小麦栽培に適した気候風土に恵まれた長野県では、強力〜中薄力まで料理の用途に応じたさまざまな種類の小麦が生産されています(詳しくは、ブログ「信州地粉だけを使ったうどんとそばが登場!」をご覧ください)。その長野県産小麦を使った粉もん料理が大集合したイベント「信州粉もん祭り2014」が、2014年3月1日に千曲市にあるJAちくま本所で開催されました。
多彩な体験メニューが好評!
「信州粉もん祭り2014」
「食べて!見て!体験して!地粉のおいしさを再発見!」と題して開催されたこのイベントでは、地粉を使った商品販売のほか、手打ちうどん講習会や、おやき作り体験会、すいとんやうすやき等の粉もん試食会、粉もん料理メニューコンテスト、石臼体験や小麦粉粘土で遊べるこども広場など、盛りだくさんの内容で行われました。
「信州の夢」認定うどん(*1)の作り方が学べる手打ちうどん講習会は、定員80名いっぱいになるほどの大人気でした。もち性でんぷんが多く、もちもちした食感が特徴の小麦「ユメセイキ」でつくるうどんは、とってもおいしいけれど、打つのが難しいんだとか。うどん作りが趣味という長野市からの参加者は、「まとまらないから難しい。あっという間だけど、楽しかった」と、体験を終えて笑顔で答えてくれました。
笑顔が広がる「こども広場」
こども広場では、カラフルな小麦粉粘土が子どもたちに人気でした。すべすべと手触りがよく、よく伸びて形成しやすい粘土で、子どもたちはお雛様などを作って遊びました。この粘土は小麦粉などすべて食品から作られているので、安心して遊べるのも嬉しいですね。
※ページ下に小麦粉粘土の作り方を紹介しています。
石臼体験コーナーでは、小麦を石臼でひいて粉にする作業を体験しました。初めて石臼をひいた田原大暉くんは「石臼は思ったより重たい。小麦粉はうどんにして食べたい」と、力いっぱい頑張りました。
具材たっぷりの「おにかけ」を召し上がれ
「信州の夢」うどん食堂では、「ユメセイキ」を使用した「信州の夢」認定うどんで作られたおにかけうどん(300円)を食べることができます。「おにかけ」は、古くから、行祭事などで作られるハレ食として受け継がれてきました。地域や家庭によって、具材や汁の有無など違いはありますが、野菜や油揚げなどの具を煮込んだ汁をかけたうどんです。コシがあってもちもちとしたうどんと具だくさんの汁で、身体が温まります。子どもからお年寄りまで、たくさんの人で賑わっていました。
地粉×〇〇!
特産品同士の組み合わせが贅沢
地粉商品販売コーナーには、県内各地の長野県パン商工組合の方たちが、地粉を使ったパンを販売しました。パンに適した強力小麦「ゆめかおり」を中心にブレンドされた小麦「華梓」を使ったパンの中には、長野県の特産品であるりんごも入っています。長野県の地粉とりんごでつくったパンとは、何とも贅沢ですね。りんごの次は、他の特産品とパンとの組み合わせも検討しているそうで、楽しみです。
長野県産小麦を食べて、見て、体験して、こころもお腹もいっぱいになりました。今回参加された方も、そうでない方も、いろいろな用途に応じて、さまざまな種類がそろう長野県産小麦をぜひ召し上がってみてください!
*1「信州の夢」:JAちくまの登録商標で、千曲市、長野市で製造され、ユメセイキ産地化推進会議の定めた認証要領で認められた商品のみに許可された製品です。
「信州の夢」うどんの規格:
(1) 原料小麦粉は、長野県内産を100%、内低アミロース小麦粉(当面品種は「ユメセイキ」)を50%以上とする。
(2) 製造地は、千曲市、長野市及びその周辺市町村とする。
(3) 麺の特徴は、もちもち感、つるつる感に優れ、こしがあることとする。
(4) 麺の種類は、乾麺、生麺、ゆで麺、冷凍麺とする。
(5) 製造方法は、手打ち、手打ち式、またはこれに準じた手打ちの食感の出せる方法であることとする。
<小麦粉粘土の作り方>
小さな子どもでも安心して遊べる、小麦粉粘土の作り方をご紹介します!
【材料】
信州地粉(中力粉)100g
熱湯 50cc (加水増量、軟らかさ維持)水で捏ねる場合は45cc程でもよい
食塩 4g(腐敗防止)
サラダ油 10cc(乾き防止)
レモン汁 1/4個分(腐敗防止)
食紅 1/2(付属さじで)
→5ccの水に溶いておく。
発色状態が色により異なるので個々に調整する。
【作り方】
(1) 材料を計量する。(色別に捏ねる方が色付けしやすい)
(2) ボールに小麦粉を入れ、90℃ほどの計量した湯(食塩を入れておく)を、箸で攪拌しながら入れる。<やけど注意!>
(3) ざっくり混ぜたら、レモン汁、サラダ油を入れ混ぜ、食紅水を入れ、箸で攪拌する。
(4) 全体が混ざったら、手で均一で滑らかになるまで捏ねる。
(5) ラップ等で包み、乾きを防止しながら使用する。
(6) お好みの色を数種類作り、使用する。
【注意事項】
やけどに注意。
手、衣類などに色付きしないよう注意。小麦粉に混ざるまでは、箸で攪拌する。
粘土が硬ければ、手の平を水で濡らして粘土をこね直す。
<「信州の夢」うどんのおいしい召し上がり方>
つるつる、もちもち感と弾力性に富んだ、おいしく食べられる茹で方をご紹介します!
【用意するもの】
鍋(蓋付)、ざる、ボール、菜箸、ガスレンジ
水(麺重量の6倍量以上)
〜ざるうどん編〜
(1) 鍋で所定量の水を沸騰させる。(蓋をして)
(2) 沸騰している鍋に生麺を軽くバラし、麺が重ならないようにする。(鍋や湯気で火傷しないよう注意する)
(3) 麺を入れたら、かき回さず直に蓋をして、強火で再沸騰するまで待つ。
(たまに鍋を覗いて吹きこぼさないよう注意する)
(4) 再沸騰したら、蓋を外し、火加減を中火にし、菜箸で鍋底を切るように、十文字に軽くかき混ぜる。
(麺が動き出す前にかき混ぜたり、かき混ぜ過ぎると麺が切れてしまうので注意する)
(5) 鍋内でゆっくり麺が動く程の火加減で、8分間茹でる。
(吹きこぼさぬよう火加減を調整し、さし水は不要)
(6) 麺を一本、箸で取り、水で十分冷やし、試食して、好みの茹で加減で火を止める。
(7) ざるに麺をあけて水切りし、水を蓄えたボールにざるの麺をあけて冷やす。
(8) (7)を2〜3回繰り返し、流水で、麺の芯まで冷やす。
(麺が完全に冷えるまで、手を入れて、麺を洗わない)
(9) 水中の麺を軽くかき混ぜ、ざるにあけ、盛り分ける。
(10) お好みのつゆと、薬味でいただく。
〜温うどん編〜
(1) 「ざるうどん編」の茹で方(1)〜(4)まで茹で、冷やす。
(2) 麺を再沸騰させ、湯切りした麺を器に盛り分け、かけ汁をかける。
(3) または、具を煮込み、味を整えた加熱中の鍋に(1)の麺を入れ、再沸騰させる。
(4) 器に盛り分け、お好みの薬味でいただく。
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