東京の西部、調布市の京王線調布駅から徒歩3分ほどのところに、下高井郡木島平村のアンテナショップがあります。木島平村と調布市が姉妹都市提携を結んでいることをきっかけにオープンしたというこのお店、ある意味でリトル・シンシュウみたいなもので、名前を「調布&木島平 食の駅 新鮮屋」といいます。
木島平にはおいしいお米がある
新鮮なものを安心して食べてもらうこと、そして調布市の人たちに木島平村のことをもっと知ってもらうことを基本コンセプトに2003年にオープンし、今年の10月で5年が経過しました。木島平村は信州北部の豪雪地帯に位置し、人口5000人ほどの小さな村ですが、環境と調和のとれた持続的な農業生産を目指す「有機の里」宣言をするなど、おいしいお米がとれる長野県でも有数の米どころとして知られています。
京王線調布駅の北口を出て左方向に進み「調布銀座ゆうゆうロード」の入口すぐ脇にお店はありました。約30平方メートルの店舗を店長の芳川秀人さんと、男性1名、女性3名のスタッフで運営しています。
信州直送の新鮮なお米や野菜
この時期だと月、水、金曜日の週3回入荷があり、約80人の生産者が育てた新鮮なお米や野菜などが木島平村から届けられます。入荷日には1日に200人以上のお客さんが訪れるそうで、取材当日もオープン直後からお客さんが訪れていました。調布市内のお客さんを中心に、近隣の三鷹市や八王子市からも、村出身の方などゆかりのある人や、新しい縁を求める人たちがたびたび訪れるそうです。
芳川さんによると、お店の人気商品はやはりお米で、年間を通じてよく売れるそうです。そのほか村が特産化を図っているヤーコンは、お茶、ジュース、焼酎、梅酢漬けなど加工品の種類も多く、店イチオシの商品群だとか。さらに店内にはスタッフ手づくりのレシピ集があちらこちらに置いてあり、新鮮な農産物をおいしく食べる調理法を紹介しています。
調布市と木島平を直結する
芳川さんは今年の春にこのお店の店長として転勤してきました。それまでは下水道関係の担当をしており、全くの畑違いの現場に当初は苦労したそうです。その後、少しずつ農産物のことを覚え、今も勉強の日々です。「野菜など食べることはあっても、それがどんな風につくられ、育っているかということはほとんど知らなかったので、やっぱり苦労しました。でも、このお店はお客さんとのふれあいも多く、『この前食べたトマト、おいしかったよ』なんて声を掛けられるととても嬉しく感じます」と芳川さん。その言葉どおり、ふれあいが多いというのもこのお店の特徴のひとつ。毎年、秋の収穫時期には、木島平村への収穫体験ツアーがあり、お米やヤーコンの収穫を体験するツアーに、今年も20人ほどが参加したのです。
ほかほかのふかしたおやきもありますよ
これからの季節、店頭にはお米のほか、きのこ類やイモ類、鶏卵、大根、白菜などが並べられます。もちろん漬け物やお酒、ジュースなどの加工品も売られています。さらに冬には嬉しい温かいおやきの販売もあります。店頭でふかすおやきは野沢菜、野菜ミックス、なす、かぼちゃ、おから、あずきの6種類。夏場は冷凍販売しているおやきですが、冬場はふかして販売するそうで、こちらも人気の商品なのだとか。
夏の6月からから秋の終わる10月頃までは、入荷日も週5日(月、火、水、木、金)あり、店頭はアスパラやトマト、ナスにキュウリにピーマンなどでさらににぎやかになるといいます。信州の新鮮な農産物が手に入るこの新鮮屋。東京の調布市のお近くにお住まいの方は、ぜひ一度、訪れてみてはいかがでしょうか。
ショップへのアクセス:
調布&木島平 食の駅 新鮮屋
住所:東京都調布市小島町1−34−11
電話:042−489−3610
Eメール:shinsenya@forest.ocn.ne.jp
定休日:毎週日曜日・祝日(臨時休業があります。事前にお問い合わせのうえ、お出かけください)
営業時間:午前10時30分〜午後7時(季節により変動します)
関連サイト: 下高井郡木島平村公式ウェブサイト