7年に一度の善光寺の御開帳にお出かけを!

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桜(ソメイヨシノ)もそろそろ開こうかという5日、7年に一度のご盛儀、長野市善光寺の御開帳がはじまりました。来月31日までの57日間、開催されています。前日の4日には曇天の空から冷たい小雨が降りしきるなか、前立本尊(まえだちほんぞん)を本堂に運ぶ御遷座式、続いて回向(えこう)柱開眼法要が厳かに行われました。柱を包んでいた白い布が徐々に巻き取られ、回向柱が姿を現わすと、大勢の参拝客から歓声があがりました。あたりが薄暗くなる中、待ちに待った御開帳がはじまるのを前に、老若男女問わず多くの参拝者が、ご利益を求め、我先にと手を伸ばし柱に触れていきました。

今年は善光寺に触れてみよう
御開帳とは、7年に一度だけ善光寺本堂に安置される御本尊一光三尊阿弥陀如来(秘仏)の身代りとして、前立本尊の姿を特別に拝むことができるというものです。また前立本尊中央の阿弥陀如来の右手と本堂前に立てられた回向柱(えこうばしら)が結ばれ、この柱に触れることで前立本尊に触れるのと同じご利益が得られるとされます。

本尊である一光三尊仏は、欽明天皇の時代に韓半島にあった百済の国から献上され、その後、蘇我氏と物部氏の争いの混乱の後、推古天皇の時代に信濃の国の住人本田善光(ほんだよしみつ)が郷里に持ち帰りました。後に現在の地に移ったのが長野市の善光寺のはじまりといわれており、この「善光寺」の名も本田善光から名づけられたと言われています。ちなみに長野市の善光寺をはじめ県内外の6つの善光寺において、6つ御開帳が同時に行われるのは初めてのこと。各所で開催される善光寺御開帳を体感するのもいいかもしれません。

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さて、善光寺御開帳に関しての更なる詳しい情報は、既にあらゆる媒体を通じ紹介されていることではありますので、ここからは長野県のおいしい食べ方編集部独自の注目ポイントを紹介していきたいと思います。

注目ポイント1 善光寺詣りは早朝が一番です。早起きは苦手という方も、この時くらいは早起きしてお詣りするのがおすすめです。お朝事(あさじ)とよばれる行事が毎朝5時30分(4月24日までは6時)から、善光寺本堂において全山の僧侶が出仕して法要が行われます。この時、前立本尊の厨子の扉が開かれます。このお朝事の前後には、法要の導師を務める善光寺住職が、参道にひざまずく参詣者の頭を数珠で撫でる「お数珠頂戴」の儀式があるので、せっかくなので早朝詣りしてはいかがでしょうか。専用バスがJR長野駅前から善光寺大門まで毎朝出ていますのでご利用を。バスから降りて、仁王門、修復を終えた山門、本堂までつづく石畳の参道を歩いていくとなんともすがすがしい気分になります。

注目ポイント2 仏像や善光寺の由来に興味のある方は、善光寺境内の史料館に展示されている「阿弥陀如来立像」をご覧ください。鎌倉時代の仏師快慶の作品ともいわれ、現在、東京藝術大学での調査が進められているところですが、この御開帳期間中、展示されていますので足を運んでみてはいかがでしょうか。さらに善光寺のお隣、城山公園内にある信濃美術館では「善光寺御開帳記念“いのり”のかたち―善光寺信仰展」が御開帳期間中、開催されています。ここでは、ドイツ・リンデン民族学博物館が所蔵する善光寺前立本尊にそっくりの阿弥陀三尊立像など貴重な仏像が展示されていますのでお見逃しなく。

注目ポイント3 触れると病気や怪我が治るとされ、長年にわたり撫でられ傷ついた善光寺本堂内の「びんずる尊者像」も御開帳を前に復帰。期間中これまで以上の参拝者に触れられることになりそうです。

注目ポイント4 時間にゆとりのある方に、長野駅から善光寺までの約2.5kmの表参道界隈に祀られる七福神をめぐりながら、善光寺詣りしてはいかがでしょうか。JR長野駅2階の長野市観光情報センターにて専用色紙を購入し、七つの朱印と善光寺さんの朱印をいただいてご利益アップといきませんか。(朱印時間は10時〜16時。色紙に関しては長野市観光情報センター 電話026−226−5626 へお問い合わせを。)

とまあ、このほか紹介しきれないほどの見所もありますので、境内六地蔵付近にある観光案内所等でお聞きください。また期間中、屋根のない2階建てバス「スカイバス長野2009」が長野市内を周遊します。さらに長野市周辺では、あんず・桃・りんご・なしの開花時期と重なり、長野県らしさを体感できますので、この機を逃さずにぜひお出かけください。

なお、善光寺御開帳の様子はJANISのライブ映像でもお楽しみいただけますので、時折チェックしてみてください。

御開帳に関する情報:

七年に一度の盛儀 善光寺御開帳

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