加工品

今年もあの凍りもち作りがはじまっています

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極寒というのは、水の表面が凍るだけでなく、水の裏も凍って氷の厚さが増すのだそうです。1月も下旬になると、いよいよ寒さも底。しかし「寒い寒い」と言ってばかりはおれません。この厳しい冷え込みがあってこその伝統食品が、われらの愛する長野県にはあるからです。

まず寒天。つぎに凍み豆腐。そして今回ご紹介する「凍りもち」もそのひとつです。「凍りもち」は「こおりもち」と読みます。毎年いちばん寒い季節に紹介しているのですが、保存食として、その食べ方のバリエーションの広さからしても、自信を持って長野県がおすすめできるものでありますよ。

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おいしくて、しかも栄養豊かな保存食
凍りもちは、諏訪や佐久、大町など、県内でも特に寒さが厳しいところで伝統的に作られてきました。寒い冬の農閑期に農家が作り、久しく農繁期のお茶受けや離乳食や病気の時の流動食などに使われてきました。

寒さという厳しい自然条件を逆手にとって保存食を作るあたりに、先人たちの知恵としたたかさを感じずにはいられません。

1月に作り完成は3月に
ここに紹介するのは、大町市にある2つの直売所、大町市常盤の「農産物直売所『かたくり』」と同市社(やしろ)の「JA大北社支所直売所」で、いずれもきねつき凍りもちの製造・販売を行っています。

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JA社支所直売所では先週の16日から作業がはじまっていて、直売所の凍餅部会のみなさんが同地区産のもち米「モチヒカリ」を使って凍りもち作りを進めています。

3月上旬まで寒気にさらして乾燥させた後、今年は14個1連で約1300連、720キロの生産を予定しています。販売予定は、直売所が開く3月中旬からで、1連1200円。

寒いところでなくては作れない
一方、直売所「かたくり」の方は今年で生産12年目。一足早く今月7日から作業がはじまり、こちらも直売所の凍り餅部会のみなさんが地元産もち米を使って作っています。

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きねでついたもちを一定の大きさに伸ばして長方形に切り、ひとつひとつを和紙で包んで、5〜10個を一連にします。さらに2晩ほど水に浸し、なるべく寒い夜に水から上げ、その後約2カ月間寒風にさらして、乾燥させて仕上げます。

2カ月も北アルプスから吹き下ろす寒風にさらされるなんて...つくづく「自分は餅じゃなくて良かったな」と誰もが感じずにはいられません。

想像力を刺激する凍りもちも
直売所「かたくり」の凍りもちは、白もちのほかヨモギ、シソ、ブルーベリーと種類も豊富にあります。「いったいブルーベリーの凍りもちってどんな感じなんだろう?」と、それなりに想像は膨らみますが、答えは寒さのゆるむ3月まで我々には分かりません。

こちらは今年は昨年より1000連多い5000連を作り、約1620キロの生産を予定しています。ここの凍りもちは昨年3月に、北アルプスブランド推進委員会が認定する地元のブランド品にも選ばれた栄誉ある逸品です。

凍りもちは10個1連で1000円(予約は900円。2月下旬まで受付)。現在、両直売所とも冬期間休業中ですが、3月中旬から再オープンします。お問い合わせ先は下記まで。

JA大北社支所 農産物直売所
住所 大町市社1757
電話 0261−62−8890(FAX兼用)
ウェブサイト

直売所 かたくり
住所 大町市常盤字須沼
お問い合わせ JA大北ときわ支所
電話 0261−22−0209

凍りもちの食べ方など関連記事:凍りもち――信州の寒さが作る伝統保存食

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農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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