果物

今年の南水梨は文字通り太鼓判の味わいです

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南信州伊那谷生まれの梨「南水(なんすい)」が10月初旬まで出荷のピークを迎えています。伊那谷は長野県南部を流れる天竜川沿いに南北に広がる細長い盆地で、果物の産地として知られる地域。その伊那谷の南部、河岸段丘の上に広がる飯田市も梨づくりがさかんなところです。飯田市座光寺の今村重信(いまむらしげのぶ)さん(61)の圃場でも、今は収穫に大忙しでした。

南水は果実が大きくて、みずみずしい食感で濃厚な甘さが特長です。「今年は猛暑のおかげで甘みが強く、とてもおいしいから"太鼓判"ですよ」と今村さん。実は、ここ飯田市にあるJAみなみ信州いいだ果実選果場から出荷される梨には、味わいの等級のひとつに、本当に「太鼓判」というグレードがあるのです。

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形と熟度と糖度を光で計測
飯田市の北にあるいいだ果実選果場では、果実のおいしさを見分ける光センサーの付いた選果機がフル稼働中でした。2年前に導入された新型のセンサーで、IDチップを内蔵したトレーに梨が1個ずつ乗り、毎秒6〜7個の早さで光センサーを通過し、果実の形や熟度、糖度などを瞬時に測定します。

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その結果、形と熟度が良好で、さらに糖度が14度以上と判定された「南水」は、最上級の「太鼓判」という等級が付けられて出荷されるのです。また、形は少し劣っていても、糖度14度以上という「南水」には、糖分が優れていることから「優糖生(ゆうとうせい)」の等級が付けられます。

このユニークなネーミングは同選果場が1996年から独自のブランドとして始め、梨のほかリンゴや桃にもそれぞれの基準で「太鼓判」が押されています。「今年の南水は半分近くが太鼓判です」とは、場長の寺沢雅治さん。今シーズンの飯田の梨は、まさしく太鼓判の味わいなのです。

今年の南水はジューシーで甘みが強い
今村さんの圃場で収穫した梨も、その多くが「太鼓判」となりそうです。梨の「南水」は1990年に長野県南信農業試験場が交配した信州生まれの新品種。今村さんが栽培を始めたのは南水の誕生から2年目の1992年のことでした。当時、すでに梨作り22年のベテランでしたが、新種の栽培に苦労は多かったと続けました。

「枝が堅い上に樹勢が強くて言うことを聞かないから剪定が難しくてね。それに結実も悪いから花1つ1つを人の手で受粉させなくてはならなくて。梨はどの品種も手間のかかる木ですが、南水は特に難しかったから、毎年、木と対話しながら樹勢を見て、実を実らせています。一生勉強ですね」

今年は4月下旬の降霜と低温で危険にさらされましたが、今村さんの圃場は防霜ファンなど事前の対策が奏功して難を逃れました。長い猛暑で玉伸びが悪く小玉が多い傾向なのだそうですが、天竜川の水を使った散水の甲斐あって、ジューシーで甘みの強い南水が実りました。

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梨は大きいものを選ぼう
梨の木の下では奥さんの静子(しずこ)さん(57)と、叔母さんの小川アキ子(おがわあきこ)さん(78)が、梨を包んでいた袋を丁寧に外して箱詰めするなど出荷の準備に追われていました。ソフトボールほどの大きさがある南水は、そのジャンボサイズと見た目を裏切らない甘みが魅力。「梨は果実が大きい方が甘くておいしいですよ」と静子さん。

農家から「いいだ果実選果場」に持ち込まれた梨のうち、6割は中京、2割が関西、1割が東京方面へと出荷されていきます。また今年は台湾へ約10トン(5キロ×2000ケース)の輸出も予定しています。

いいだ果実選果場だけでなく、JAみなみ信州のまつかわ南選果場にも直売所が併設されています。ぜひ"太鼓判"クラスの甘くてみずみずしい梨を味わってみてください。


JAみなみ信州 いいだ果実選果場
   〒395−0004
住所 飯田市上郷黒田2540-27
電話 (0265)21-1711

JAみなみ信州 まつかわ南選果場
   〒399−3301
住所 下伊那郡松川町上片桐2267
電話 (0265)37-2855

関連するサイト:

 ・JAみなみ信州

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