新春万福♪信州で見つけた「だるまさん」

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日本には、新しい年の願い事や目標を込めてだるまを購入する文化があります。
だるまは生産される地域によって顔、彩色、材質などが異なっており、地域名を冠した名称によって区別されることがほとんどです。
今回は長野県ならではの「信州だるま」について紹介します。


長生きを願い、縁起をかつぐ
そもそもだるまには様々な意味合いが含まれています。
例えば顔。

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だるまの顔には縁起の良いものが以下の通りズラリと並びます。

まゆげや太い髭 鶴     千年生きる
細い髭     松竹梅   縁起が良い
頬っぺ     亀     万年生きる
鼻       梅の花びら 縁起が良い
目       竹の輪切り 縁起が良い

どちらの目を先に描きますか?
だるまの目の描き方にも様々な説があります。
よくどちらの目を先に描くのが良いかと言われますが、自分の利き目の方に(ほとんどの方が右目)入れるのが良いと言われています。
片目を入れることでだるまに魂が宿るとされており、願いごとを小さく書き入れ、その後黒く塗り潰すのが一般的です。
その後、良い事があれはもう片方の目に点を入れていき、年末にその良い事を思い出しながら塗りつぶし、両目を開眼します。

また、一般的な形状のダルマは「福だるま」と呼ばれ広く親しまれていますが、耳があり形状が少し異なった「座禅だるま」も存在します。手前から2番目の紫色のダルマが座禅ダルマです。

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信州で見つけたユニークな「だるまさん」
伝統的でありながら、愛嬌もあり、全国的に親しまれているだるまですが、長野県には「松本だるま」と「七瀬のだるまさん」が存在します。

松本だるまは、だいだいがかった健康的な顔色に、ふさふさした毛で仕上げられた眉とひげが特徴の、全国でもとっても珍しいだるまです。

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「松本だるま」

戦後、松本は繊維業が盛んであったことから、繊維産業の発展を願ってつくられるようになりました。変わった形の眉とひげは、麻を黒く染めて張りつけてあり、独特の雰囲気を持つシルエットが印象的です。

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松本だるまの詳細は、こちらの記事をご覧ください。
◇過去記事
・「普通のだるまさんとの違いがわかりますよね

この松本ダルマは現在生産しているところはごくわずかではありますが、地元松本市では、だるま文化の継承と地域活性化を目的に、「松本だるまタオル」も発売されました。

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「松本だるまタオル」

もうひとつの信州ダルマが「七瀬のだるまさん」です。七瀬のだるまさんは長野市七瀬にある日本大師達磨株式会社が作成しています。

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「七瀬のだるまさん」

ここでは、達磨大師に敬意を払い、必ず「だるまさん」と呼んでいます。
このだるまさんは他のだるまと比べてひげが細いのが特徴で、高度な技術と丁寧な作業が必要なだるまさんです。

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だるまは「自分の応援団」
従来のだるまは各家庭に1つ、各企業に1つというのがセオリーでした。
ところが、近年のだるまは地域によって様々な種類があり、色や文字も自分好みのだるまをオーダーできることから、1人1つずつ持つケースが増えてきているようです。
だるまは「自分の応援団」であり、だるまさんが汚れた分だけ自分に招く厄を防いでいます。人に頼りたいけど頼れない......。そんな時だからこそ、だるまさんに頼ってみてはいかがでしょうか。

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年の始めには、県内各地でだるま市が開催されます。2月に行われる「高遠だるま市」など、信州の旅で自分好みのだるまさんを見つけてくださいね♪

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