※長野県下水内郡豊田村在住のりんご農家・神田茂貞さん(37歳)が、月々の農事を綴ります。
12月を迎え、志賀高原の山々が白くなり、朝晩の気温も氷点下となる日が続いております。わが家ではようやくサンふじの収穫を終え、贈答用の荷造り発送を中旬頃までおこないます。
本年は、春先の凍霜害の影響で変形果が目立ち、度重なる台風の風害による枝ズレ、また夏の干ばつで、果実肥大は小玉傾向と、就農以来経験の無いほど天候に左右された年となり、結果的に贈答用のりんごが足りない状態です。全農長野で(ふぞろいな林檎)でPR販売しておりますが、わが家も、通常の倍は家庭用りんごでの販売となっております。
この時期の園地作業としては、土壌改良を行います。春先から収穫を終えるまでは、草刈で土壌管理をしますが、落葉した葉には、害虫の卵や病気の基になる菌がついていることがあるので、深耕します。深耕は、10cm程度ですが、凍害にも効果があるので、わが家では降雪前に実施しております。また、山間地の園以外は、同時に施肥をいたします。年内施肥は全体の7割程度に抑え、状況に応じて春肥や礼肥で対応いたします。
12月は、1年間の反省をし、来期に向け改善する箇所の点検を行う時期でもあります。わたしも、いろいろな機会に1年を反省し、(今月の忘年会予定が12日間もあるので、飲みすぎないよう反省いたします)来期に備えたいと想います。
今回でわが家の農事暦は終わります。わたし自身楽しみながら月誌をつけることができ、天候には泣かされた1年ではありましたが、今後の糧にいたしたいと考えています。ありがとうございました。
▽長野県の気候・冬の特徴(長野地方気象台)