【直売所レポート! No.08】
さざなみ新鮮市(諏訪市)
いよいよ始まった7年に一度の諏訪大社の御柱祭。
今日紹介するのは、その御柱祭でにぎわう諏訪エリア、諏訪湖畔にある直売所「さざなみ新鮮市」です。
山菜やホワイトコーンなど、
季節ごとに人気の野菜が続々登場
諏訪湖
「さざなみ新鮮市」は、中央自動車道諏訪ICからも、長野自動車道岡谷ICからも車で15分ほどの場所にあります。
国内最大規模を誇るガラスショップ「SUWAガラスの里」に隣接し、観光帰りにも立ち寄りやすい直売所です。
4月のこの時期、地域の生産者さんは畑の作業を始めたばかり。まだ地元産の新鮮野菜の種類も少なめです。
「5月頃からはワラビやタラの芽、コシアブラなどの山菜類が登場しますよ」と、さざなみ新鮮市出荷部会の宮下保範部会長。
その後、6月以降はレタスやキャベツ、グリーンリーフレタスなどの葉もの野菜や、トマト、キュウリ、ナスなどの果菜類が続々と登場します。
7月下旬頃から並ぶトウモロコシも人気商品のひとつ。中でも後山地域で栽培するホワイトコーンは甘みが強く、地元でもファンの多い品種で、毎年楽しみにしている人も多いのだそうです。
農家さんいちおし!
スーパーに並ばない珍しい野菜と加工品
諏訪エリアにはJAの直売所が8店舗あり、生産者約660名が出荷しています。この登録生産者のみなさんは、エリア内8店舗のどこの直売所に出荷しても良いため「さざなみ新鮮市」にも、標高1,000mエリアで生産された高原野菜や、色彩鮮やかな花など多種多様な農産物や加工品が並びます。
塩蔵野菜
乾燥野菜
中には信州らしい加工品もあります。例えば「塩蔵野菜」。秋に収穫した野菜を塩分30%の"漬け物"にし、使う時に塩抜きをして料理するという、冬の長い信州ならではの保存食。また、秋に収穫したダイコンやニンジンなどを細切りして寒風にさらした乾燥野菜もあります。こうした冬場の加工品がなくなる頃、直売所には採れたての野菜が並ぶようになります。
「スーパーには並ばないような、珍しい野菜を作るようにしています」と宮下部会長。気軽に炒りたてを食べられる家庭用ポップコーンのほか、辛みの少ない早生品種の玉ねぎや紫色のジャガイモ「ノーザンルビー」、白や緑色のナスなど、食味や品質はもちろん、見た目の珍しさにも作り手の工夫が現れています。
ポップコーンも出荷している宮下保範部会長
「栽培日誌」を真面目につけて、安心安全をお届け
安心安全への取り組みもされています。
JA信州諏訪では、農薬使用の履歴などを記した「栽培日誌」の記入が徹底されており、出荷前のチェックで不備があった場合は、出荷できないよう制限されているのだそうです。
宮下部会長の農業の先輩である田中文子さん(73歳)は「さざなみ新鮮市」の初代部会長。同新鮮市は、もともと夏場だけの臨時直売所として、平成7(1995)年にテントでスタート。その時の創設メンバーの1人です。現在の建物が完成したのは翌平成8年。
当初は生産者が自分の農産物を対面販売する方法だったそうで、「農作業の合間でしたから大変でしたが、お客さんの顔が見られて楽しかったですよ」と田中さん。創設当初の仲間でもある平林ふさ子さん(79歳)の生産する野菜の出荷をサポートしながら、現在でも、冬場の堆肥づくりを欠かさず、トマトやトウモロコシ、ジャガイモなどを出荷しています。
平林さん(左)と田中さん
天下の大祭でにぎわう諏訪にお越しください!
天下の大祭とも呼ばれる御柱祭は、鮮やかな曳行でにぎわう上社の山出しが2016年4月2~4日から始まりました。今後は、豪快な木落としで知られる下社の山出しが4月8~10日。その後、諏訪湖周辺にある4つのお宮まで、それぞれに曳行する里曳きが5月3~5日(上社)と同14~16日(下社)に、にぎやかに行われます。諏訪へお越しの時には、ぜひ「さざなみ新鮮市」にもお立ち寄りください。
さざなみ新鮮市
さざなみ新鮮市場
- 長野県諏訪市豊田2400
- TEL 0266-53-5552
- 営業時間 9:30〜16:30
- 定休日 8月15日(諏訪湖花火大会)、10月23日(諏訪湖マラソン)、年末年始