長野県といえば山菜が有名ですが、なかでも初夏を代表する人気の山菜が旬をむかえます
そう、みなさん大好き「ネマガリダケ」!
東北や信越地方が名産のタケノコで、やわらかくアクが少ないため、タケノコごはんはもちろん味噌汁など、さまざまな料理で楽しむことができます。
初夏に旬をむかえ、長野県の北信地域の直売所などで販売され、食卓を楽しませている食材です。
今回は私ちゅん流ネマガリダケのおいしい食べ方をご紹介します。
ネマガリダケとは?
ネマガリダケは別名「チシマザサ」といいますが、東北や信越地方など雪が多く降る地域では、若芽が地上に出たとき積雪の重みで茎が根元から反り返るように曲がってしまうため「根曲がり竹」と呼ばれているのです。
産地によって呼び方は異なり、山陰地方では「姫竹(ひめたけ)」、ほかにも「月山筍(がっさんだけ)」「地竹(じだけ)」「笹たけのこ」などと呼ばれます。
標高の高い地域で見かけることが多く、手軽に採れて食味がいいので、昔から親しまれ、一般的なタケノコとはちがう風味とやさしい味わいがあります。
5月中旬から6月末が旬で、エグミが少なく甘みを感じ、アク抜きの必要はありません。シャキシャキとした歯ごたえが特徴です。

いざ、ネマガリダケ採りへ!
ネマガリダケは基本的に、山岳部の急斜面に自生していることが多いです。
探し方のポイントは、登山道に入ったら、まず笹を探します。ネマガリダケは前述のとおり、根元が曲がって生えてくるため、笹の根元にタケノコが生えていたら、それはネマガリダケです。
ネマガリダケのタケノコは群生していることが多いので、1本見つけたらほかにもないか探すのもポイントです。

ちゅんの自宅の近くにある「マイ山」で収穫しました〜!
収穫したら下処理を
収穫後の下処理は必要不可欠です。我が家のやり方をご紹介します。よろしければ参考にしてみてください。
1.先端を包丁で斜めに切り落とし、縦に切り込みを入れます。
2.切り込みから左右に広げるようにして皮をむきます。
3.根元に爪を立ててみて、爪が入らない、かたい部分から下を切り落とします。
4.切り分ける際、節のかたい部分があれば切り落とします(節抜き)。節のぎりぎり上まではやわらかく、節より下は包丁をあてて、スッと通るところで切ります。
アク抜きのための下ゆでは不要です。
ネマガリダケのおいしい食べ方
長野県や新潟県上越市の妙高地域などでは、ネマガリダケとサバの缶詰で味噌汁を作る郷土料理がありますが、家庭によってさまざまな調理法があります。
サバ缶との相性は良く、一緒に炒めて味噌煮や炊き込みごはんにしてもおいしいですよ。
今回は、ちゅん流レシピをご紹介します。
ネマガリダケの味噌汁

【材料】
ネマガリダケ…適量(12本くらい)
タマネギ…適量
サバ水煮缶…1缶
味噌…適量
小ネギ…適量
【作り方】
1.上記を参考にネマガリダケを下処理し、適当な大きさに刻みます。
2.鍋に湯を沸かし、刻んだ玉ねぎと1のネマガリダケを入れて煮ます。
3.サバの水煮缶は粗く身をほぐし、煮汁ごと2の鍋に入れます。
4.味噌を加えて味を調え、彩りに刻んだ小ネギを散らします。
ネマガリダケの素焼き

【材料】
ネマガリダケ…適量(6本)
マヨネーズ・味噌…各適宜
【作り方】
ネマガリダケをきれいに洗って皮に切れ目を入れ、皮をつけたままトースターで15分ほど蒸し焼きにします。
切れ目から皮がむきやすいです。好みでマヨネーズや味噌をつけると、おいしさ倍増です!
ネマガリタケのフライ

【材料】
ネマガリダケ…適量(食べる人数×食べたい本数)
天ぷら粉…適量
パン粉…適量
レモン…適宜
【作り方】
天ぷら粉をかために溶き、下処理したネマガリダケをくぐらせ、パン粉をつけて180℃の油でキツネ色になるまで揚げます。
好みでレモンを搾るとおいしいですよ!
ネマガリタケのホイル焼き

【材料】
ネマガリダケ…適量(5本くらい)
バター・塩・コショウ…適量
【作り方】
アルミホイルに少量の油をひき、下処理したネマガリダケを並べて包み、トースターで10〜15分焼きます。
好みでバターや塩コショウをつけてもとてもおいしくなります。
最後に…
ネマガリダケはさっと火を通すだけで食べられるので、煮物や炒め物、揚げ物などさまざまな料理で味わえます。
水煮に加工されたものを見かけることが多いですが、長野県長野市内(北信地域)のスーパーや道の駅などでも販売されております。生のネマガリダケを見つけたら、ぜひ初夏の味を楽しんでみてください。