食育・健康

額に汗して収穫の喜びをみんなで分けあった

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生産者と消費者が共に畑作業を行い、収穫の喜びを分かち合う「ふれあい農園」の収穫交流会が、北アルプスのふもとに広がる安曇野の畑で先ごろ行われました。5月の種まきからはじまった農作業は、隔週で畑に出掛けては成長を観察したり草取りをしたりの繰り返し。初めての収穫となった畑では、幼い子供たちが一生懸命ジャガイモを掘り、トウモロコシをもぎとって、大地からのごほうびに笑顔が広がります。収穫後はお楽しみのバーベキュー交流会で、採れたての野菜の甘さやおいしさを実感し、生産者と消費者、また家族同士の交流を深めました。

交流を深めて今年で17年目
安曇野市堀金に広がる「ふれあい農園」の圃場は、北アルプスを望む約230aの広さ。活動は生産者と消費者の交流を深め、食への理解を深めて収穫の喜びを分かち合おうと地元のJAあづみ青壮年部女性部、農政協議会がコープながの組合員と共同で管理を行っており、今年で17年目となります。

春からはじまった農作業では、トウモロコシの種まきやトマト、ナス、ピーマン、サツマイモなどの定植を行いました。農薬を使わず除草剤も使用しない畑は、農作物の成長とともに雑草も伸び放題。そのため2週間に1度の草取りは欠かせない作業のひとつとなりました。

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ジャガイモとトウモロコシの穫り入れ
最初の収穫日となった暑い盛りの8月6日は、夏野菜を代表するジャガイモとトウモロコシの穫り入れです。参加者のひとり矢満田祐樹(やまんたゆうじ)さんは神奈川県からのIターンで信州へ来て妻の知子(さとこ)さんとともに子育てをしています。ふれあい農園には「子どもたちに自然体験をさせたい」と参加し、この日は実里(みさと)ちゃん(5歳)と樹里(じゅり)ちゃん(1歳)と家族4人で汗を流しました。子どもたちが自分の顔よりも長いトウモロコシを幼い手でもぎ取る様子に、父の祐樹さんは目を細めながら言いました。

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「こうして農作物に触れることはもちろんですが、ふれあい農園に参加したことで、子どもたちには本当に自然が身近になりました。特に、虫が大嫌いだった長女がカエルを手に乗せて遊んでいる姿には感動がありましたよ」

松本市内から参加している岩坂惇(いわさかあつ)君(3歳)のお母さんも「自宅に畑がないので、とても良い体験になっています」と話し、惇君が小さな手で掘ったジャガイモを大切に持ち帰りました。

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小島あろ花(おじまあろは)ちゃん(4歳)は両親ときょうだい5人、昨年大阪から転居してきた祖父母という3世代で参加して作業をしています。祖父母の竹内寅雄(たけうちとらお)さん(73歳)とフミコさん(70歳)は「孫たちのために」との思いもあって農作業に参加しているそうですが「空気のいい安曇野で孫たちと収穫できるのはうれしいことです」と話し収穫を喜びました。

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収穫は11月まで続きます
汗を流した収穫後は圃場近くでバーベキューを行い、鉄板を囲んで焼き肉をほおばったり、とれたてのトウモロコシやジャガイモを食べたり、農産物にまつわるクイズを行ったりして親睦を深めました。今後は大根や白菜、野沢菜の種まきを行い、冬野菜を収穫する11月まで作業を続けていく予定です。

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