冬の花といえば何を思い浮かべますか? 和では、蝋梅、山茶花・・・。 12月はクリスマス・シーズンなので、ポインセチア、シクラメンなどでしょうか。 今回は、県東部佐久市の生産者を訪れ、クリスマスローズをご紹介します。
クリスマスローズは、ヨーロッパ原産で冬から春にかけて花を咲かせます。雪割草やアネモネ、福寿草などと同じキンポウゲ科に属し、花の少ない時期に咲くので「冬の貴婦人」と呼ばれています。ドイツやイギリスでは、その名の通りクリスマスを祝う花として知られています。
雄大な浅間山の麓に広がる佐久平
佐久市でクリスマスローズを栽培しているのは1軒だけ。 高橋富貴秀さんのハウスにおじゃましました。 "クリスマスローズ"との名前から、12月には蕾をたくさんつけて咲き始めているのでは? と勝手に想像していました。が、「花が咲き始めるのは1月からだよ。でも、ちょっとは咲いているかも・・・」と高橋さん。 その言葉を頼りに、ハウスに案内してもらいました。 ハウスの中は、冬とは思えない、緑豊かな葉が目に飛び込んできました。この中に、咲いた花があるのかしら・・・。
高橋さんが栽培するクリスマスローズは、「アーグチフォリウス」「フェチダス」「オリエンタリス」の3種類。 まずは、「フェチダス」のハウスから。かわいい花が咲いていました。 「フェチダス」は、細かく分かれた葉で、緑色の花が鈴なりに咲きます。
フェチダス
続いて、「アーグチフォリウス」のハウスへ。 「アーグチフォリウス」は、ギザギザのある3裂した葉で、黄緑色の丸い花が咲きます。 高橋さん「これ、咲いているね」。編集部員、早速パチリ。
アーグチフォリウスつぼみ
最後に「オリエンタリス」。 この種類は、改良・交配品種なので、花の色は紫、ピンク、黄、黒など、それこそ色々。 この日は、白い蕾を見ることができました。
オリエンタリス
オリエンタリスの芽
高橋さんに、クリスマスローズ栽培の魅力について伺いました。 「この花は、寒さに非常に強く、冬に花を咲かせ、色々な種類があります。栽培管理が比較的楽で、病気に強い。それに花が長持ちします」
栽培に際して注意していることも教えていただきました。 「夏場の株の管理が大事。日焼けに注意が必要なので、遮光します。また、春先は、アブラムシからの防除も手を抜けません」 研究熱心な高橋さんは、「1月より早く12月には咲かせようと、LED電球を使い日照時間を延ばしてみた」など、いろいろ試したそうです。 「でも、だめだった。不思議なことに1月になると、パッと咲くんだよ・・・」
クリスマスローズを飾りたいなと思った方へ、高橋さんからとっておきの長持ちする方法を教えていただきました。 「クリスマスローズは、花持ちがよいです。花がおじぎをしたら(首が垂れてしまったら)、茎の切り口を40度くらいのお湯につけておくと、上を向きます」 花の少ない冬の間、やさしい色合いの花を長く咲かせてくれるクリスマスローズは、贈りものとしても喜ばれそうですね。 高橋さんのクリスマスローズは、1月ごろから切花にしてJA佐久浅間に出荷しています。 JAの直売所にも並びますが、数量が少ないのでお早めに。 また、高橋さんのところで直売もしています。
■問合せ 高橋富貴秀 TEL 090-8843-2972
こちらは 2016.12.13 の記事です。農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。
マロン
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