新・信州暦 りんごの摘果も仕上げの段階に

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6月のはじめに梅雨入りしたものの、一向に雨の降らなかった長野県内ですが、週末から23日の月曜日にかけて南信地方を中心に県内各地で大雨となり、一部で浸水被害などが発生しました。

先週木曜日には長野と松本で30度を超える真夏日を記録していたにもかかわらず、数日後には大雨になるなど、今年の梅雨は晴れの日と雨の日の格差がとても大きく感じられます。summersuit.gif

雨が通り過ぎた一昨日24日は風が強いものの、晴れわたる爽やかな日となりました。先週から今週にかけて、市街地では出勤時にスーツの上着を着用している人の数もぐっと減ったようです。

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突然ですが信州検定というのがあるのをご存じですか? 今年第9回目となる信州検定が10月26日(日)におこなわれることが発表されました。2〜4級はWeb試験、携帯試験もあります。夏が終わると申込受付開始ですが、夏の間に信州の勉強をする人のために、信州検定過去問題集(300問)も発売されていて、信州観光文化検定協会事務局のホームページから購入できます。

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桃農家では袋かけの作業がほぼ終わり、りんご農家も摘果作業の仕上げの段階です。中信地方のJA松本ハイランドでは、ハウス栽培したブドウ「デラウェア」やハウススイカの出荷がはじまりました。スイカの出荷と聞くともうすぐそこまで来ているであろう夏の到来を感じさせます。

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22日にはJAちくまで今週の記事でも紹介しているあんずの統一出荷があり、担当者が熟度や傷みがないかなど入念に確認しました。この日は「平和」という品種が中心で、主に関東方面に出荷されていきました。今後収穫量が増えるにつれ、地元や中京、関西方面への出荷も増えていきます。27日からは生食向きのハーコットも登場します。

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辰野町松尾峡の「ほたる童謡公園」では第60回辰野ほたる祭りを29日まで開催中。3000匹以上のホタルが飛び交う幻想的な風景が楽しめます。また幻想的なホタルは他にも木島平ほたるの里上田市の狐塚、下塩尻桜堤ホタル水路など水が清らかなところでこの期間堪能できます。

下高井郡山ノ内町の志賀高原では、3回目となるりんどうの植栽が行われました。今年は1万3千本の苗を植えつけたのですが、詳しくは次週の当マガジンでお伝えします。

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伊那市高遠町の花の丘公園「しんわの丘ローズガーデン」ではバラの花が見ごろを迎えた今、第1回バラまつりが開催中です。7月21日まで。中野市の信州きのこマイスター認定協議会は、きのこのソムリエともいえる「信州きのこマイスター」の資格認定講座の受講生を募集しています。入門コースと探求コースで6月30日まで。大鹿村観光協会が鹿肉を使ったレトルトカレー「大鹿村ジビエカリー」を開発し、先日横浜市内で開かれた「第14回日本観光博覧祭」で披露しました。

*巻頭のカバー写真を入れ替えました。top_080618_6_small.jpg下伊那郡松川町のナシ園で撮影。 日差しはすでに夏のものでした。ここでは梨の木の一本一本に光が均一に当たるように「棚作り」という栽培法がおこなわれています。すでに袋かけ作業は全部終了していました。


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thunder.jpg満月を過ぎて月は新月(7月3日)に向かっています。26日は下弦の月。この日は、雷記念日です。930年のこの日、当時の都だった平安京の清涼殿に落雷があって、大納言の藤原清貴が雷にうたれて亡くなりました。この落雷は政治的な陰謀で太宰府に左遷されそこで亡くなった菅原道真のたたりであると信じられたようです。だからこの日は雷の日とされているのです。7月は梅雨で雨降りの日が多く、雷も多発します。この時期の日本全国での落雷数は平均的に100万回程度もあるそうです。信州の高原や山でも落雷に気をつけなくてはならない季節。これもなにかの縁ですから、雷なんでもサイトにある「山やキャンプ場での避難方法」に一度は必ず目を通しておきましょう。そこにはたとえば「身に着けている金属類について」として「金属類の持ち物をあまり気にする必要はありません。金属か、木製品か、プラスチックかにかかわらず、突起部分が体から突出した状態にならないように注意します。棒状のものは持たないことが重要な原則です」とあります。

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28日は雨の特異日で1年の内で最も雨の降る確率が高い日だとか。6月は30日で終わり、明けると7月1日。今年は閏年だったために、7月1日は今年がはじまって183日目で、今年の残りも同じく183日。つまり、1年のまさに折り返し点にあたります。

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1日は長野県からも見える富士山の山開きの日でもあるのですが、みなさんは富士山と八ヶ岳が高さを競い合ったという言い伝えをご存じですか? 地球が若かった頃、八ヶ岳はまだ今のようなかたちの山ではなくて、富士山よりも高かったそうです。富士山と八ヶ岳は共に女の神さまで、ふたりの神さまはいつもどちらが高いかで口論していました。しまいにこの問題に決着をつけましょうということになって、互いの山頂の噴火口をパイプでつなぎ、水が高い方から低い方に流れるという法則に基づいて、水の流れる方角でいずれが高いかを決めることにしました。結果は、八ヶ岳の水が勢いよく富士山に向かって流れはじめたので、八ヶ岳の女神は大喜び。しかしそのとき、いきなり富士山の女神が怒り出して、八ヶ岳の山につかつかと近づくと、その山頂をばしばし叩いたのです。八ヶ岳が今のようにいくつもの峰(ピーク)のある山に姿を変えたのはそんなことがあったからなのです。

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1日はまた雑節のひとつで「半夏生(はんげしょう)」といいます。夏至から数えて11日目あたりで、半夏(ハンゲ)という薬草が生ずるとされた暦日です。稲作農家にとっては大事な節目の日で、昔はこの日までに田植えを終えていなくてはならないとされました。まずこの日を前後して梅雨が後半にはいる目安とされており、「半夏半作」という言葉があるように、田植えが遅れてもこの日までに田植えが終わっていれば、例年の半分ぐらいはかろうじて収穫があるとされていました。つまり、この日以後に田植えをするのだと、例年の半分の収穫もおぼつかないと言うことを伝えているのです。稲の種類が昔と今では違っていたので、現代では7月まで田植えをしているような農家はまずありませんが。

indexarrow.gif 長野県の夏の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより

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