新連載※長野県南佐久郡川上村で高原野菜を生産する野菜農家の新海岩夫さん(56歳)が、これから一年間、月々の農事を綴ります。
新年あけましておめでとうございます。りんご農家の神田さんの後を受けて、これから一年間みなさんに千曲川の源流の里、夏のレタス日本一の産地、川上村からわが家の農事録を送らせていただくことになりました。レタスのこと、農業のこと、農村生活のことなど少しでもわかっていただけたらと思い、お引き受けすることといたしました。よろしくお願いいたします。
わたしの暮らす川上村は、長野県の東の端に位置し、八ヶ岳の裾野から千曲川の源流につながる河岸段丘を含む標高1,100m?1,400mに野菜畑が広がっています。6月の中頃から10月の初め頃までレタスを中心に、10月一杯まで白菜、キャベツなど、およそ40品目を供給する総合産地として、夏秋野菜をみなさんの食卓にお届けしています。
わたしはJA長野八ヶ岳川上支所の有機野菜生産部会に籍を置き、レタスを中心におよそ50ヘクタールの作付けをし、妻と次男(昨年から帰農)の3人で、夏はアルバイトをお願いしながら生産しています。
昨年は地球規模での天変地異が、日本列島にも「災」をもたらしました。自然相手のわたしたちの仕事も、そのつど左右されましたが、改めて新年を迎えて、大きな意味でのみなさんへの食料供給ということも含めて、今年の生産に思いをはせているところです。高原野菜の畑は今、何年かぶり年の瀬に降った雪の下で、静かにまた来る春のために、じっと寒さにたえているところです。
▽長野県の気候・冬の特徴(長野地方気象台)