斎藤さんの農事録
[斎藤さんの農事録]

おいしいビールと農産物のある暮らし 第5回

ユーマの農事録

 

皆さんこんにちは!ユーマです!4月も半ばになり、諏訪地域にも春がやってきました。今年は雪がほとんど降らなかった(今月の頭にどかっと降りましたが、すぐ溶けました)ので、とても過ごしやすい冬の生活をおくることができました。東京では既に桜が満開とのニュースを聞きましたが、八ヶ岳にはまだ残雪が残っています。諏訪地域は長野県の中でも桜の開花が遅い方なのですが、春の訪れは一番標高が低い諏訪湖の湖畔から始まるようです。
今年もいよいよ畑の季節が始まりますね。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

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樹皮と麦芽粕で堆肥の実験

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健康な土です。20年以上バーク堆肥のみの施用でしかも無償毒とのこと。奇跡に近いです

3月24日に木材会社の知人のお誘いで、伊那市の花き(アルストロメリア)農家さんにバーク(樹皮)堆肥の視察に行って参りました。バーク堆肥は上田市でリンドウ農家をしていたときから存在自体は知っていたのですが、実際に使ったことはありませんでした。お話を伺うと、なんとバーク堆肥のみの施肥とのこと。バークと他の有機質が7:3で、もちろん完熟した堆肥の施肥に限ると思いますが、圃場の土を掴んでみるとフカフカしていて適度に保湿力があり、とても健康な土のように見受けられました。八ヶ岳山麓でも林業が盛んに行われていて、樹皮がありふれた廃棄物としてあり、僕の会社もビール造りで麦芽粕が日常的に出るので、現在、樹皮と麦芽粕や酵母を混ぜてバーク堆肥の実験を行っています。うまくできたらホップの圃場に施用して、さらに実験してみようと思います。笑

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アルストロメリアの施設圃場

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堆肥を作っているところ。所々に発酵熱による湯気が

 

 

観光と農業でまちづくり

4月12日に、僕の所属する諏訪圏青年会議所の主催で、「観光をキーワードにしたまちづくり」のシンポジウムが開催されました。茅野市の会場には、講師として観光庁の次長さんや総務課長さんがお見えになり、活発な意見交換ができました。僕も10分ほどお時間を頂き、諏訪地域の観光の現状と課題をプレゼンいたしました。農業は地域のブランディングにおいて最重要の位置づけであると僕は考えています。一番地域性がでるのは地域ごとの食文化で、その根源が地域で生産されるお米や野菜、果物などの農産物だからです。僕もホップという農産物からビールの製造までを手がけていますが、農業からできる「まちづくり」の可能性を改めて感じた一日でした。

ユーマの農事録

 

春めいた日々が続き、外を出歩く方々が増えたなと感じます。本当に良い季節だなと思います。ゴールデンウィークは目と鼻の先、僕もビールを欠品させないように生産を頑張って、平成最後の4月を駆け抜けて参りたいと思います。皆さん、次は令和元年の農事録でお会い出来たらなと思います。引続きよろしくお願いいたします。

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凪の諏訪湖

 

この記事を書いた人

齋藤由馬さん

国内外のクラフトビールを研究後、「誰もが楽しめるビールを造ろう」と八ヶ岳の麓でビール造りに励む齋藤由馬さん。
従来の農家の枠から飛び出し、ホップ栽培から醸造、販売までを手がけるブリューワーに転身。信州茅野からおいしいライフスタイルを提案します。

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