果物

まもなく新月だからあのりんご畑を再訪した

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「おいしい『ふじ』は、どのように見分けるのですか?」

「実は、ほんとにうまい『ふじ』はね、よーく見ると少しデコボコしているんだよ」

りんごをこよなく愛し、りんごに情熱を注ぐ山ノ内町平穏(ひらお)の平穏りんご部会長湯本浩さん(47)は、満足げにリンゴを見上げながら、そう教えてくれました。

「湯本さん?」愛読者のみなさんの中にはこの「りんご部会長の湯本さん」という名前でピンときた方もいらっしゃるかもしれません。そう今年6月に、当ブログ・マガジン「長野県のおいしい食べ方6月20日号」に収録された記事「りんご畑ではいまなにがおこなわれてるか?」に、登場願ったあのときの湯元部会長さんです。

季節の移り変わりを知るためにも、ぜひあの記事とそこに掲載した写真をご覧ください。あのときのりんごの畑は、今まさに実りの秋を迎えて、水無月に訪ねたときのベビーリンゴたちも、多くの時間と農家さんの手間隙によって、見事なまでにたわわに実り収穫を目前に控えていました。

まもなくフルーツ王国長野県より満を持して登場する「コレを食べなくちゃはじまらないリンゴふじ」、泣く子も黙る「サンふじりんご」の近況を、今回も写真と共に報告します!

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この笑顔が 今年の 出来を すべて 物語る

自然災害がなくてよかった年
さて、湯本部会長さんのある畑と申しますと、そこはスキーヤーの聖地として名高い志賀高原。一口に志賀高原といっても広大で、湯本部会長さんのりんご畑が広がっているのは志賀高原は山ノ内町平穏(ひらお)上條地区です。この平穏で穫れるりんごは特に「まるひらりんご」としてりんご通の方にはその名が知られているものなのです。

この秋、湯本部会長さんの畑では、「ふじ」をコンテナ(19キロ〜20キロ)で1500ケース出荷予定しています。

さっそく、湯本部会長さんにお話しを伺ってみましょう。

「今年はどんな年でしたか?」

「何より、自然災害が少なくてよかったよ。大きな雹(ひょう)害や台風が来なくてホッとしているよ」

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あなたが ここに いれば よいのに ねえ

収穫を目前にしてすること
「収穫間近はどんな時期ですか?」

「現在、最後の仕上げでしっかりとした色と味をつける大事な時期なんだ。この、1週間で味がグッとのる。勝負のときだね。一年間の苦労はここで、どうでるか決まる場合もあるから、気は抜けないよ」

「どういう天気だとよいのですか?」

「気温は朝夕冷えて、昼間太陽の秋の日差しりんごの表面に注ぐのが理想的だね。朝夕の気温の差でおいしさが増し、昼間の太陽で色がよりよくなるんだ」

「実際、今はどのようなことをしているのですか?」

「葉摘みと玉回しは欠かせない作業だね」

「葉摘みとは、なにをどうする作業ですか?」

「すべてのリンゴが葉や枝の下になっていないか確認するのさ。なぜなら、リンゴの表面が葉や枝の下になると、日陰になり、日陰の部分だけ色がつかないからね。しかし、この葉摘みも早く摘んでしまうと、葉が養分を蓄えられないからリンゴが美味しくなくなる。まさに、この時期に手際よく、確実に葉を摘まなくてはいけない作業なんだ」

「玉回しとはなんです?」

「リンゴもずーっと同じ方向を向いていると、赤い綺麗な色と逆は色のついていない面ができてしまうでしょう。葉摘みのあと、玉を回すことで色の入っていない面も色をつけるんだよ。ただ、日差しに当てても日差しが強すぎるとリンゴ表面が、人間と同じで日焼けしてしまう。この感覚がむずかしいんだね」

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これが 玉回しの技。 玉を回すことで色の入っていない面も色づける

