本州のへそ地点で遭遇した奇怪な物体を調査

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長野県北部、上水内郡小川村にあるなんともユルーい観光スポット「聖地 本州のHESO」がいま静かなブームと聞いた編集部は現地へと取材班を向かわせた。そこは某テレビ番組で「本州の中心地点」と認定された場所で、そこには「御柱」ならぬ「恩柱」が立っていた。本州の「へそ」と人間の「へその緒」をかけて「父母への恩を忘れてはならない」と説く恩柱を前に祈りを捧げていると、どこからともなく鐘の音が...。あわてて来た道を戻る取材班の前に現れた奇っ怪な物体。これはいったいなんなのか? その謎が今、明らかに――


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おそるおそる、その物体に近づいてみると、手前に配置された電話ボックスらしき物体に、説明書きがありました。そこには、

鳴るへそ玉手箱

と記されています。そうか、鳴るへそ玉手箱かぁ。でも意味がまるで分かりません。続けて読んでみると、どうやらこれは賽銭箱のようです。それも世界的にも珍しい長さ21メートルもある賽銭箱。おまけに運勢占い付きときています。説明しましょう。

ogawa_s_02.jpg世にも不思議な賽銭箱
まず長さ21メートルですが、電話ボックスと3つのパイプ(説明によると竜を模しているようです)は、その大半が地中に埋まっているらしく、口から投入された硬貨が一番下に着くまでには、最低でも15秒〜18秒もかかるそうです。

パイプ内にはいくつもの鐘が設置されており、硬貨が21メートルをくだり落ちる間に鳴らした鐘の数で、その日の運勢が占えるのです。写真の1、2、3の投入口には合計20個の鐘があり、4の口には5個の鐘がついています。20個の鐘が鳴れば大吉、11個〜15個で中吉、5〜10個で吉、4個以内は末吉です。さらに「途中で一休みした硬貨が後続のいくつかの硬貨と助け合い底まで到達すると『超吉』」とも書かれています。

大吉の上は超吉だった
初めて聞く「超吉」という言葉に、いてもたってもいられなくなった取材班Aは、自らの財布から10円玉を取り出し、1の口から投入。もしよければ、あまりのヘタレさに怒らないとの条件付で、その様子を下記の動画でご確認ください。


いかがでしょうか? 4回、鐘がなっているようにも聞こえます。2回かもしれません・・・いずれにしても「末吉」。最も低い運勢。せめて「吉」くらいは出したい。そう思った取材班は全員の財布を調べ、12枚の10円硬貨を集め、1〜4のすべての口を全部試しました。結果は、

ことごとく「末吉」

でした。どこかで本州のへそ神様が見ていたのでしょうか? 最後まで「末吉」以上のものを引き寄せることはできませんでした。いつの日にか再訪し「大吉、超吉を出すぞ!」との思いを胸に、あきらめて帰路についた取材班。それは実に不思議な魅力にあふれた賽銭箱でした。

ちなみにこの賽銭箱は、2008年に小川村法地地区の住民らでつくる「いやしの里・法地会」のみなさんが設置したものだとか。名前は公募により決められ、鐘が鳴ることとへそを組み合わせて「鳴るへそ」としたのだそうです。へーそー、なるへそ、いやなるほど。世にも珍しい不思議な魅力の賽銭箱。みなさんもお近くにお越しの際はぜひお立ち寄りを。その際はじゅうぶんな小銭をお忘れなきように。

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