
『天高く馬肥ゆる秋』の10月となりました。秋っていいですよネ。もうホントに食べ物が美味しいこと、美味しいこと・・・。みずみずしいナシ、甘味たっぷりの巨峰、ゆでたての栗、山の森にはキノコもたくさん出てきてるみたいだし。そうそう、忘れちゃいけないのが「新米」です、し・ん・ま・い。やっぱり「新米」はいいな。炊きあがったときの匂いからして最高。もうオカズなしで、いくらでもご飯のおかわりがいけちゃう。よおし、決めた! そんな訳で、今回ご紹介する一品はりんご!(ナゼ?) 今がまさに旬の中生種『シナノスイート』をば、みなさまにドドーンとご紹介いたしまーす。
シナノスイートをご存じない
シナノスイートってナニ? とおっしゃる方、まさかもういらっしゃらないですよね。エッ? まだ、おられる? そんなの知らない? 何者ですか、あーた? などとぶしつけな口を叩いて失礼致しました。そうか、まだ自分が思うほど認知されていなかったようですね。まあ、それでこそ宣伝のし甲斐があるってもんです。
では軽くシナノスイートの生い立ちからご説明をば。さよう、シナノスイートはりんごであります。「ふじ」と「つがる」を両親にして、平成5年に生まれた品種です。晩生種のふじ、早生種のつがるとの交配品種という、正に血統書つきの品種なんです。
甘くて美味しいのはあたりまえ
あえていうならば、りんご界のサラブレッドですかね。でもこのシナノスイート、血統書つきだからといって、けしてそこら辺のお気楽なボンボンとは違います。
中身も、そりゃあリッパなものです。果汁タップリと多く、程よい甘味は糖度14〜15%。少ない酸味は、酸度0.3%前後との計測値は、従来の中生種にはない味わいなのでございます。
そうです。神無月10月のこの時期、中生種のりんごは、どちらかというと酸味の強い、「スッパあまイ」りんごが多かったのですが、シナノスイートはその名の示すとおり、「スイート」な、「アマイ」りんごなのです。
今年はきっとお目にかかれます
平成5年生まれのこのシナノスイート、年々出荷量も増えて、今年の計画ではついに20万ケース(10kg箱換算)を超えました。\(^O^)/ スーパーなどの店頭であなたさまにお目にかかる機会も増えたと思います。
長野県内一円で栽培も進み、この爽やかな秋空の下、赤く色づき収穫されるのを今か今かと待っている毎日です。10月上旬から下旬まで出荷は続きます。今年は今まで巡り会えなかったみなさまにも、必ずやいずこかでお会いできることでしょう。
輝け中生種りんご期待の星
実は今回ご紹介した「シナノスイート」には、兄弟がおります。兄弟といっても本当に血が繋がっているわけではありませんがネ。このシナノスイートを真ん中におきまして、前に『秋映(あきばえ)』、後ろに『シナノゴールド』と、長野県生まれの中生種期待の星がぞろりと居並びます。
その名も、人呼んで「ヨ、亀田3兄弟」! そう、興毅と大毅と・・・って違うって! スンマセン、間違えました。その名も、人呼んで「だんご3兄弟」! クシにささって♪・・・ってこれも違うってか! エー、重ね重ねたいへんに申し訳ございません。そう『りんご3兄弟』です(引っ張った割にはフツウだな。汗)。
爽やかな『りんご3兄弟』の面々は、すでに述べましたとおり、いずれも従来の中生種にはない、高い糖度と少ない酸味の美味しいりんごたち。8月早々にはじまる「つがる」等の早生りんごの後を受けて、晩生種のふじへとつなぐ、阪神タイガースの「JFK」もビックリの無敵のトリオといったところでしょうか。
だまされたと思ってお食べください
今の今まで、「りんごはふじに限る。早いモノはすっぱくてイヤだ。」と言っていたそこのあーた! 今年はゼヒ、『シナノスイート』を、そして『りんご3兄弟』をお試しください。
きっとこれまでとは違った感想をお持ちになることでしょう。秋の味覚にまたひとつ、美味しいりんごが仲間入りですヨ!
昼間の暖かさが、まるでウソのよう寒くなる夜も、信州長野では増えてきました。もう、山の方ではストーブにもときおり火が入り、コタツの準備もしていることでしょう。秋の夜長は、ゆっくり家でテレビでも見てようかな。目の前にある美味しそうな「シナノスイート」でも食べながら・・・。