JAタウン[全農長野]僕らはおいしい応援団 いいJAん!探検隊員の佳代さんが、人気商品の秘密にふれる脱力系レポート
春の陽気を飛び越して5月下旬の初夏の陽気かと思えば、先週は長野市内もうっすらと雪化粧してみたり・・。3月の陽気は「三寒四温」とは言っても、信州の3月は寒暖の差が激しすぎて少々辛いです。それでも、市内のデパートやホームセンターなどに出かけてみると、新入学の準備と思われる親子連れや、この春から一人暮らしをはじめると思われる学生さんなどが多く、冬のどんよりとした空気に押し付けられたような町全体が、何となく明るく弾けてきた感じがします。巷の話題はもっぱら桜の開花予想。早いものでもう4月です。
アルストロメリアこそ春の花
この時期、みなさんに紹介できる信州の農産物を探して春の信濃路を北から南へ。「春の花」ということで、南信の伊那谷を中心に栽培が多いアルストロメリアを取りあげてみました。前回に引き続き、南信の伊那谷訪問の第2弾です。事務所を出る時には、「また南信ですかぁ!?」と言っていた佳代さんも、取材対象がアルストロメリアということで乗り気満々。伊那谷の風はやはり冷たかったものの、南信独特の晴れ渡った空と南アルプスの残雪のコントラストが印象的でした。
今回お邪魔したのはJA上伊那のアルストロメリア生産者の春日さんの栽培ハウス。春日さんはJA上伊那の花き部会長もされています。
アルストロメリアの原産地は南米、チリの砂漠やアンデス山脈の標高4000mクラスの高地で、英名は「インカのユリ」と言うそうです。株はオランダで育てられて日本に輸入されています。日本での栽培は1970年代、「百合水仙」という名前で入ってきました。
150種類のアルストロメリア
長野県は冷涼で標高が高いためアルストロメリアの栽培に適しており、生産量は全国1位。出荷の最盛期は3月から5月で丁度今が最盛期。・・・とは言え、最近は品種の切り替えや栽培技術の改革によって、多彩な花色が1年中出荷されるようになりました。品種もバリエーションが多く、現在栽培されているものだけでも150品種! その年の流行の花色をいち早く察知して、末端の花屋さんから求められる新品種を積極的に導入するため、正に花栽培は情報が命! 野菜や果実とは違った緊張感があるようです。
アルストロメリアの花言葉は「持続」「援助」。他の花に比較して日持ちが良いことから、この花言葉が来ているようです。花が四方に向いて華やかで、ブーケやアレンジに最適な花なので、近年人気が上がってきています。
花を長く楽しむコツは
花屋さんでは、当然フレッシュで元気な花を買いましょう。茎が柔らかいものや短いものは日数がたっていることがあります。家に帰ったらキチンと水揚げをしましょう。茎を水中で切ります。枝ものは切り口をたたいたり、焼いたりして水を吸い易くします。時間があればバケツ等の深い容器に水を張って、冷暗所におけば花を休ませられます。その後は毎日水を替えます。更に炭を入れたり、夏場は氷を入れると長持ちします。咲き終わった花は元から摘み取って、次々つぼみが開く手助けをします。
伊那谷というと、「高遠の桜」が有名ですが、アルストロメリアをはじめ、カーネーションやトルコキキョウなど、栽培の花も有名です。花の美しさや、新鮮な香りは気持ちをリラックスさせてくれます。いかがですか? 大切な人のプレゼントにはもちろん、生活の空間を素敵に演出する自分のためにも。
JAタウンでもアルストロメリアの扱いを開始したいと思います。扱いをはじめるに当って、今回JA上伊那のご好意で花の鮮度を保つための湿式立箱による出荷方式で行います。是非4月JAタウンのページも覗いてみてください。