白鳥が安曇野に来るようになり27年目の冬

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「安曇野(あずみの)」という言葉を聞いて、なにを思い浮かべるでしょうか? 雄大な北アルプスを背にした「すばらしい景色」や、アルプスの高い峰々から流れてくる「清らかな水」、どこも空気がおいしい信州ですが「さらにひときわおいしい空気」「おいしいリンゴやお米」などでしょうか。ではあなたは、その安曇野に、長野県内でも最大規模の白鳥(コハクチョウ)など渡り鳥の越冬地があるのをご存知ですか? 春から秋にかけては大勢の人が観光に訪れる安曇野ですが、冬は比較的静かなシーズンのため、渡り鳥たちの越冬地を知らない人も多いかと思います。

今年で27回目の飛来
高速長野道の豊科インターチェンジの近く、安曇野市豊科の犀川ダム湖(白鳥湖と言っていますので、以下は「犀川白鳥湖」または「白鳥湖」と言います)、およびそこから北へ4キロほど行った同市明科にある御宝田遊水池が、白鳥たちの越冬地です。初めて安曇野にコハクチョウが飛んできたのは、昭和59年の秋で、今年で27シーズン目を迎えました。

翌年には白鳥湖で白鳥の世話をする「アルプス白鳥の会」が発足。白鳥は10月はじめにシベリアから北海道の北端稚内の郊外に到達してそこで羽根を休め、そこから道内や本州各地の越冬地へと渡っていく。安曇野には秋の半ばに飛来し、翌年の2月末から3月初めにかけて、繁殖のため北へ帰って行きます。

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渡り鳥を守るボランティア
この間、アルプス白鳥の会(原とみ子代表)が朝・夕の餌を与えています。また、周辺を整備したり、白鳥を見に来た人たちのために設置している簡易トイレの掃除をしたりと、すべてボランティアで行なわれています。御宝田遊水池では「御宝田白鳥の会」が、アルプス白鳥の会と同様のボランティア活動を行なっています。情報では10月末には安曇野への飛来は60羽ほどを数えたそうです。

両越冬地ともそうですが、飛来しているのは白鳥だけではありません。コガモやマガモ、オナガガモ、ヒドリカモ、ホシハジロ、キンクロハジロなどのカモ類をはじめ、ダイサギ、コサギなども来ます。また、土着のカルガモ、アイガモ、カラスやトビも見かけます。これらの鳥の餌も含めると、ボランティアだけで調達するのは大変ですので、見学者や地元の人からも餌の供給を募っています。

素晴らしさは鳥たちが教えてくれる
全国各地の山々から初冠雪の便りが届くこの頃、北アルプスも高い部分が雪化粧し、そのまま冬本番を迎えます。水面を白鳥やカモなどの水鳥たちが無心に泳ぎ回る光景は心を和ませてくれます。山を越えて吹き降ろす風は冷たく、身も心も「キリッ」とする季節になりますが、ぜひそんな安曇野にも出かけて見てください。そして、わたしたちの暮らしている自然環境の貴重さを再確認し、遠来のお客様を眺めてみてはいかかでしょうか。


関連するサイト:

 ・安曇野市ホームページ
 ・JAあづみホームページ

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