朝晩とめっきり涼しくなったこの頃、日中の暑さにつられて薄着で出掛けても、夜には、持って出掛けたカーディガンやスカーフが重宝します。また寝具も、毛布にプラスしてもう一枚薄い上掛けが欲しいほど。日が落ちて聴こえてくる虫の声も心地良く、いつの間にか深い眠りへと誘われますが、朝目覚めてもまだ聴こえる虫の音に、なんて夜更かしが好きなんだろうと思ってみたり・・・。
ふと暗い夜空に浮かび上がる大輪の花火。今日もどこかで秋祭りが行われている合図です。今年の収穫を祝い行われるこの祭りは、夕べには笛にお神輿、獅子舞が町内を練り歩き、また神社の境内では、夜店を中心に賑やかで、ノスタルジックな気分にさせられます。現代にマッチした派手さではないものの、秋祭りは大地の恵みに感謝するお祭りであることを、時代が変わっても忘れずに、この行事をきっかけに毎年、その年の恵みに感謝したいものです。
今各地で見られる稲刈りの風景、また黄金に色づいた大海原は、今年も無事にこの時期を迎え、一年の蓄えをもたらしてくれたことを教えてくれます。今年は春先から季節外れの雪が降り、幾多の厳しい気象条件に見舞われた大変な年でしたが、作物たちはよくぞこの困難な天候にも負けず、また農家のみなさんも技術と努力によってたくさんの実りをもたらしてくださいました。感謝せずにはいられません。
恵みの秋、いよいよ長野県が代表する果物・リンゴの登場です。
今出回っているメインは、つがるとシナノドルチェ。さらに紅玉や秋映もお目見えですが、これから続々と様々な品種のリンゴが直売所の棚を賑わしてくれます。
リンゴ以外にも、ブドウや梨の「南水(なんすい)」、また長野県がトップの生産量を誇る鉄分豊富なプルーンも、是非今味わっておきたい旬の味覚です。
新米も登場し、また栗も収穫の時期を迎えていますから、栗ご飯をつくって旬を楽しんでいる家庭も多いのではないでしょうか。果物や野菜が豊富に出回る季節、食べそびれたということがないように、しっかり今年の旬を味わってください。
来月10月31日はオレンジ色のカボチャがトレードマークのハロウィンです。といってもあまり馴染みはありませんが・・・。
先頃長野市で行われた「ジャンボカボチャコンテスト」には、このハロウィンカボチャと同じ色で、驚くほど大きくて重そうなカボチャがズラリと圧倒的な存在感をもって並びました。
これは鑑賞用としてつくられているもので、昔は家畜の餌とされたとも。今年は猛暑の影響でジャンボカボチャづくりには皆さん苦労されたそうですが、例年だと100キロ越えのものも出るのだとか。それにしてもこのカボチャ、ここに運ぶだけでも一苦労です。
朝顔の花が元気に咲いている様子がまだまだ見られますが、秋の花の話題です。
昔から「秋の七草」として記されているものがありますが、ご存知でしょうか? 高原などで涼しげに咲いている花たちをどうぞ思い出してみてください。
因みに、春の七草は"七草粥"などに使われるため比較的馴染みがあると思いますが、秋の七草は、食べることなく鑑賞用。でもそういえば、お彼岸に食べる甘い"アレ"は、この秋の七草と関係ある呼び名ですね。
さてさて、では秋の七草の答えです。
おみなえし(女郎花)、はぎ(萩)、おばな(尾花・ススキのこと)、ききょう(桔梗)、なでしこ(撫子)、ふじばかま(藤袴)、くず(葛)。
以上7つ。さぁいくつ当たりましたか?
変わり行く季節、木々の枝先には赤く色付いてきているものもあり、山々が鮮やかに彩られるようになるのも、そう遠くないようです。厳しい暑さも収まり過ごしやすいこれからの時期、紅葉とあわせたトレッキングツアーも県内各地で開催が予定されていますから、秋の味覚で栄養を補給したら、体も動かしていきましょう!
[巻頭のカバー写真]
稲刈りのシーズンを迎えています。刈り取った稲は、稲架掛け(はぜかけ)をして乾燥させます。近年は乾燥機により乾燥することも多く、このような光景も少なくなったように思います。
*コラムはしばらくの間お休みさせていただきます。