新・信州暦 田はどこも今稲刈りの真っ盛り

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先週から今週にかけてすっきりしない天気が続きました。それでも台風一過の土曜日には青空が広がり、たくさんのトンボが、つかの間の晴れ間を楽しむように秋の空を飛び交っていました。

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県内ではあちこちでお米の収穫体験が行われていますが、JA長野県グループが世界の食料不足に苦しむ人々を支援するため毎年行っている「国際協力田」の収穫も行われました。国際協力田はアフリカのマリ共和国にお米を送る取り組みで、長野県内の18JAが協力するものです。こちらの国際協力田運動で活動の様子などが報告されています。

inekari.jpgこの週末の晴れ間を利用して稲の収穫をしたところも多く、ここしばらく長野市内でもあちこちで「はぜ掛け」された田を見ることができます。直売所には巨峰や梨「豊水」が豊富に並び、りんごは「つがる」から中生種へと移り変わりつつあります。

yamabe_winery.gif松本市の入山辺にある山辺ワイナリーでは、先週から完熟のナイアガラを使ってワインの仕込みがはじまりました。今年は梅雨明けの気候に恵まれてブドウの出来具合がよく「香り高い、良質なワインになる」と期待されています。

kurikuri.jpgブドウ祭りやぶどう狩り、秋の果物の収穫祭も県内あちこちで行われています。伊那市富県の観光農園「くり栗坊主園」では、秋の風物詩のひとつ、栗の収穫体験がスタート。もともと桑園だった遊休荒廃農地を有志が栗ひろい園として再生させ、5年前からツアー客などを受け入れています。園内に植えられた1500本の栗の木。今年は例年になく粒も大きく豊作です。

eat_shinshu.jpg愛知県名古屋市の覚王山センタービル(千種区覚王山通9−18)1階にJAみなみ信州飯田市などでつくる南信州マーケティングショップ運営協議会が「食卓に南信州、休日に南信州」をテーマにしたアンテナショップを開設するそうです。来たる10月1日にオープンセレモニーを行い、同4日から本格オープンです。kodawari_vege.jpg減農薬・減化学肥料栽培で食味値を厳選した米の店頭精米販売や、市場流通では手に入らない「樹上完熟シリーズ」の果物、希少価値のある野菜類など「こだわり農産物」が販売されるそうですので、お近くの方や名古屋を訪れる方はぜひ足を運んでみてください。

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気象情報を提供する会社ウェザーニューズによれば、今年の紅葉は全国的に平年と比べて遅めだとか。中部地方では、9月、10月が例年に比べて気温が高くなる傾向のため、11月に入ってからの冷え込みで色付きが一気に加速することになりそうな案配。見頃は去年と同じか、例年に比べるとやや遅れるところが多くなるらしい。ウェザーニュースによる長野県の紅葉情報

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tenryukyo_soba.jpg南アルプスなどの山岳地帯を通る三遠南信道路天竜峡インターチェンジ近くの「天竜峡花の里」では、地元の有志が3年前から「信州大そば(しんしゅうおおそば)」2.6ヘクタールを育てていて、今年も先週末から昨日まで天竜峡温泉観光協会による「秋の天竜峡そば祭り」が開かれ、来場者は一面の白い花と手打ちそばを楽しみました。

Picture%201.pngいつのころからか「日本のふるさと」というキャッチコピーがつけられることのある信州の飯山市では「ふるさと検定」の挑戦者を募集中です。本日24日が締め切りで、検定試験は10月4日に行われます。市では昨年の問題などを掲載した参考書を300部印刷し、希望者に無償配布してきました。お問い合わせは市公民館(0269−62−3342)まで。小学生向けと一般向けの2つの試験があり、一般は受験料1000円、小学生は無料です。募集要項はここpdfdoc.jpgに。

akebi1.jpg約25haの観光農園「アケビの里」(天龍村神原向方)で、昔懐かしい紫色をした「あけび」の実を自分で収穫できるアケビ狩りが、今月20日からスタート。10年以上前から続くもので10月の5日までが期間です。問い合わせは天竜村村役場振興課(電話 0260−32−2001)まで。

zagat_nagano.jpgzagat_logo.jpg消費者投票による評価型レストランガイドブックとして世界的に知られる食の観光ガイドブック「ザガット」が日本版として「東京のレストラン」、「大阪・神戸・京都のレストラン」に続き長野版「ZAGAT Nagano」の発行を決定し、発行元の社長が県知事を訪問しました。長野県のホテルとレストランに関して、オンライン・サーベイとしてインターネットで一般の人たちからの評価を、現在「ここ」で募っていて、来年3月に発刊予定とのことです。調査への参加締切は11月2日。市民参加型の新しい信州の食のガイドブックに期待しましょう。

