冬が近づいてきていることを俳句の季語では「冬隣(ふゆどなり)」というそうですが、長野県内も先週から今週にかけて急に冷え込みました。手袋を着けて街を歩く人たちの姿も見え、コートをはおる人の数も日に日に増えています。ストーブに火を入れた家庭もかなりの数にのぼります。先週金曜日には長野市内にも初霜がおりました。霜が降りると言うことは、すべての夏作物の生長が終わることを意味します。毎日霜が降りるようになると木枯らしが吹いて、紅葉も吹き落とされてしまうのです。
長野市周辺の里山もこの冷え込みで急に色づきが進み、燃えるように鮮やかな赤や黄色が市街地からも眺められます。先週水曜日の10月29日には浅間山で初冠雪がありました。長野地方気象台によると平年より8日遅く、昨年より11日早い冠雪だそうです。29日には志賀高原の渋峠でも積雪があり、道路が午後から通行止めとなりました。志賀高原周辺では草津温泉との間を結ぶ国道292号などいくつかの道路が、今月の中下旬にかけて冬季閉鎖になります。冬がすぐ隣にいるのを感じます。31日(金)には長野県内のトップを切って軽井沢プリンスホテルスキー場(軽井沢町)が早くもオープンしています!
全国辛味大根サミットを来年開催予定の埴科郡坂城町では、プロジェクト委員会が初会合を持ち、サミットの開催日を11月13日と14日の2日間と決定しました。木曽郡木曽町開田高原の住民有志で作る「おんたけ有機合同会社」が同高原産のトウモロコシを使ったゴーフレットとコーンスープを開発し、町内で試験販売をしました。来年1月以降、本格販売をする予定だとか。
中部圏のイメージキャラクターがそろう「第1回ゆるキャラ☆町おこしサミットin多治見」が岐阜県の多治見市で開かれ、長野県からは飯田市「いいだ人形劇フェスタ」の「ぽぉ(左端)」や木曽郡王滝村の「くりぴー(右から2番目)」などが参加し、家族連れなどで賑わいを見せたそうです。須坂市内の菓子・飲食店などが同市の果物を生かしたスイーツづくりを研究する「信州須坂フルーツ・スイーツ研究会」を設立。農商工などが連携して須坂産フルーツを使ったブランドスイーツづくりをめざします。
県下のあちことで晩秋を飾る菊花展が開かれています。写真(クリックで拡大)は先週の信州暦でもご紹介した須坂市臥竜公園で開かれた「第21回信州須坂大菊花展」のもの。菊で作った庭園など趣向を凝らした展示物もあり、訪れた多くの人の目を楽しませていました。
JA全農長野は30日、りんご「サンふじ」の販売スタートに合わせて東京と大阪の市場で、市場関係者を対象にPR会を実施し、販売拡大をアピールしました。いよいよみなさんのお手元にも長野県の「サンふじ」が届く時期です。1年ぶりの味を確認の上、どうか、残り少なくなってきた今年も、これからは存分にこの味をお楽しみのほどを。
*巻頭のカバー写真を入れ替えました。長野県の北西部に位置する大町市平鹿島(おおまちしたいらかしま)地区より連休中に、北アルプス後立山連峰(うしろたてやまれんぽう)にある鹿島槍ヶ岳(かしまやりがたけ)周辺を撮影しました。日本百名山の一つで、山頂は南峰(標高2889m)と北峰(標高2842m)からなる双耳峰です。山すそでは紅葉が残るものの、北アルプスの山々は早くも雪化粧をしており、厳しい冬が近づいてきていることを感じます。(JA大北提供)
●先週の暦でもお知らせしましたが、今月は青森県と長野県で別々にりんごの日があり、今日は青森県が「いい(11)りんご(5)」の語呂合せで制定した「いいりんごの日」にあたります。明日6日は上弦の月。
明後日は二十四節気のひとつ「立冬(りっとう)」で、公式に冬がはじまります。永代大雑書萬暦大成という江戸時代の暦には「水がはじめて凍り、地がはじめて凍る」と書かれています。冬も、水も、大地も、陰陽の世界では陰に属し、陰が陰を呼んでこの日には冬の気が立つとされるのです。はたせるかな長野市でも先週の初霜に続いて今日は初氷が観測されました。暦便覧にも「冬の気立ち初めていよいよ冷ゆれば也」と記され、いよいよ長い冬のはじまりです。来年の2月3日、新年の立春の前日までが公式には冬となります。今月は毎日1分ずつ日の出が遅くなり、およそ毎日1分ずつ日没が早くなりますから、毎日2分ずつ夜の時間が長くなっています。灯火親しむ季節、最近は読書よりもインターネツトにはまる候でしょうか。
8日は「いい(11)やつ(8)」の語呂合せから「八ヶ岳の日」。長野県と山梨県にまたがる山塊の八ヶ岳を熱愛する人々が結成した「八ヶ岳の日制定準備委員会」が、なんとしても八ケ岳の日が必要だと頭をしぼり、日本記念日協会によって2000年に制定されました。
11日はさまざまなイベントが目白押しの日です。11月11日で「1」が4つも並ぶことは1年に一度の出来事で、「1111」がもやしを四本並べたように見えることから、もやしの日。もやしの日の由来を伝える青果流通企業のもやしの日ページには「11月11日ともやしの間にこれといった関連はありません」とのつれない記述も。江崎グリコ株式会社が似たような理由から「ポッキーとプリッツの日」。秋田県鹿角市の「かづのきりたんぽ倶楽部」が制定したきりたんぽの日。ほかにも「鮭(サケ)」の字が「十一十一」と書くことから鮭の日。日本輸入チーズ普及協会がチーズの日に、全国落花生協会が畑の土の字が「十一」と書くことからピーナッツの日。わが長野県も、「1」をえのきやしめじのきのこに見立てて長野県きのこの日に制定しています。当然11月11日は食べ物の日に限りません。この日はまた煙突が4本立っているように見えることから煙突の日。下駄の足跡が「1111」となることから下駄の日。サッカーが11人対11人で行われることから、サッカーの日などなどまだまだきりなくありそうです。
長野県の秋の特徴
長野県の冬の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより