先週の日曜日の早朝、まだ夜の明けぬうちに長野県佐久市の見晴らしのよい場所へ出かけました。薄暗かった東の空が赤みを帯び、それにつれて周辺の色も刻々と変わってゆきます。空に映し出される色彩を眺めていると、人がどんなに綺麗なものを作り出しても到底かなわない美しさがそこにはあると気づかされます。
手前に見えるのは鍋鎗山(なべやりやま)、奥に見えるのは八柱山(やばしらやま)、双子山、大岳に続く山並みです。
太陽が昇るにつれて、鳥たちも次第に歌いはじめ、やがて優しい朝の光が森全体を、眼下の街を照らしてゆきます。山々に囲まれた信州において、朝日の昇る時間帯は、山際の複雑なシルエットがもっとも美しく輝き、それに合わせて鳥たちが歌う、最高のひととき。
毎日やってくる朝も、時間と場所を変えてみるだけで、まるで違って見えます。この日は一日中春のような日和でした。毎日朝はやって来ますが、この日の出は一生に一度きりのもの。
信州には美しいものがたくさんあります。
あなたも自分だけの美しい信州を見つけてください。