夏の登山シーズンを前に、ひと足早く北アルプス白馬岳の登山口までトレッキングに行ってきました。それは大自然に心癒される道のりでした。
5月末に訪れたこの日は「第56回貞逸(ていいつ)祭・白馬連峰開山祭」が行われました。コロナの影響で3年ぶりの開催です。
それに合わせて行われた記念トレッキングは県外からの参加者も多く、なかには「毎年この日を心待ちにしている」と言う人まで。200名ほどがこのイベントを楽しみました。
滑走スキーヤーたちの姿も
目指す日本3大雪渓のひとつ、白馬大雪渓へ!
前日までの雨が嘘のように上がり、風がさわやかな青空のもと、標高1,250メートルの猿倉荘をスタートしました。
林道の若葉は清々しいほどに眩しく、足元には春の名残りのフキノトウが。途中、風にそよぐ白いニリンソウや薄紫のシラネアオイ、野鳥の鳴き声に気持ちが和らぎます。
動植物たちもきっと、厳しい冬を過ぎてようやく訪れたこの季節を楽しみにしていたことでしょう。
フキノトウ
ニリンソウ
シラネアオイ
雪が多かったこの冬ですから、沢を流れる雪解け水も多く、また、道中何ヵ所かの残雪を前にアイゼンを装着すれば、ちょっとした冬山体験の気分にもなります。
アイゼンの装着をしっかりと
およそ1時間半で目的地に到着。
以前、白馬尻小屋があった白馬大雪渓は一面の雪景色の大パノラマで、雲の上にいるかのような錯覚を覚えるほどです。陽射しに負けないヒンヤリとした空気もなんて気持ちがいいのでしょう\(^o^)/
けれどそこには、数日前に転がり落ちてきたという大きな雪の塊が。
人の身長ほどの高さがあって、近づくとさらにその大きさに圧倒され「これがもし勢いよく斜面を転がってきたら…」と自然の脅威を見せつけられたようでした。
そして振り返れば遠く、戸隠山のギザギザとした奇形も望めるのでした。
この開山祭を皮切りに登山者が増えることから、地元の人たちも登山道を整備してくださっているということでした。
いよいよ長野県も梅雨に入りましたが、夏山シーズンはすぐそこです。大自然が織り成す信州のおいしい空気をいっぱい吸って、パワーチャージしませんか!