神田さんちの農事録 第8回

※長野県下水内郡豊田村在住のりんご農家・神田茂貞さん(37歳)が、月々の農事を綴ります。

月下旬から本日まで、まとまった雨がなく、この猛暑がいつまで続くかで、りんご農家は、夏期管理の方法を変えなくてはなりません。

土壌管理としては、りんごの樹の葉や果実に影響が及ぶ前から、かん水を行います。これは、晴天が続き、土壌の乾燥が長期になると、樹の体がストレスを感じ、樹体維持のため、果実からも水分を補おうとするためです。

その結果どうなるかというと、果実が小玉となり、商品価値や、品質が低下してしまいます。農家はそのようにならないよう、適期にかん水を行い、土壌水分保持に努めます。

特に若木は乾燥に弱いため、敷きわらをし、水分保持をします。成木の園では、本来草刈をこまめに行うことで、草からの蒸散を防ぐのですが、乾燥、高温状態が続くと、ハダニの発生が多くなりますので、我が家では、ある程度草を残し、樹以外にダニの居場所をつくり、減農薬に努めます。

しかし、日々の病害虫調査で、樹体に影響がありそうな時には、適期の防除をします。この際、ダニ剤は高価ですので、極力使用回数を減らすため、散布のむらがないよう、丁寧に散布します。

早生品種の収穫前管理は、果実に十分光が届くよう、支柱立て、枝つり、徒長枝切りの見直しをいたします。着色管理は、気候の影響が大きく、夜間の温度が20度を下回らないと、なかなか着色しません。我が家では、着色が進むよう、少量の夜間かん水をし、夜の温度を下げるよう努めています。

また、できるだけ葉をつまずに着色させたいので、直接果実に触れている葉のみを摘み、強い葉摘みは日焼けとなるので行いません。また、まんべんなく色づかせるためのりんごの実を回転させる玉回しなども、落果の原因になるので、それが可能な果実にのみ行います。

いよいよ今月下旬から、早生種の収穫がはじまります。農家は、自然災害のないことを常に願っておりますが、新潟、福井をはじめ、全国で台風の被害に遭われた皆さまに、心からお見舞い申しあげます。

長野県の気候・夏の特徴(長野地方気象台)

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