おかあさん奮闘!長野市大岡の手作り加工品

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長野市内でも北アルプスの山並みがひと際美しく眺められる大岡地区(旧大岡村)。ここで、米や野菜、花などつくる地元農家のおかあさんたちが集まって手作りする加工食品の数々は、素朴ながらも息の長い人気商品として評判です。
20130220oka08.jpg「大岡農村女性ネットワーク」として活動し、味噌づくりをメインに行うこのグループでは、味噌の仕込みに合わせ、畑仕事がひと段落した冬の時期が活動の中心です。凍てつく寒さのなか、にぎやかな加工所におじゃましました。


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素朴な味わいと安心安全な素材で
地元内外から愛される

「ひじり三千石みそ」と名付けられたこの味噌。原料の大豆と米は、グループで栽培したものをはじめ100%地元・大岡産。ひと夏じっくり寝かせてつくられた味噌は、原料にこだわり、手間を惜しまず手作りされたもので、他にも麹やこんにゃく、漬け物など、このグループが生み出す加工品は、地元の農産物を活かしてつくられるものばかりです。

大岡農村女性ネットワークの始まりは、今からおよそ20年程前のこと。県農業改良普及センター主催の農村婦人学校で学んだメンバーが再び集まり、活動をスタートさせた当初は、自分たちの畑でとれる野菜の販売だけでした。次第に、耕作放棄地として広がる田や畑をグループで借り受け、そこで米や大豆、野菜などを栽培し、その農産物を使って加工品をつくるまでに活動の幅は広がっていきました。
現在では、最年長の82歳を筆頭に平均年齢60代後半という9名で、自分たちが暮らす土地でとれる原料を使った、こだわりの体に優しい食品づくりが行われています。

100%大岡産あきたこまち使用
2月〜3月限定の郷土の味

訪れたこの日、セイロから湯気が湧き上がる施設内でおかあさんたちがつくっていたものは「やしょうま」でした。

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練った米粉を蒸かし、色付けして形作る「やしょうま」

やしょうまは、おもに善光寺平など北信の一部をはじめ、坂北村や美麻村などでお釈迦様の命日とされる2月15日から月遅れの3月15日頃、仏壇にお供えし、食べられている行事食です。一年でも2月から3月のわずかな期間だけしかつくらないというもので、使用する米粉はもちろん100%大岡産のあきたこまち。

20130220oka06.jpgメンバーの方々が子供だった頃は、ゴマやクルミ、豆を炒ったものなどを米粉に混ぜ込んでつくっていた、というやしょうまも、今では桜やチューリップなど花柄をモチーフにした、食べるのも惜しくなるほどのカラフルさ。

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花びら一枚一枚、そして芯のガクの部分や葉っぱなど、ひとつずつ丁寧にパーツをつくり組み合わせていけば、トイレットペーパーほどの太さになります。その生地に徐々に力を掛けて均等にのし、4センチほどの太さに細く長くしていくのは相当に力の要る作業でしょう。けれど、「どう出来上がっているか、切ってみないとわからない面白さを楽しみに作っています」と、やしょうまづくりの最後で笑顔を見せてくれました。

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「この活動も、自分たちで最後になってしまうかもしれないけれど、できる限りは頑張りたいと思います」と話すのは、代表の青木直子さん。これから4月いっぱいまでは味噌づくりが毎日行なわれるそうです。

大岡農村女性ネットワークが作る、素朴な味わいが魅力の加工食品は、国道19号線沿いの道の駅「長野市大岡特産センター」で販売されています。

◇道の駅「長野市大岡特産センター」
〒381−2704 長野市大岡甲5275番地1
電話:026−266−2888

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