【直売所レポート! No.14】
うえだ食彩館ゆとりの里 農産物直売所(上田市)
大河ドラマ「真田丸」の放映もあり、注目度が高まっている上田市。「うえだ食彩館ゆとりの里 農産物直売所」は、上信越自動車道「上田菅平インター」のすぐ近くにあり、関東方面からの来客も多い直売所です。
「朝採りの高原レタスとキャベツは人気なので、お早めにどうぞ」と店長の西澤さん
旬の農産物が満載!
切妻の大きな瓦屋根に小さな越し屋根が重なる和風の建物に、どこか懐かしさが漂う「うえだ食彩館ゆとりの里」。
オープンしたのは平成16(2004)年10月。約100坪の売り場面積があり、店内には地元の新鮮野菜や果物、花などが並びます。出荷する生産者さんはJA信州うえだ管内の441名。
「夕顔」も夏ならでは
ピーマンもカラフル
100坪という広々とした売り場ですが、夏から秋にかけ、野菜や果物の収穫が豊富なシーズンともなると「生産者さんから『並べるところがないよ』と言われることもあるんですよ」と店長の西澤佳晃さん。特に週末ともなると商品棚は旬の農産物が満載です。
なかでも、群馬との県境・菅平高原に近い標高1200mの渋沢地域で収穫される朝取りの高原レタスやキャベツは人気で「週末などは行列ができるほどです」と西澤店長。朝露がついたレタスは見るからに新鮮さが伝わってきて、開店から2時間ほどで「完売」の札に変わることも多い人気野菜のひとつです。
珍しい品種も並べています
売り場には生産者さんたちの工夫もあります。
時期によっては農産物が重複し、特に夏場はナスやトマト、キュウリなど同じ野菜が増えてしまいます。
そこで「品種の違う野菜づくりにも挑戦しています」と、同直売所施設利用組合の会長も務める倉島誠さん(79歳)。ミニトマトやナス、ニラなどを出荷しています。
自宅のミニトマトのハウスでは、赤のほか黄色や紫など色彩豊かな品種のほか「甘さが良いから」とトマトベリーを栽培しています。トマトベリーは、イチゴのように先端が尖っているのが特徴。皮が薄く、甘みが強いことから「出荷するとすぐに売れてしまいます」という人気のミニトマトです。
「完熟した甘いトマトを出荷しています」と倉島誠さん
イチゴのような形のトマトベリー
「同じ商品が並ぶ時期には、少し珍しいものも入れて、お客様に喜んでいただきたいと思っています。このトマトのおいしさを味わってもらいたいので完熟で収穫するようにしています」と倉島さん。畑ではイタリア野菜のナスなども栽培し、自らも楽しみながら出荷しています。
また、同直売所では農産物の包装資材をできる限り統一するようにしています。鮮度を保持しながら通気性を良くし、野菜の水分で内側が曇らない袋に入れることで、消費者に見やすい包装を心がけているのだそうです。
オープン当初は「100円で購入できる農産物直売所としてスタートしました」と、倉島さん。オープンから12年。現在も内税100円を中心に手頃な価格帯で提供しながら、安心安全で新鮮な農産物を販売しています。
地元農産物を使った加工品も
地元産の大豆を使った高野豆腐
上田産のりんごを使った「りんご羊羹」
地元産の農産物のほか、市内で収穫した大豆「ナカセンナリ」を使った高野豆腐や、上田産のリンゴを使った「りんご羊羹」なども販売。
また、建物内には上田東地区営農活性化委員会女性部ローマンの会「おやき工房」があり、手作りのおやきを販売しています。併設する食事処の「しなの木 八日堂」でも地元産の食材を使った料理を食べることができます。
種類の豊富な「おやき」
イベントを開催
8月11、12日はさらに売り場を広くして「花市」を開催
8月11、12日は「花市」、9月10、11日は「JAフェスティバル」、11月には「収穫感謝祭」などのイベントを予定しています。これからはブドウやリンゴなどの果物も収穫期を迎え、売り場はますますにぎやかになります。
真田氏ゆかりの名所や菅平高原など、見どころも多い上田エリア。観光の行き帰りにのぞいてみてはいかがでしょうか?
うえだ食彩館ゆとりの里 農産物直売所
- 長野県上田市住吉380-24
- TEL 0268-26-1050
- 営業期間 通年
- 営業時間 9:00~18:00(1、2月は17:00まで)
- 定休日 無休(年末年始、2月末日は休業)