祝・初出荷!若松生産者の喜びと緊張と

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来週のクリスマスに向けて、街はクリスマス一色。そうはいっても、この時期、日本人にとって特別なイベントといえば、やはりお正月です。少しずつ準備を進めているご家庭も多いのではないでしょうか。今回は、お正月飾りに欠かせない「若松」についてお伝えします。松飾りやしめ縄、生け花にも使われる若松が、長野県東部に位置する佐久地域から、今年、初出荷されました。

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環境にもやさしい
冬場の新しい取り組み

冬場の農業収入の確保のため、新品種の枝物として5年ほど前から若松栽培への取り組みが始まりました。品種はクロマツで、遊休農地の解消と獣害対策をも兼ねています。中山間地の環境が栽培に適していることや、病害虫被害の少ないことなどから栽培者を募集し、現在は50件の農家が取り組んでいます。昨年、試験出荷した関西市場で品質が認められ、生産に自信をもったそうです。今年は14件の農家が初出荷を迎えました。

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佐久市志賀にある志賀川沿いを進むと、辺りには田んぼが広がり、すぐ近くに山々が迫って見えます。夏場は青々と茂っていてそれはきれいな景色だとか。この辺りの中山間地では今年、鹿やイノシシがおよそ63頭も捕獲されたそうで、獣害の大きい地域です。笠原城址のある笠原山のふもとで若松栽培を始めて、今年初出荷を迎えた2組のご夫婦に出会いました。井出則博さん(65)・美子さん(65)は、則博さんの定年を機に5年前に就農しました。友人の安部稔さん(66)・いつみさん(65)と共同で生産しています。

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選別作業をする生産者のみなさん

「今年が初めてだから、
 なーんにも分からないんだもの。大変よ!」

若松は、種をまいてから商品化まで約4年かかります。(1) 種をまいて、(2) 一本一本手作業で植え換え(定植)、(3) 合間に雑草をとり、(4) 収穫する、と作業行程はシンプルですが、商品化するためには課題もあるそうです。土地に肥やし(栄養)がないと育ちませんが、あり過ぎると木が育ち過ぎて葉が詰まらず、いい商品にはなりません。一般に2サイクル目は品質が安定するそうですが、4年×2サイクルなので8年かかります。

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刈払機で刈り取った松は、水槽や川につけて水揚げをして青々とした状態を維持しつつ、不要な枝を払って形状や長さを規格に合わせる選別作業を、一つひとつ手作業で行います。

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「今年が初めてだから、なーんにも分からないんだもの。大変よ!」と美子さん。枝ぶりや太さによって、若松、盛松(もりまつ)、カラゲ松、ちご松、棒松、小松と分類し、さらに長さによって規格を分けるため、等級としてはかなりの数に分類されます。地元JAの笹井営農技術員が作業場に訪れた途端、「この松は何松? どっちの形の方がいいか?」などと、しばらく声が止まないほど規格についての質問が飛び交いました。

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真剣なまなざしで選別
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笹井営農技術員の指導を受ける

ようやく迎えた出荷の喜び
作業場内の水槽にうっすらと氷が張るほど冷え込んでいましたが、皆さん手を休めることなく作業を進めます。いつみさんは、「何に使ってくれるのかしら? と考えながら作業するの」と、嬉しそうに話してくれました。初めて出荷した日には、お祝いをしたそうです。手間をかけて4年育てた松をきれいに揃えて、ようやく迎える出荷の喜びは格別なんですね。選別された若松は、再び水槽に入れて水揚げをします。規格ごとに箱詰めされた若松は、共選所の保冷庫で保管され、関西の「なにわ花いちば」への出荷を待ちます。

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20131218matsu09.jpg2013年12月23日(祝)午前9時〜午後1時まで、JA佐久浅間海瀬花き温室(佐久穂町海瀬 佐久中央小学校隣)で、正月用の「若松」と「茜ボケ」の直売が行われます! 価格は、1束500円から。親しいお友達への贈り物にするのも素敵ですね。季節の花木で、お正月を彩ってみませんか?

◇直売に関するお問い合わせ
 JA佐久浅間 みなみ中部営農センター
 電話:0267−86−3371

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農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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