よく冷えたサンつがるで生き返ってください

まだまだ猛暑の続く信州ですが、これから９月、１０月、１１月と多彩なリンゴが次々と登場してきます。その先陣を切るのがこれ。太陽の恵みをいっぱいに浴びた「サンつがる」です。とりわけＪＡみなみ信州管内で栽培される「つがる」は、色づきの良い「初つがる」。その名のとおり、まさに県内の"初陣"として市場に登場です。

つがるはつがるでも初つがる
長野県の南部、天竜川が形成した日本一とも言われる河岸段丘の中心にある下伊那郡豊丘村は、果樹生産がさかんな地域。その天竜川近くにある丸山恒夫（まるやまつねお）さん（５４歳）のリンゴ畑では約１．９ｈａのうち、５０ａで「つがる」を栽培しています。「初つがる」も管内でもいち早く導入し、平成８年から栽培をはじめています。

今年のつがるはおいしさが凝縮
「つがるはもともと色付きが良くない品種のため、熟しているのに赤色の縦じまが入ったようなムラのあるような外見で、夏場のリンゴにふさわしいシャリシャリとした歯ごたえと上品な甘さがあるのに、見た目で損をしているのが悩みの種でした」

丸山さんはそのように言います。１日でも早く市場に出荷することで"初もの"の負荷価値を高めようと導入されたのが「初つがる」でした。本来のつがるに比べ、赤い色が付きやすく、標高の低い地域でも熟度に伴った着色が望める系統です。

今シーズンは春先の低温で１週間ほど開花が遅れた上、凍霜害もあり、本来は中心花を結実させるところ、側花で対応せざるをえないなど、農家泣かせの出だしとなりました。さらに、その後は梅雨や干ばつにより玉伸びが悪く、種が入りにくいなど「今年は全体的に小玉傾向です」と丸山さん。しかも、本来は山の杉や檜の実をエサとするカメムシが、エサ不足から梨や桃、リンゴに飛来したり、熟した実にはカラスや猪、鹿などがやって来たり、猛暑による日焼け果も多発しているため収量は「平年の２〜３割減ではないかと思います」とも。

しかし悪いことばかりではありません。小玉で減収とはいえ、日本列島を包み込む高気圧による連日の猛暑のおかげで「今年のつがるは糖度が高めで、おいしさがギュッと凝縮されていますよ」と丸山さんは満足そう。

おいしいりんごを多くの人に
まんべんなく太陽の光に当てて色ムラのない赤いリンゴにするために、連日の猛暑と炎天下の中でも葉摘みや玉回しは欠かせず、手間のかかる作業は続きますが「多くの人に、おいしいリンゴを食べていただきたいですからね」と丸山さんは言いました。

日を追うごとに赤さを増す畑のリンゴは、手間の分だけおいしさが乗っていくようです。サンつがるの"おいしい時期"は８月２８日〜９月８日までの間。この頃の直売所には食べごろのサンつがるが多く並ぶことでしょう。丸山さんの畑では８月いっぱいで８割の収穫を終える予定で、「つがる」と同時期に収穫している青りんごの「きおう」のほか、今後は「紅玉」「秋映（あきばえ）」「シナノスイート」「シナノゴールド」「ふじ」へと実りが続きます。

冷やして食べてください
「つがる」は冷蔵庫で冷やすと甘みが増し、歯ごたえも良くなります。

暑い日にはさわやかな甘味と酸味のあるリンゴがぴったり。ぜひよく冷やして召しあがれ。

南信州でいま「サンつがる」が購入できる直売所：

みさと果実統合選果場
郵便番号　〒３９９−３２０１
住所　　　下伊那郡豊丘村河野７８０８−１
電話　　　０２６５−３５−６６２７
ＦＡＸ　　０２６５−３５−６３６６
営業時間　９時〜１７時
休業日：年末のリンゴがなくなるころまでは無休
アクセス地図

およりてふぁーむ農産物直売所
郵便番号　〒３９５−０８１７
住所　　　飯田市鼎東鼎２８１
　　　　　（ＪＡみどりの広場内）
電話　　　０２６５−５６−２８２２
ＦＡＸ　　０２６５−５６−２８６２
営業時間　９時〜１８時
休業日：無休
アクセス地図

りんごの里農産物直売所
郵便番号　〒３９５−０１５２
住所　　　飯田市育良町１−２−１
　　　　　（中央自動車道飯田インター前）
電話　　　０２６５−２８−２７７０
ＦＡＸ　　０２６５−２８−２７８０
営業時間　９時〜１８時
休業日：３〜１２月無休（１月・２月は水曜定休日）
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