新信州暦 早くも夏の気配が漂いはじめる頃

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春ってこんなに暑かったっけ? そんな疑問がみんなの頭に浮かんでしまうほどの陽気が、このところ続いています。日中には半そでで歩く人の姿が、すでに当たり前のように見うけられます。地球温暖化、異常気象、そんな言葉が頭をよぎりますが、いまの子どもたちにとっては、これこそが春だということになってしまうのでしょうか?

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さて、県内の農業に目を移しますと、高原野菜の一大産地、南佐久郡南牧村や川上村で作業が本格化してきました。ハウスでは野菜の苗が育苗され、畑にはマルチフィルムが敷かれはじめています。このふたつの村より少し標高の下がる南佐久郡小海町では苗の植えつけも進んでいます。

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長野市内の桃の花は満開をやや過ぎたころです。りんごも白い花をつけた木がチラホラ見かけます。南信の下伊那郡阿智村の清内路地区では今週ハナモモが見ごろを迎え、訪れる人の目を楽しませています。写真は地区内を流れる黒川沿いのハナモモ(阿智村役場清内路支所提供)です。清内路支所ではゴールデンウィークいっぱいまでが見ごろと予想しています。少し小ぶりなアゲハチョウも飛んでいるでしょう。

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安曇野の休耕田にひろがる菜の花畑は満開を迎えています。下伊那郡豊丘村では梨の受粉作業がピークになりました。昨年、降ひょう被害で傷ついた木があったものの、おおむね順調に育っているようです。JAみなみ信州では「桜の花」の塩漬け作業が20日からスタートしました。和菓子などに使われるこの塩漬けについては、5月7日に発信する次回のブログで詳しくお伝えします。

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長野市内はとにかく善光寺のご開帳でにぎわっています。写真は昨日のお昼頃の善光寺の様子です。平日の午後の長野市とは思えない人出で、観光バスも頻繁に行きかっていました。それでも週末に比べると人出は少ないほう。なるべく並ばずに回向(えこう)柱に触るには、平日の午前中がオススメです。善光寺周辺のお店ではご開帳を記念した食べ物もさまざまに売られています。そばやまんじゅうのほか、オムライスまでご開帳を記念していました。一体、どんなオムライスなのかは確認できませんが、すべてにおいてお祭りムードな雰囲気がそこかしこに漂っていました。

*巻頭のカバー写真を入れ替えました。top_090422_small.jpg先週末に足を運んだ長野市長沼にある観光農園「長沼イチゴ園(0120(19)3054)」でもがれたばかりのイチゴたちです。園は、国道18号線沿いで立地がよく、家族連れやカップルで賑わっていました。腰の高さから肩の間にイチゴたちが実り、大人から子ども、また広いスペースがあるため車椅子の方にも楽々収穫できます。品種は「章姫(あきひめ)」。美味しくて、たまりません。イチゴ園は、6月まで続きます。


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今日22日が世界的にアースデイですが、日本などでは人の集まりやすい先週末におこなったところもあるようです。1970年にはじまったアースデイですが、40年近くが経って今では地球規模のイベントになりました。ほんとうは毎日がアースデイなのですがね。明日23日は上高地への交通手段が開通し、施設も一部が今年の営業を開始します。また「ドン・キホーテ」の作者セルバンテスという文豪の命日でもあるために、むかしからスペインでは「本の日」とされます。本を読むことが少なくなった日本でも、なんとかこの風習を定着させようと制定されましたが、本はもう一度売り上げを回復できるのでしょうか。beerman.jpgこの日はまたドイツではビールの日とされ、日本でもこれにならって2000年からビールの日になっています。ドイツでは16世紀に「ビール純粋令」という法律が発布されて「水、ホップ、大麦・小麦の麦芽、酵母」だけがビールの醸造に使用できるとされ、ビールとはなにかが世界で最初に明確に定義されました。本とビールでしたら、ビールでしょうか?

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24日は寒の戻りの特異日とされますが、気候全体がなにかおかしい今年もそれがあるかはわかりません。少なくとも一週間以上早めに進行しているようです。25日は新月。新しい月のサイクルのはじまりです。そして町ではいわゆる初めての給料日ですね。今年就職した新入社員たちが最初の給料をいただく日。最初の給料をどう使うかでその人の将来がわかるという人もいましたっけ。給料制で生きているわけではない人間には関係ありませんが。

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長野県で暮らしているとゴールデンウイークが近づくにつれ遠くに見える特徴ある山の「雪形」のことが気になるようになります。農業をする人たちには農作業の目安ともなる自然から送られるサインが「雪形」です。山肌の残雪やそこから覗く岩肌などの形を、人物や動物などの形に例えてそれらしい名前がつけられています。県内の代表的な雪形については安曇野市の提供する「雪形ガイド」が参考になるはず。ちなみに、浅間山には「佐久鯉の滝登り」という雪形が今ごろでます。「佐久平に桃や桜の花が咲く4月下旬、里にカミ雪が降ると、浅間山中腹に鯉の雪形が現れる。45_kimen.gif.gifちなみに、佐久平は名産・佐久鯉の里」と記されてます。左は南アルプス間ノ岳北西斜面にあらわれる鬼面。「消え残る雪渓そのものが鬼面に見える。はじめは穏やかな表情、雪渓が痩せてくるとやや厳しい表情となる」とあります。

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地方自治法施行60周年を記念した貨幣として、今年は長野県の自然を表現した記念硬貨が造幣局から発行され、1000円銀貨についてはすでに申込は終了していて、実物は予約者のもとに5月中に届くようです。また牛に引かれて善光寺参りをデザインした500円貨幣については「平成21年7月頃に、金融機関等の窓口において額面価格により引換えが行われます」と造幣局の案内に記されています。

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27日には残雪輝く上高地で、第41回上高地開山祭。河童橋畔で午前10時50分より。また茅野市本町東の御座石神社ではこの日、鎌倉時代から続く「どぶろく祭り」。氏子3人が境内の社務所に3月下旬から泊まり込んでこうじ造りからはじめ、祭りの日の当日の朝まで作り続けています。どぶろくは鹿肉、ウドの和え物とともに供されます。

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来週4月の最後の週から5月の6日までが今年のゴールデンウィーク。きっとどこもたいへんな混雑なのでしょう。5月2日土曜日は立春の日から数えて88日目。八十八夜であり、上弦の月になっています。5日は二十四節気のひとつ「立夏(りっか)」。暦便覧には「夏の立つがゆへ也」と記されています。この日から立秋の前日までが夏。連休によって5月6日までが休日となるので、当ブログマガジンの次回更新は、夏の初めの5月7日、木曜日となります。

indexarrow.gif 長野県の春の特徴 長野地方気象台のウェブサイトより

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