JA佐久浅間(佐久市)の平賀味噌加工所では今月2月から仕込み味噌の加工がはじまっています。地元で穫れた米と大豆を用いて無添加で作られるこの味噌は、20年以上もの長きにわたり地域の人たちから愛されてきました。
最近では地域外からの問い合わせも増えるなど、味噌どころの信州でも評判のお味噌になりつつあります。平賀味噌加工所のシステムは、JAの組合員や地域の人たちが持ち込んだ米と大豆を味噌に加工してお返しする“委託加工”が中心ですが、販売用の味噌もあわせて生産しています。
今年は5月まで仕込みが続き、およそ40トンのスペシャルな味噌を生産する予定だとか。
委託加工とはなんでしょうか?
「大豆とお米はあるけれど、味噌に加工する時間も暇もない」という方が、まずは加工所に大豆とお米を持ちこむところからはじまります。
すると加工所で、大豆とお米を加工して「味噌のもと」を作り、委託したみなさんにお返しします。「味噌のもと」とは、この時点ではまだ食べられるものではなく、受け取ったみなさんが各家庭に持ち帰り、冷暗所で保管し熟成を進めることで食べられるようになるものだからです。
「味噌のもと」が食べられる味噌になるのは早くても夏の土用を過ぎたころだそうですが、しかしその時期ではまだ味に“とがり”があるとのことで、それが本当にまろやかな味噌になるのは、本格的な秋が訪れを告げる10月ころということです。
加工の実際はどういうものですか?
加工の作業は1回につき400キロを超す大豆とお米を使います。お米を蒸してこうじと混ぜたり、大豆をふかして潰したりといった作業がそれから3日間(1回当たり)かけて行われます。
委託加工とはいっても、「大豆もお米もないのだけれど」という方でも利用できるのが売りなのです。JA佐久浅間で、加工所のある平賀地区を中心とした佐久市産の大豆とお米を用意することができるからです。
「委託加工で自分の家だけのお味噌を作りたい」とご希望の方は、JA佐久浅間さく東部営農センター(電話:0267−68−2841)までお問い合わせください。お味噌の委託加工は5月まで受けつけていますが、やはり気温の低い2月〜3月の寒仕込みがイチオシだそうです。
特製味噌の直販もあります
この加工所で作られる一般に市販されるお味噌は、熟成が進んだ10月ころからJA佐久浅間のJAファームなどで販売されます。こちらは通常の平賀味噌と、こうじを多めに使った「特上平賀味噌」の2種類があります。
とりわけ“特上”は、昨年から販売をはじめたところ、「甘味が強く、よりまろやか」と評判も上々。早速、購入して帰ってみると、一般に販売されているものより味噌自体がやわらかくて、評判のようにまろやかな味わいでした。
平賀味噌は10キロと2キロ(特上は2キロのみ)での販売です。現在、販売しているのは昨年、仕込んだもの。価格、発送方法など詳細はJAファーム(電話:0267−66−3300)までお問い合わせを。
JA佐久浅間
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