新信州暦 ふじがおいしくなると冬も本番に

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強い寒波が流れこんで、長野県北部で雪が降っています。このところ毎朝、布団から出るのを躊躇する季節になってきました。紅葉も終盤をむかえ、毎年美しさに目を奪われてしまうのですが、とりわけ今年の紅葉は目を見張るほどの美しさで、里山の色もいつもとはかなり違って見えます。先週末は各地で秋の催しも開催されました。

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上水内郡小川村を抜ける県道31号線(通称白馬・長野オリンピック道路)から山道を6キロほど入ったところに「本州のへそ」という場所があります。4年前に某民放テレビ番組の企画で、JAながの管内小川村法地地区(正確な住所は「長野県上水内郡小川村大字瀬戸川字法地中村5852」)に本州の中心(面積重心地)があることがわかり、3年前にはその場所に天と地をつなぐ御柱ならぬ「へそ恩柱」なるものが建立されました。以来この場所を、聖地「本州のHESO」として整備をしPRを図っている同村左下図は村のシンボルマーク)の「いやしの里法地会」が、先週「へそ恩柱3周年祭」を開催。kanko_ogawa.gif傾斜地を利用した全長20メートルにおよぶさい銭箱がお披露目されたほか、小川村のおかあさんたちが手作りのおやきやクッキー、豚汁、甘酒などのサービスでもてなしをしました。ちなみに恩柱とは、へそが母と子を結ぶきずなであり、へそを大切にすることは父母や先人の恩を忘れないことを願い名づけられたとか。ぜひお近くにいらしたときは、お立ち寄りください。

*巻頭のカバー写真を入れ替えました。top_081119_small.jpg今週号の「プレミアムゴールド」の記事で取材にうかがった高山村山田地区の山崎長生さんのリンゴ畑でとれたふじリンゴたちです。鮮やかに色づいたふじが、コンテナいっぱいにつまれていました。わが子の巣立ちを見送るように収獲したコンテナのリンゴたちをながめている山崎さんの姿が印象的でした。


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だいぶ月が小さくなってきました。明日20日は下弦の月です。翌21日金曜日には中条村の農家が丹精込めて作ったお菜(野沢菜:漬物用)を自分の手で収穫できる恒例の「お菜とりツアー」がはじまります。価額は市価の半値でとてもお買い得。この機会に野沢菜漬けにチャレンジしましょう。信州の冬を迎えるのにかかせない、野沢菜の漬物。野沢菜の由来は、1756年頃に野沢温泉村健命寺住職が、京都から天王寺蕪(かぶ)の種子を持ち帰ったといわれますが、コタツでいただく野沢菜漬けと緑茶との相性の良さを知れば知るほど信州の人になっていきます。また21日は、閏年の今年がはじまって325日目になり、いよいよ本年も余すところちょうど40日となります。

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22日は二十四節気のひとつ「小雪(しょうせつ)」。暦便覧を読むと「冷ゆるが故に雨も雪となりてくだるがゆへ也」とあります。太陽の日射しが日に日に弱まって、冷え込みが厳しくなる頃です。マウンテン・カントリーの信州では、ほぼ旧暦どおりに自然が動いているのがわかります。まもなく街の街路樹も木々の葉を落として、雪のシーズンに突入です。車のタイヤをスタッドレスに履き替えて、スキーやスノーボードの準備をしなくては。

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そして22日は「長野県りんごの日」です。世界には7500種類ものりんごがありますし、長野県産のりんごもそれなりに種類が豊富であることはみなさんもすでにご存じですが、りんごの季節の最後にひかえている「ふじ」を忘れることなどできません。その長野県産のふじの味が、寒さの到来でより良くなり、出荷も最盛期を迎える時期に「11(いい)22(ふじ)」と語呂を合わせをして、長野県のりんごをPRする日です。すでに先週末にも各地でふじ祭りなど感謝祭が開催されましたが、今週末から振替休日の月曜日の今年最後の連休に間に合うりんご関連のイベント予定をご紹介しておきます。暖かくしてお出かけください。


JA佐久浅間 ふじまつり(佐久市22・23日、小諸市23日)
JA信州うえだ 収穫感謝祭―ふじ祭り・きのこ祭り(上田市ほか22・23日)
○JA上伊那西箕輪支所祭(22・23日)
JA松本ハイランド サンふじ・長いも・新米祭りなど(22・23・24日)
JAあづみ りんごフェア(22・23日)
JAグリーン長野 ふじ祭り(真島フルーツセンター・西部流通センター22・23日、若穂果実流通センター・信更流通センター23日)
○JA志賀高原 ふじ祭り(平穏果実共選所22〜24日)
JAながのアグリながぬま ふじ祭り&越冬野菜フェア(22〜24日)
飯綱町りんごスウィーツフェア(〜30日まで)


hanabi.jpg23日(日)には長野市で、恒例の長野えびす講煙火大会が開催されます。夏とは違い空気の澄んだこの時期、見事な大輪の花を夜空に咲かせてくれます。大勢の見物客がそれぞれに暖かい服を着て出かけ、冬の風物詩を楽しんでいます。全国でも珍しい11月の煙火大会。冬の花火の豪華絢爛さを確かめに、ぜひお出かけください。


知っているとりんごを食べるときに少しだけ得した気分になる
りんごに関する10のトリビア


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りんごの収穫のほとんどは、機械化が進んだ今でも人間が手で行っています。

ひとつのりんごの中身の25%が空気です。りんごが水に浮かぶのはそのためです。

りんごがバラ科に属する植物だと言うことをご存じでしたか?

「1日ひとつのりんごで医者いらず」ということわざの元になったのは、イギリスに残されていた「毎晩ベッドに入る前にりんごをひとつ食べれば、医者が物乞いをするようになるだろう」という言い伝えでした。

日本で今のようなりんごの栽培がはじまったのは、明治5年に農務官僚だった田中芳男(1838−1916年)という人が、苗木をアメリカから輸入して栽培をはじめたことがきっかけでした。田中芳男は南信州飯田市の出身でした。飯田市にはりんご並木と桜並木の間に田中芳男を顕彰する碑が建てられています。信州とりんごの関係には深いものがあるのです。

古代ギリシャや古代ローマの人たちはりんごを好んで食しました。

古代ギリシャではプロポーズに際してりんごを男性が女性にむかって緩く投げることが行われていました。女性がそのりんごを受け取れば、婚約が成立しました。

りんごの木のなかには100年を超えて生きるものもあります。

りんごは嗜好品ではなく「滋養品」です。りんごに含まれる抗酸化物質や繊維の三分の二は皮の部分にあります。

りんごによる病気予防の研究は今も進められていて、2008年の最も重要なりんごについての報告は、「りんごにはアルツハイマー病予防の効果がある」というアメリカのコーネル大学の研究者グループによるものでした。かねてからアルツハイマー病を抑える効果がりんごの抗酸化物質にあると推定していた研究が、さらに大きく前進したのです。

indexarrow.gif 長野県の冬の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより

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