体も心も地域もしあわせ 信州伊那谷の雑穀レストラン

雑穀レストラン

以前、伊那市にある農家民宿へ取材に行ったときに、雑穀を使った料理を振る舞っていただき、"ぷちぷち""もっちり"とした雑穀の食感のとりことなった編集部員。
今回、雑穀を求めて県南部の伊那市長谷にある「野のもの」を訪れました。
こちらは言わば「雑穀レストラン」。地元で栽培された数種類の雑穀を使用した料理を味わえるのです。

木のぬくもりを感じる空間で身体にやさしい雑穀を

雑穀レストラン

出迎えてくださったのは吉田洋介さん。奈良県出身で、30歳でサラリーマンを辞めてから、家具職人として旧長谷村へ移住してきました。
長谷村のために何かを、と考えたときに思いついたのが、かつてあたりまえのように栽培され、食べられてきた雑穀の復興だったそう。種を分けてもらい栽培し始めたのがきっかけで、「野のもの」を2006年にオープンしてから今年で13年を迎えます。

雑穀レストラン

成長途中のアマランサス

現在では2.5haほどの畑に5種類の雑穀を、農薬・化学肥料を一切使用せずに栽培しています。今年の新嘗祭(五穀豊穣を祈るため、新穀を神・天皇へ献穀する祭儀)で、長野県代表として粟を奉納する予定だ、というお話も聞きました。

雑穀レストラン

雑穀レストラン

雑穀レストラン

雑穀レストラン

 

店内では吉田さんが作ったテーブルやイスで食事をすることができます。家具も含め木製を基調とした空間は温かみがあり、薪ストーブが一層雰囲気を引き立てています。訪れたのが初夏でしたので、もちろんストーブは稼動していませんが、冬の雰囲気も味わいたいな~、と感じました。ペットが同伴できるテラス席があり、雄大な山々を望みながらの食事もできます。

南信州の農産物をふんだんに

本日のメニューはこちら!

雑穀レストラン

和・洋の料理や季節限定メニュー、原材料にこだわったドリンク、雑穀のスイーツが楽しめます。なかでも気になったのが「たかきびハンバーグランチ」。お肉を使わないハンバーグとは? 挽肉を使わなければハンバーグではないのではないか......。

雑穀レストラン

ハンバーグランチと高遠地域のふじりんごを100%使用したリンゴジュースをいただきました。
見た目は、ハンバーグそのもの! 今にも肉汁が出てきそうですが、ハンバーグに使われているのは「たかきび」という雑穀なのがまた不思議。たかきびは弾力性とコクがあるのが特徴で、食感はもちもちとして食べ応えがあります。
ライスには自家製のお米と「もちきび」が使われています。

雑穀の魅力、広まるといいな

雑穀レストラン

かつて長谷村ではあたりまえのように雑穀が栽培されていましたが、今では吉田さんを含め5軒ほどまで激減してしまったといいます。雑穀は食物繊維やミネラル分が多く、健康に良い食べ物として注目されつつありますが、「もっと雑穀が脚光をあびて、栽培する農家を増えるといいね」と吉田さん。

雑穀レストラン

「野のもの」は「道の駅 南アルプスむら長谷」の一画にあります。近くには高遠城址公園やパワースポットの分杭峠があります。南信州へ観光の際には「野のもの」の雑穀料理でヘルシーに休憩してみてはいかがでしょうか?
玄米や雑穀ミックス粉などをお土産として購入することもできます。

雑穀レストラン

雑穀レストラン

野のもの

  • 長野県伊那市長谷非持1400 道の駅 南アルプスむら内
  • TEL&FAX 0265-98-2960
  • 営業時間:4月〜11月9:30〜17:30(LO17:00)
         12月〜3月10:00〜16:30(LO16:00)
  • 定休日:4月〜11月木曜日
        12月〜3月木曜日、第2・4金曜日
  • ※臨時休業の場合もありますので詳しくWebサイトをご確認ください。
この記事を書いた人

ジャスミン

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