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月に入って里親さんの家では2年に1回だけやることがあります。わたしたちは2年前に一度経験させてもらっているので、今回は2度目。味噌作りです! 信州味噌を自分で作るんです。も〜感激です。とは言ってもそう簡単にできるものではありません。 加工施設を借りて4日間かかります。1日目は、麹用お米を洗い水に浸けておく。2日目は、その米を蒸し、蒸しあがったら広げて少し冷まし、米粉と混ぜた麹菌を上から振り、揉むように混ぜて発酵機に入れる。3日目の午前9時と午後3時には、発酵機に入れてある麹をほぐしながら混ぜる。そして大豆を洗って水に浸しておく。4日目、朝から大豆を煮る。軟らかくなったら水をきってすりつぶす。すりつぶした大豆と麹と塩とを攪拌機(かくはんき)に入れて混ぜあわせる。それから混ぜた物を樽に詰める。簡単に言うとこんな感じですが、量が半端じゃないので、最終日の仕込みは5、6人がかりでバッタバタです。仕込んだ樽もとても重く、男手が無いとできません。
この3月に仕込んだ味噌は、早ければ今年の10月頃に食べられるでしょう。2年前に仕込んだ味噌を、今はとても美味しく食べています。味噌を作って食べるなんて、神奈川で暮らしていた頃には信じられないことです。今年は自分たちの作ったお米を販売しなければなりませんので、その際に味噌のおまけをつけられたらいいなぁと考えているのです。
先月の末には、わたしたちが初めて建てるビニールハウスの資材が届きました。このビニールハウスは、水稲の育苗用ハウスにするもので、4月の初旬には使用するので、すぐに建設に着工しなければなりません・・・しかし、我家の主(勇一)にとっては苦手な仕事のようで、当然のように隣町に昨年就農した友人に助っ人を頼んだのであります。
友人の助っ人の期間はきまっていて7日間位。多品目野菜栽培の彼にとっても、この時期は野菜苗の鉢上げや畑の整地等で忙しいはずで・・・貴重な時間を我家のためにさいてくれるなんて、近くに良き友がいてとっても嬉しく心強いです。感謝!
その友人は、すでに今までにもう何棟ものビニールハウスを建てた経験の持ち主で、彼の軽快で明確な指揮のもとに、我家の主はせっせと動き、あれよあれよと言う間に骨組みが完成し、散水用パイプも設置されて、なんとか助っ人期間ちょうどで、めでたく完成となりました(ホッ)。
このなかには熱いお湯とお米の種=種籾(たねもみ)がはいっています。種を撒く前に、病気の原因になるカビや細菌がついているかもしれないので、あらかじめ種子消毒をしているのです。去年までは消毒液に浸けていたのですが、今年からは写真のごとくに温湯殺菌になったので、農薬の使用が一回減りました。見た目お風呂のようなものに(水温60℃)種もみを10分浸けます。その後も水に浸けて(浸種)温度をさげて、芽だし(催芽)をして、種まきの時を待ちます。
田んぼの準備としてはブロードキャスターと言う機械をトラクターの後ろにつけて肥料を撒きます。それもダンプに肥料を目一杯積んで、補充しながら(補充担当は主人です)ドンドン撒いていきます。肥料が足りなくなると農協に買いに行ってまたドンドン撒きます。一回買いに行くと10万円コース! いったい里親さんの感覚ってどうなっているのでしょう? いずれはわたしたちもこんな感覚になるのかなぁ〜?
いよいよ4月5日。お天気にも恵まれて今期初の種まきをしました。種まきは家族総出で、朝からワイワイとやります。お世話になっている里親さんの家では、水稲栽培が出来なくなった方の田んぼなどで、今年も作付け面積が増えていますので、今年の苗箱数は3,300枚!(浦部家300枚含む)。結構途方にくれる数ですが、4年目ともなるとすっかりその規模にも慣れてきました(恐るべし)。結局5日と6日の2日間で1,500枚の苗を作りました。
こんな辛い農作業のお楽しみは、もちろんお茶の時間です! みんなでハウスの脇でするお茶の時間は格別。コーヒーにお茶、おまんじゅうにケーキに煎餅、欠かせないのは自家製漬物。北アルプスをながめながら春の風に吹かれていると、辛い汗も心地いいものに変わっていきます。
こんな瞬間「長野に来て農業やって良かったなぁ」としみじみ思うのです。