残暑真っ盛りの8月ですが、信州は盆が過ぎると風も秋の気配をのせて吹く頃となってきますが、今年はもうしばらくは厳しい暑さが続くようです。遅かった夏の到来を季節も取り戻しているのかもしれません。
間近に迫った収穫の秋といえば食欲、味覚が一年中で最も活躍する時期。山や海での行楽、学校、地域での運動会、芸術に親しむ人たちは、スケッチ旅行や展覧会めぐりも楽しい時節でしょう。
そんな活動的なシーズンを楽しく過ごすには体力を養い、体調を整えることが大事。ちょっと夏バテ気味の方もその第一歩は、食べるものはしっかり食べて、規則正しい生活をおくることです。
やがて到来する秋は、夏の日差しをいっぱいに浴びた自然の恵みが、信州から目白押しに登場する時。信州の秋は、果物が満載。春先から農家が丹精込めて手塩にかけた鮮度よし味よしそして、観て美しい、りんご、ぶどう、もも、なし等々、おいしさもそのままに、みなさまのお手元へお届けいたします。
リンゴの季節はサンつがるからはじまる
今回、紹介する「サンつがる」は、長野県で栽培されているりんごのなかでも"出番"の早い品種。出荷時期は8月〜9月が中心です。
「つがる」というりんごをご存知の方も多いと思いますが、その「つがる」と「サンつがる」が同じものなのか、違うのか、いささか疑問を感じる方もおいでかもしれません。
答えは、りんごの人気品種「つがる」の栽培方法の違いにあります。
サンつがるとつがるの違いは?
りんごの栽培はりんごの果実が小さいうちに特別に袋をかける栽培方法と袋かけをしない方法とがあります。袋は害虫や病気にならないことと、果実の着色を良くして、色上がりを良くするために開発されたものです。
それに対して、太陽光をたっぷり、直接果実に当てて育てた無袋栽培では、見た目は幾分荒削りなところもありますが、甘みと果汁が一段と増して、りんご本来の濃厚な味わいが楽しめます。
長野県は全国の「つがる」の生産量の1/3を占めます。その内、袋をかけずに太陽の光をいっぱいに浴びた「サンつがる」が95%以上を占めます。そして、その年の気象条件によって差もありますが、概ね糖度は13〜14%で、酸度は0.3%前後となっています。
また、このおいしさを表すためのネーミング、「サンつがる」の「サン」はJA全農長野の考えた登録商標です。
さあ信州のりんごを食べてください!
おいしいりんごの見分け方のポイントは「ツルがしっかりしていて、尻まで青みが抜けているもの。そして、皮にハリがあること」ですのでお買い求めの時はちょっと思い出してください。
改めて、りんごの効用を書くまでもありませんが、「An apple a day keeps the doctor away.」(1日1個のりんごは医者を遠ざける)とは、りんごの威力を如実に示した表現といえます。疲労回復、高血圧防止、整腸作用、活性酸素の消去、ミネラルの宝庫、虫歯予防、消臭効果等々と枚挙に暇がありません。
このようにすばらしい機能を持つりんごですが、とにかく、信州産りんごがみなさまの健康増進に、美容に役立つ季節の到来です! どうぞ、この時期しか味わえない「サンふじ」をたくさんお召しあがりください。