長野県は映画県かもしれません

つぶやき

上田映劇

先週末に上田市の上田映劇という映画館でフィンランド映画を観ました。そんなきっかけがあったので、今回は長野県と映画のいい関係についてお話してみようと思います。

実は日本映画のたくさんのシーンで、長野県でのロケーション撮影が行われています。
あの映画のあのシーンこのシーンと、皆さんが思っているよりもたくさんの名場面が撮影されているのです。その理由は都心から近いこともありますし、風景が多様でさまざまな情景撮影に対応できるということもあるでしょう。たとえば山なみなら、高山から里山までより取り見取りの背景設定が可能です。
また、映画製作を支援するフィルムコミッション(FC)の活躍も特筆すべきものがあります。長野県には実に8つものFCが存在しており、情報交換などで連携も取れているのです。

一方上映の面から見るとどうでしょうか。
長野県の人口当たりの映画館数は、ある調査によると全国6位と言われています。結構多いですね。(100万人当たり6.5館:平成26年)
長野県の特徴は、いわゆるシネコンのほかに古い映画館も頑張っている点です。昭和27年以前から建て替えられずに営業している木造映画館は全国に9館しか残っておらず、そのうちの3館は長野県内にあり、その一つが先の上田映劇で、これは大正6年に建てられたもの。そしてさらに言うと、現在長野市で営業している長野松竹相生座は明治25年に開場、明治30年に初めての映画上映が行われ、現存する日本最古の映画館です。

もっともこういった古い映画館は、レンタルビデオやシネコンに押され実際には苦しい運営を強いられています。この傾向は長野県に限ったことではありませんが、一部のファンによってかろうじて支えられているのが現状です。
古い単館系の映画館は、上映する映画に味のある作品が多いし、映画から受け取る感動の度合いは「どのようなシチュエーションで鑑賞したか」という点も関係するので、その意味でも存在意義が充分にあるというのが、実際に足を運んでみての実感です。

長野県在住の方はもとより県外からいらした方も、ちょっとだけ時間に余裕をもって映画鑑賞をしていただければ「プラスアルファの幸せ」をお持ち帰りいただけるのではないかと思っています。(つかはら)

参考資料:『長野のまちと映画館 120年とその未来』小林竜太郎

参考サイト:長野県フィルムコミッションネットワーク

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