真空予冷で鮮度を保つレタス
次に訪ねたのはJA長野八ヶ岳の南牧営農センター(南牧村板橋)です。水分が多いレタスやハクサイは、コンテナ状の冷却槽に入れ、その中を減圧(真空化)することで野菜の中の水分の蒸発を促し、急速に冷やします。真空冷却という方法です。
同営農センターでは主にレタスとハクサイ、それぞれ3列と2列の専用の冷却槽を備えた予冷施設が稼働していました。
「釜」と呼ばれる冷却槽に運び込まれるレタス
一つの冷却槽は間口が高さ2m、幅1.9m、奥行き12mほど。レタスだと10kg入り60箱が載るパレットが9つ入ります。一方の扉から集荷したレタスを押し入れ、いっぱいになったところで扉を閉じ、減圧します。真空ポンプの稼働音が高まり、20分で5度まで冷やします。取り出すのは反対側。扉を開けると「プシュー」と槽内に空気が入る音が響きます。
20分後、反対側の扉から取り出す。レタスは5度に冷やされている
多くは待ち構えていた保冷トラックにそのまま積み込まれ市場へ、一部は計画出荷に従い冷蔵倉庫に入り出荷を待つシステムです。
夏場を中心に圧倒的なシェアを誇る同JAのレタス出荷は10月まで続きます。
次回は、ブロッコリー&レタス産地直伝のいただき方を紹介します。