寒さもそれなりに厳しくなりつつあるようで、先日、中信地方の松本でもボタン雪のような雪が舞いました。この種の雪が松本地域で降るのは、通常春先3月末から4月上旬ごろの「上雪(かみゆき)」と言われる雪でして、時間的にはほんのわずかでしたが、この時期としては珍しい出来事でしょうか。翌日には、松本盆地の東山・アルプス側とも里近くまで白くなっていました。いよいよスタッドレスタイヤに履き替えなければいけない時期になってきていることを感じました。
反対に霜の降りる朝が少ないように思います。例年11月23日勤労感謝の日には、野沢菜漬けを行います。この日までには数回霜が降り野沢菜も柔らかくなるため漬け時なのですが、今年はどういうわけかまだ3回位しか降りていないようです。この分だと漬け込みは12月にずれ込んでしまうのではと心配です。遅く漬け込めばそれだけ春遅くまで食べられると思うのですが、暖かくなるとどうしても酸っぱくなるので、おいしくいただけません。
今年も残すところ1カ月余りとなりました。お歳暮の時期でもあります。日頃、お世話になっている人たちになにを贈ったらいいだろうかと悩む時期でもあります。贈りものを探しに、直売所へ行くと、フェアと銘打って直売しているためか、大勢の来場者でいっぱいでした。贈答リンゴの送り状を記入する人で机はあふれていましたし、レジにも多くの人が順番を待っていました。地元産は送られた側も安心して食べてもらえます。
フェアとあわせて収穫祭も行われており、ダイコンやハクサイ、ゴボウをはじめワイン、ジュースの加工品、シクラメンなどもあって、大変な賑わいでした。中でも特に賑わっていたのは、自家消費用のリンゴを販売しているところでした。長野県安曇野市では「サンふじ」の収穫が最終段階に入っています。今年は突風被害に悩まされましたが、好天に恵まれたこともあって、着色が良く、蜜がしっかり入ったおいしいリンゴが出来ているようです。「サンふじ」をまだ味わっていない方、食べたりない方は、ぜひお早めにどうぞ。
さて、先日、タマネギの苗を定植しました。例年11月始めには植えていましたが、今年は週末ごとに出掛けたり天気がすぐれなかったりで、下旬になってしまいました。畑は凍っておらずスムーズに畝を作ることが出来ましたけれど、時期がやや遅かったので、冬を越しきちっと育ってもらえるか心配です。キヌサヤ(写真上)もすでに10〜15センチほどに伸び、冬を越しますし、松本1本ネギ(写真下)もやはり5〜10センチ程度に伸びて、冬を越す準備をしています。松本は雪は少ないものの多少なりとも降りますし、アルプス越えの北風は切れるように冷たく吹きおろします。そんな厳しい寒さの中でも、じっと耐えて成長の春を待つ植物の力強さに、毎年驚きを覚えています。
さて、連休の最終日に行われた「えびす講花火大会」。長野駅近くの建物から見た晩秋の花火は大変きれいなものでした。これで本当に今年の花火は見納めです。12月はもうすぐ。忙しい時期がやってきます。
*巻頭のカバー写真を入れ替えました。今月12日の、よく晴れた朝、信州の南に位置する飯田市の市田駅近くで撮影した柿です。信州を代表するドライフルーツ「市田柿」の季節になりました。南信州の各地で、たわわに実った柿が収穫され、干されています。柿簾(かきすだれ)の様子も実に風流で、よりいっそう市田柿を待ち遠しくさせます。
●25日は上弦の月。アメリカでは感謝祭で、この日は七面鳥がたくさん食べられてしまう七面鳥にとっては受難の日です。ホワイトハウスが特別に恩赦を与えて殺されずにすむ七面鳥を選んだりしますが、なぜこの日にみんなで七面鳥を食べるのか、ほんとうは誰もわかっていないのです。少なくとも新大陸アメリカで最初の感謝祭には七面鳥は食べられていなかったそうです。
27日は二十四節気のひとつ小雪(しょうせつ)を3分割した2番目の時期で「きたかぜこのはをはらう」ときになります。1967年のこの日、今ではたくさんのコマーシャルで有名になった日本猿たちの入る露天風呂、下高井郡山ノ内町の地獄谷野猿公園の猿専用露天風呂がオープンしました。29日は中央道諏訪湖サービスエリアに温泉浴場(ハイウェイ温泉諏訪湖)がオープンした日。こちらは1992年のことで、サービスエリアに温泉があるのは初めてでした。
月がかわると師走、十二月。日本ではこの月の別名を、おうとう(黄冬)、おとづき(弟月)、おやこづき(親子月)、かぎりのつき(限月)、くれこづき(暮来月)、けんちゅうげつ(建丑月)、ごくげつ(極月)、しわす(師走)、はるまちつき(春待月)、ばんとう(晩冬)、ひょうげつ(氷月)、ぼさい(暮歳)、ろうげつ(臘月)などと言っていたとウィキペディアが教えてくれました。北米先住民のこの月の呼び名は「木々がはじける月」「雪の月」「狼たちが一緒に走る月」「大きく寒い月」「鹿が角を落とす月」「凍った魚の月」「変わり者の月」「大きな熊の月」など。日本の月の呼び名は文学的ですね。
12月1日には遠山の霜月祭りがはじまります。今年は南信濃中立稲荷神社をかわきりに全11個所の神社で、23日まで行われます。くわしくは霜月まつりの神社と日程をご覧ください。約800年前から伝えられ、国重要無形民俗文化財に指定されている湯立神楽です。宮崎駿夫監督の『千と千尋の神隠し』の原点となったとも言われる舞は、ときには静かで優雅に、ときには賑やかで勇壮に舞われます。宮崎監督に言わせると「日本中の神様を呼び出してお風呂に入れて元気にする」まつりとなる、どこかとても懐かしいまつりです。数時間で終わるものもあり、朝まで行われるものもあります。「見学の場合は、午後5時以降がよいといわれていますが、翌朝まで行う神社は午後7時以降からが良いようです」「時間帯は、あくまでも目安としてください。1時間以上早めに行くのが無難かと思われます」「霜月まつりを行うには、莫大な経費がかかります。この経費は、まつりに訪れる人々の芳志でまかなわれています。観光や研究で見に来られる方々も、できましたら2000〜3000円で結構ですので、奉納していただけますと、まつりの運営に役立つことと思います」とお願いに記されています。
また1日は月齢15日目の月です。ほとんど満月。よく晴れていれば、この夜、11時前後に、月がすばる(プレアデス星団)を隠す現象があります。月が明るすぎて肉眼では見えにくいですが、双眼鏡があれば見えるでしょう。
さて、そろそろ盛大に食べたり飲んだりする時期ですね。「呑む前に飲む」という胃腸薬のコマーシャルがまもなく流されることでしょう。ここで、パーティや宴会や忘年会などで胃もたれや胸焼けを起こさないためのちょっとした食べ方のティップスを。
●食べ物はゆっくりと良く噛んで完全にかみ砕いてから食べる。
●体にぴったりの衣服は避ける。
●胃を締め付けないようにベルトは少しゆるめておく。
●食べ過ぎない。
●バイキングのときは取る量を控えめにする。
●アルコールの量を控える(できればよいのですが)。
●カフェイン、炭酸飲料、チョコレート、油の多いもの、ミント、トマト、スパイシーな食べ物はほどほどに。
●食後すぐには前屈みにならない。
●食後1、2時間は散歩をしたり軽めの運動を。
●食べてすぐに横にならない。眠るのは最低でも食後3時間が経ってから。
●寝るときにはいつもより少し頭を高めにして。
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