果物

シナノゴールドがヨーロッパデビューへ!!

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何度か当ブログでも紹介しているリンゴ「シナノゴールド」。長野県が年月をかけて育成した品種で、甘味と酸味のバランスが絶妙なために近年人気急上昇中のリンゴです。世界中がおいしいりんごを求めていることは間違いなく、このシナノゴールドについてはこれまでにヨーロッパの3つの国の4つの法人から生産と販売の許可を求める申し入れがありました。これを受けて長野県は昨年末、イタリア北部、アルプスの麓にある生産者団体「SKズードチロル」と生産・販売に関する許諾契約を結ぶことになったのです!

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ヨーロッパデビューは2011年
長野県が農産物について、こうした許諾契約を結ぶのは初めてで、今後、現地での試験栽培を経て、早ければ2011年ころからヨーロッパでシナノゴールドが流通することになりそうです。契約の内容は、(1.)SKズードチロルがEU圏内の関連業者へ再許諾し管理すること、(2.)「Shinano Gold」「Nagano Gold」または協議して決定した商標の使用、(3.)EU圏以外での栽培の禁止と逆輸入の防止などの6項目。りんご「シナノゴールド」の海外許諾について/長野県農政部資料pdfdoc.jpg

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シナノの名前が世界に知られる日
シナノゴールドが世界に知られることとなったきっかけは、1997年に長野県で開かれた世界リンゴ大会でのことで、海外の専門家から高い評価を得たのです。今回、シナノゴールドの許諾契約にSKズードチロルのほかにフランス、ベルギーなどの種苗業者3法人からも契約の申し入れがあったわけですが、SKズードチロルのある南チロル地方はヨーロッパ最大のリンゴ生産地ということもあって(年間約70万トンを生産。日本の年間生産量は約80万トン)、経営体としてしっかりしていることや許諾料収入が確実に見込まれることなどから同法人が選ばれました。

これまで南チロルなどヨーロッパの主力品種はゴールデンデリシャスで、日持ちの悪いのが難点だったのですが、シナノゴールドは日持ちも良いため、SKズードチロルでは「ゴールデンデリシャスに代わる将来有望な品種」として期待しているそうです。一方、長野県は、ヨーロッパでシナノゴールドの名前が広く普及することが県のPRにつながればと、こちらも期待しています。

ナガノから世界に羽ばたいたシナノゴールド。ヨーロッパの旅行先で手にしたリンゴがシナノゴールドだったということも数年後には、現実になりそうですね。

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今年はあなたもシナノゴールドを、ぜひ
当然ではありますが、このシナノゴールドは世界だけでなく日本国内からも熱い視線を浴びています。日本農業新聞が主要都市のスーパーや生協、百貨店、卸会社などに行った「2008年売れ筋農産物」アンケートの結果では、果実部門の2008年に売れそうな品目の第3位にシナノゴールドがランクインしています。ちなみにこのアンケートの1位には同じく長野県育成の「シナノスイート」がランクインしており、今年2008年の秋は長野県育成品種に大きな期待と注目が寄せられそうです。

ただ、リンゴ全体で見ると、シナノゴールドもシナノスイートもまだまだ生産量の割合が少ない品種です。おそらくこれを読まれるみなさんのなかにも、まだ食べたことも見たこともないという方も多いかもしれませんが、このようにして注目を浴びることで生産量が増えれば、もっともっと身近なリンゴになるかも知れません。

こちらは の記事です。
農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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