食育・健康

北佐久農業高校の公開講座で学んできました

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「穴を掘って、タマネギの根の方が分かれる手前までが隠れるように、植えつけをします」

少し心細そうな声で、それでもなんとか指導をしてくれているのは、長野県佐久市にある北佐久農業高校3年生の生徒たちです。今週金曜日の16日に同校で行われる「タマネギ苗の販売」を目前にして、生徒たち自らが講師となって、PTAや一般の人たちにタマネギ苗の植えつけ方を教える場がひらかれるという情報を聞きつけ、北佐久農業高校へ出かけました。北佐久農業高校は「エコロジカル・アグリハイスクール」宣言をした先進的な農業高校です。

教えと学びを通して世代間交流
この「タマネギ苗の販売」ですが、毎回文化祭の時に開催されて地元の人たちから大好評なので、今年は文化祭とは別にタマネギの苗を販売する日が設定されたのです。このオープン・アグリ・スクールを主催するのは同校栽培システム科「植物活用コース」の生徒たち。作物・野菜・花など植物の栽培に関する基礎的な知識と技術を日々学んでおり、とりわけ「植物活用コース」では、野菜の栽培が中心です。

取材日は先週火曜日。台風が接近中で、当日はどんより曇り空。参加者がぽつぽつとと圃場に集まってからしばらくすると、雨が降ってきました。それでもPTAの方々と生徒さんたちが、一緒に何本かのタマネギの苗を植えつけました。生徒のPTAのみなさんは今年に入学した生徒のお父さんやお母さんたちです。先生たちには鋭い質問も飛びます。その後は教室に戻り、教える側の生徒が中心となってタマネギについての学習を行います。内容はタマネギの特徴や栄養、種まきから収穫までの過程など。

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街の人たちの積極的な参加も視野に
講座は生徒自身が持つ知識や技術を他の人に伝えることを通して、普段の学びを見直したり、さらに理解を深めることを目的としています。また、教えと学びを通して世代間交流を図ることもねらいのひとつです。授業は「PTA開放講座」と名づけられていますが、希望があれば一般の方も講座を受講することができます。コースの担当である松澤公夫(まつざわきみお)先生は「生徒が積極的に教えることで、知識の向上やコミュニケーション能力、地域の世代間交流を促すことが目的です。ゆくゆくは都心の方や軽井沢にいらっしゃった方たちにも参加してもらえるような講座になればいいと思っています」と話を聞かせてくれました。

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今回の講習会で教壇にのぼって指導をしてくれた生徒の柳沢信貴(やなぎさわのぶたか)くん[写真二列目右から三人目]と依田一也(よだかずや)くん[写真前列一番右]に聞くと「もう何回か経験して慣れてきたので、大丈夫です」と頼もしい返事。ふたりは「自分が楽しいと思うことは他の人にも教えたいと思う」と話しました。タマネギを育てることはたしかに楽しそうです。それぞれが今回の講座と将来的な講座の発展にとても前向きな姿勢で取り組んでいるのがわかります。今後の展開が楽しみなこの講座。次回の北佐久農業高校開放講座は11月〜12月に行われる予定です。テーマは「落ち葉積み」。関心のある方は、長野県北佐久農業高校の公式ホームページ等でご確認を。

長野県北佐久農業高校へのアクセス:

〒385−0022
長野県佐久市大字岩村田991
長野県北佐久農業高校公式ホームページ

16日のタマネギの苗の販売
時間 午前10時から午後3時まで
場所 北佐久農業高校農園圃場
価格 500g  600円
   1Kg  1200円
*苗が無くなり次第販売終了
    販売場所の校内地図 pdfdoc.jpg

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