*巻頭のカバー写真を入れ替えました。top_080924_small.jpg週末は台風の影響で雨が降り、思うように稲刈りができませんでした。しかし、信州は稲刈りシーズン真っ盛りということで、今週は「日本の棚田百選」にも選ばれている飯田市千代の「よこね田んぼ」でのユニークな案山子(かかし)たちに見守られるなかの刈り入れの風景です。9月12日金曜日、地区内の小・中学生、よこね田んぼ保全委員会のみなさんら約170人で行なわれました。4ヶ月前に同じメンバーによって植えられた稲の成長ぶりに、みな大喜び。写真提供・JAみなみ信州


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p-natane.JPG野沢温泉村の野沢菜、南安曇野の稲刻菜(いねこきな)、諏訪の紅蕪菜、飯田の飯田菜(源助カブ)など各地でのつけ菜の種まきもあらかた終わると、信州の朝夕は低暖地でも肌寒さを覚えて、ときおり肌を切り裂くような風も吹いて、秋の気配が日一日と深まっていきます。

typhoon13.jpg26日は秋の彼岸明けであり、また台風襲来の特異日とされ、1954(昭和29)年の「洞爺丸台風」や1958(昭和33)年の「狩野川台風」など、統計上では日本列島に台風が襲来した回数が多い日です。リンゴなどの果樹栽培にとっての最大の災害は台風でありますから、9月は豪雨と並んで台風にたいする備えも農家は怠ることができません。

ohunematuri.jpgこの週末26日と27日は、穂高神社(安曇野市穂高)で例大祭の「御船まつり」がおこなわれます。高さ6m、長さ12mにもなる大きな船形の山車(だし)をぶつけ合う勇壮な祭りです。「海のない信州の山奥の神社でおこなわれる船が主役のお祭り」ということで、よく不思議がられるお祭りですが、これは遠い昔、日本の建国前後に、北九州や朝鮮半島を拠点とする海人族の「安曇族」が大和朝廷と百済の軍に参戦し、663年の白村江の海戦で新羅と唐の連合軍と激突して大敗をきっして、命からがら逃げて逃げて逃げて、最終的に現在の信州の安曇地方に移住してきたことと関係があるのかもしれないと言われます。hakusonko.jpgそのときの白村江を血で染めたと記録されている海戦で戦死した阿曇氏の英雄「安曇比羅夫命」の命日が9月27日なのだと伝えられていて、まるでその海戦を模倣したかのような大きな船と船とがぶつかりあう「御船神事(お船祭り)」は、毎年その日9月27日の午後4時頃にクライマックスを迎えます。標高3190mの奥穂高岳山頂にある穂高神社の奥宮は、安曇氏が祖神を祀った古社で、そこにも海神が祀られています。

1321.jpg27日と28日は関東地域にお住まいの方を対象に、生坂村(東筑摩郡)が提供して「稲刈り・芋掘り等の野菜の収穫体験、また名産の山清路巨峰の捥ぎ取りを体験」をする一泊二日の農業体験「一日いくさか村民」ツアーpdfdoc.jpgが行われます。地元農家との交流会も行われ、参加者には新米収穫後3〜5kg(体験いただくはぜ掛け米)をプレゼントされます。お問い合わせは生坂村役場振興課内『生坂村観光協会』(電話:0263−69−3112)まで。

autumn_sky.jpg29日は新月。次に月が満ちるころまでには、本格的な秋晴れの空にトンボたちが舞い、標高の高い山々からは初雪の便りが届いているかもしれません。台風が少なくて、秋雨の季節が早く明けて、秋晴れの日が多い年は、紅葉が格別に美しいと言われています。

indexarrow.gif 長野県の秋の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより

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