「これだけの広い畑を短期間で見て周り、的確な作業を進めるには、長い経験と大きな労力が必要なのでしょうね。ところでリンゴのお尻はどうやって色を付けるのですか?」

「リンゴの木の下にシルバーの反射シートを引いてね、日光を反射させるんだよ。農家はさらにおいしいものを作るために、一手間かけることを惜しまないんだ」

この顔を見れば出来の良さがわかる
「今年の出来は?」

「質も量も十分です」

と湯元部会長さんはうれしそう。

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ふじの好きな みなさんに 食べてもらえれば うれしい

「おいしいふじリンゴの見分け方はありますか?」

「おいしいふじは、表面をよーくみると少しデコボコしている。これがうまいよ。また、形は逆さにしても同じ形をしているリンゴを選ぶといいね。味はこれから、冷えてくるとまだまだおいしくなるからね、楽しみにしてください」

「良いリンゴを作るには、春に立派な花芽(花を付ける芽)をつけること。それには、しっかりとした枝、幹が必要。この幹を作るには、土から育てることが必要なんだ。もう、この秋には来年のことが頭にあるんだよ。今の収穫していても花芽が出てくるところが分かるから、来年のリンゴの出来は大よその検討がつくんだ」

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畑は 今 最後の仕上げのときを 迎えている

「りんごを食べてくれるかもしれないみなさんにひと言いただけますか?」

「多くの方に食べてもらいたい、という気持ちでふじを育ててきました。ふじの好きなみなさんに食べてもらえれるとうれしいね。平尾のふじはうまいよ」

と、そこでりんごマスターの湯本部会長はにっこり。

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よく見ると 少しデコボコしているのが おいしい

チャンピオンふじの名をご存じか?
もしかして、読者のみなさんのなかに「チャンピオンふじ」という名前をお聞きになった方がおられるでしょうか?

「チャンピオンふじ」とは、同JA志賀高原の平穏りんご部会のみが生産する、色、形、味などすべてを備えた「ふじ」を選びに選び出したりんごのなかのリンゴのことで「チャンピオンふじ」の名では、限られた販売店のみにしか出荷されていないヴェリー・スペシャルなリンゴのことです。

同地区の生産者でチャンピオンふじを作りたいと思っても、その年には講習会や剪定(せんてい)、土壌調査行い、その後リンゴたちの実績が必要となります。湯本部会長さんの育てた木からは、今年も厳選された「チャンピオンふじ」が各地に運ばれていきます。量は、平尾地区全体の生産量の約1割弱ほどなのだとか。

こうしたチャンピオンふじをつくるべく生産者のひとりひとりが日々産地のレベルアップを目指し努力していることが、志賀高原のリンゴの美味しさの秘密といえます。

ふじを食べる幸せをあなたに
志賀高原のリンゴ「ふじ」。いよいよ夜空の月が新月を迎えた直後の来週から本格的に出荷がはじまります。その他、県内各地からも、生産者のそれぞれの思いが込められたりんご「ふじ」たちが、みなさんに幸せをお届けすることになるでしょう。

各地のリンゴ状況も今後、長野県のおいしい食べ方の「コラム」や「全農長野 JAタウン 僕らはおいしい応援団」で随時更新していきますので、お見逃しなく。

「志賀高原のリンゴ」申し込み・お問い合せ
JA志賀高原 生産部
〒381−0405長野県下高井郡山ノ内町夜間瀬2521
TEL(0269)33‐8103
JA志賀高原ホームページ

「チャンピオンふじ」申し込み・お問い合わせ
平尾果実共選所
〒381‐0401長野県下高井郡山ノ内町平穏4871−1
TEL(0269)33‐4002
※今年の数量はこれから見通しが立つため11月20日以降のお問い合わせが確実です。

参考記事:長野県のおいしい食べ方アーカイブより
indexarrow.gif りんご畑ではいまなにがおこなわれてるか?(2007年06月20日)
indexarrow.gif 高原を渡る風にもリンゴの花の香りがします(2007年05月09日)

 

 

 

 

 

こちらは の記事です。
農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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