4月の半ばとなり、新生活を始めた皆さんもそろそろ新しい生活に慣れてくるころではないでしょうか。先週末には兵庫県淡路島で、震度6弱の地震が発生しました。津波はなかったそうですが、液状化や地割れなど大きな被害がありました。被害に遭われた皆様には、心からお見舞い申し上げます。
さて、県内も桜前線が北部までやってきて、ぽかぽかする陽気の日も多くなりました。ただ、寒の戻りなのでしょうか、先週は氷点下まで気温が下がり、朝方は雪で白くなっている山も見ることができました。お米や野菜・果物などは、日較差(1日の温度差)が大きいとおいしいものができると言われていますが、人間は少々違って大変ですね。暖かくなりましたが、学校や保育園などでは風邪が流行っているところもあるようです。ゴールデンウィークも間近ですので、羽織るものを1枚持って出かけるなど、体調管理に気を付けなればなりませんね。
県の北部では梅の花は散り始め、桜が満開となってきています。南部では桜が散り始めているところもありますが、りんごや桃などの花も咲き始めています。
野菜などの苗の定植も行われています。先週末には、家庭菜園や市民農園などでも農作業をしている姿を多く見かけました。例年5月の下旬くらいまで霜が下りてしまうことを心配していますが、今年はどんな年になるのでしょうか。
県内では、お米作りの最初の作業である田植えに向けて、苗の播種作業が始まりました。おいしいお米を作るためには管理が大切とのことですが、なんと安曇野市では例年より1週間ほど早く田植えが始まり、県内では一番になりました。春先の暖かさで苗の生育がよかったとのことです。全国的には、沖縄県では2月に田植えが行われるという話も聞きます。農業は自然との付き合いだと改めて感じてしまいますね。地球温暖化が言われてからだいぶ年月が経っていますが、夏の暑さが米の食味に悪影響を及ぼすこともありますので、今年こそ農業にとって平穏な気候であってほしいと願うばかりです。
県で奨励されている米の品種はコシヒカリやあきたこまち、ひとめぼれなどたくさんありますが、県内産のお米はどれも自慢の逸品です。盆地が多いので、夏の朝晩が涼しく昼と夜の温度差が大きいため、でんぷんが効率的に作られます。また、技術力が高く、一等米比率(一等米の割合)が全国トップクラスとなっています。一等米とは、粒がそろっているか、割れていないかなどの品質等検査で決められるものです。周囲を高い山々で囲まれており、冷涼で降水量が少ないため、病害虫の発生が少ない地域である長野県では、必然と安全で安心して食べられるお米づくりが行われています。
陽気も良くなり、県内の直売所もにぎやかになり始めました。アスパラガスや野菜、一部の地域ではさくらんぼなども販売されています。また、JA塩尻市では新しい農産物直売所が5月中旬の本格開店を前にプレオープンしました。「新鮮市場ききょう」という名前で、市特産のブドウやワインなども販売しています。ぜひ一度足を運んでくださいね。
アスパラガスを特産に考えている安曇野市では、市内の児童らが参加して、「安曇野アスパラ」の合唱イベントが行われました。この歌は、栽培農家を元気づけようと市内の方が作ったそうです。聞いた方からは「また1年頑張ろうという気持ちになった」と感想が寄せられたそうです。どんな歌なのか聞いてみたいですね。
そろそろ5月の大型連休の予定を立てている方もいらっしゃると思います。2013年4月20日から連休までは、大町市で「大町温泉郷 桜まつり」が開催され、コンサートなどたくさんの催しが行われます。
また、同日程で、県北部の高山村では「信州高山桜まつり」が行われるほか、県中部の松本市では「国宝松本城 太鼓門特別公開」が行われます。1595年頃に築かれ、時の合図、登城の合図、火急の合図当の発信源として使われていたそうですが、この期間に特別に公開されるそうです。また、4月29日には「第4回 国宝松本城鉄砲隊砲術演武」が行われ、火縄銃を使った演武が行われる予定となっています。
・国宝松本城春のイベント
県内の農産物直売所などでは、アスパラガスやハウスさくらんぼをはじめ、うどなどの山菜も並んでいるところがあります。さわやかな春の信州を目と舌で味わいにぜひお越しください。
[巻頭のカバー写真] 河原に咲くスイセン。全国各地で見頃を迎えていますが、県内では上田市の信州国際音楽村で「すいせん祭り」が開催されています。
*コラムはしばらくの間お休みさせていただきます。