクサイを知り尽くした元料理人のレシピ、ぜひお試しください。
こちらは 2014.09.16 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
ピーチちゃん
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