やせ蛙まけるな一茶これ(こ)にあり
今年は、俳諧師「小林一茶」生誕250年を迎えます。ここ信州北部は一茶生誕の地(柏原村=現上水内郡信濃町)であり、また晩年を過ごした地(上高井郡高山村ほか)でもあるのです。ちなみに一茶さんの誕生日は宝暦13年5月5日(旧暦)、1763年6月15日(新暦)。そこで今年(2013年)5月5日〜6月15日までの土・日曜、祭日には、高山村の「一茶ゆかりの里一茶館」で、「一茶さんのロングバースデイ」として250回目の誕生日を祝うミニコンサートが開催されます。最終日の6月15日(土)は、高山村名物たけのこ汁の無料サービスもあります♪
また近くには、一茶も歌に詠んだ松川渓谷をのぞむ8つの温泉(信州高山温泉郷)があります。
梅が香よ湯の香よさては三日の月
春風に猿もおや子の湯治哉
上記の一茶の句は、信州高山温泉郷の一つ山田温泉に句碑があります。新緑の信州を一茶気分でめぐってみてはいかがでしょうか。もちろん温泉もまた格別です。
・信州高山温泉観光協会
山菜シーズンとも言える今、里山では山の幸をいただく幸せをかみしめることができます。豊かな自然あっての恩恵ですから、山菜採りはマナーを守ってお楽しみ下さい。なお、山田温泉大湯前広場では、たらの芽・こしあぶら・ウド、珍しくはウルイを販売している朝市も出ています。朝市は日曜・祝祭日の午前6時〜8時オープン。その後、9時30分〜午後5時までは山菜の店舗販売があります。
・山田温泉朝市
・信州とっておき情報 山菜とりツアー
もう一人、有名な俳諧師といえば「松尾芭蕉」でしょうか。諸説ある中の一つとして「松尾芭蕉忍者説」があるとか……。伊賀出身であることや日本各地をまわって記録を残していること、「奥の細道」では一日で長距離を移動していたことからの話らしいですよ。
忍者と聞けば伊賀・甲賀が有名ですが、長野県北部の戸隠にもいるんですっw( ̄o ̄)w
山伏達の荒行の場でもあり、修験道と密接な場所、飯縄山や戸隠で修業した木曽義仲の家臣「仁科大助」。戸隠流の開祖とされています。ひたすら山を走り、木にかけのぼる修業をはじめ、様々な武術を修行しつつ、天文学や医学などの知識も備えていたそうです。……と、修業はさておき、今週末は童心に帰って忍者体験はいかがですか? 戸隠にある忍者をテーマにしたアミューズメントパーク「忍者の里 チビッ子忍者村」では、2013年5月19日(日)、手裏剣投げ大会&忍者ショーが行われます。他にも楽しい施設や忍者服のレンタルなどもあります。時には、忍者になりきって思いっきり身体を動かすのも楽しいかもしれませんよ。
・忍者の里 手裏剣投げ大会&忍者ショー
南信の話題をひとつ。上伊那郡中川村の第三セクターである中川観光が運営する宿泊施設「信州公共の宿 望岳荘」で、農林業被害対策として地元で捕獲したニホンジカの肉と豚肉を使ったソースカツ丼「中川ソース・鹿と勝丼」の販売を始めました。豚肉と牛乳で下処理した鹿肉に、同村産リンゴの果汁を入れたソースで爽やかな香りをきかせた、あっさりした味。他地域のソースカツ丼とは一味違う名物丼になるかも!? 豚肉80g・鹿肉80gとボリューム満点の丼に、みそ汁、漬物、地元野菜のサラダバー付きで1,260円。2013年6月30日までの販売です。
長野県のほぼ真ん中、日本アルプスの山並みを背景に持つ塩尻市。JA塩尻市青壮年部は「親子農業体験」として梨の授粉体験を行いました。小学生以下の子どもと親御さんを対象に、例年、野菜作り中心に活動してきましたが、今年は初めて梨「幸水」の栽培にチャレンジです。耳かきのような「梵天(ぼんてん)」と呼ばれる道具で、赤く色づけされた花粉を花につけていくと、梨の白い花がほんのり桜色に=*^-^*=
腕をいっぱいに伸ばして、一つひとつ丁寧に受粉する子どもたちの思いに応えて、甘くておいしい梨に育ちますように!
真夏日になる日もあるなど、やっと平年並みの暖かさとなってきた信州ですが、梅雨前の晩霜も考えられます。いわゆる放射冷却でしょうか、日中の晴天とうってかわって夜間・明け方の冷え込みが心配です。農家の皆さんのご心労と霜対策のご努力には本当に頭が下がる思いです。今年こそ「異常気象」という言葉が飛び交わないことを願っています。
[巻頭のカバー写真]天気がよかったので、自転車で別所温泉の安楽寺まで走りました。八角堂へと向かう途中の池をみると紅葉(もみじ)の新緑が美しい緑色で映っていました。
<写真提供・コメント:上田市 H.K. さま>
*コラムはしばらくの間お休みさせていただきます。