来年はこのシクラメンと一緒にすごそう

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いいじゃん!探検隊 特別調査 FILE

気がつけば今年も最後の月師走を迎えて、クリスマスのイルミネーションのなか、既に年末準備の商品が街のあちこちに並んでいる光景は、いかにも日本の12月!って感じですよね。街中のクリスマスを彩るお花で欠かせないのは、ポインセチアと、そう、なんといってもシクラメン! 冬の室内に、パッと鮮やかな色のシクラメンがあると、心が和みますものねえ♪ 最近では品種も多様化し、花びらがフリンジのタイプやガーデニングに人気のミニシクラメン、色も珍しい黄色やパールピンク、グラデーションなど、一言でシクラメンといっても、選ぶのに困ってしまうほどさまざま。きっとこれはクリスマスプレゼントにも、いいかも〜♪♪

 

おっと、いけない!クリスマスを前にシクラメンについて徹底調査をしなければ! 早速、シクラメン生産者のハウスにおじゃまして、お花担当の<いいじゃん!探検隊員2号>が、お話を伺ってまいりました(^^)v

内気ではにかむシクラメン
長野県は知る人ぞ知る、お花の産地でもあります。代表的なものはアルストロメリアカーネーショントルコギキョウに、スターチスキク、そしてシクラメンなどなど。なかでも冬の花として人気のあるシクラメンは、都道府県別でみた出荷量は愛知県に次ぐ第2位!全国の出荷量の2,270万鉢のうち12%を占めています。長野県内では、北は大町市から安曇野市、東御市・佐久市、南は伊那市・飯田市が主な産地となっており、東京、関西地方へ多く出荷しています。

そもそもシクラメンの原種は、地中海沿岸の低木の下や石灰岩の割れ目に自生していたもの。花ことばは『内気、はにかみ』です。

s-house.jpg今回、シクラメン栽培を見学するのはナント初めて!という探検隊員2号が、大変貴重な体験をさせていただいた農園さんは、信州安曇野・松川村のシクラメン生産農家・高田様の栽培ハウス。取材に伺った12月は、一番出荷作業で忙しい時期だったにもかかわらず、本当に快くお話を聞かせていただきました。(感謝です!)

葉を撫でるだけで育ちが違う
まず、ハウスに案内されて、キレイに咲いているシクラメンの鉢が並べられている光景に感動しました。パッと見ても、葉っぱの強さが感じられるくらい、一鉢の葉が丸くビシッっとしていて、高田さん曰く、手のひらで軽く葉を押してみて、パリッとしているものが良く、なんと、シクラメンの葉を1日に何度も撫でてあげるだけでも、全然育ちが違うと教えていただきました。s-sagyou1.jpg高田さんのような栽培のプロの方が日ごろ行っている『葉組み』という作業は、先に出ている葉が広がって新しい芽に日光が当らなくなってしまうのを防ぐため、古い葉を株のまわりに集めて、株の中心に光が当るようにしてあげることなんです。手のかかる大変な作業ですよね。高田さんにお話を聞いていると、今が出荷の真っ最中なのに「種まきをしなくちゃ!」といっていたのを聞いてびっくり!!

そうなんです、今出荷しているシクラメンは、去年植えたシクラメンが花を咲かせているってことなんです。シクラメンは1年間手塩にかけて育てたものを翌年、出荷しているんですね。だから、ちょうど今頃から種まきをはじめるので、去年の花の開花時と同じ時期になるわけなんだ。納得!納得!(へぇ!へぇ!)

s-yell.jpg高田さんのハウスでも、沢山の種類のシクラメンにお目にかかりましたが、中でも目面しい「黄花品種」や「パールピンク」のシクラメンはとってもキレイでした。主に関西方面に出荷されるそうです。それから、高田さんがとても珍しい、一回で2度おいしい♪ 一株から2色の花を咲かせたシクラメンを見せていただきました。これは突然変異だそうですが、近い将来、こんな品種も一般的になるんじゃないかな?s-2pea.jpg

今、ガーデニングの寄せ植えなどで大人気の「ミニシクラメン」も見せていただきましたが、こちらのハウスに入ったとたん、すごくいい香りが漂っていてこれまたびっくり!通常のシクラメンより、ミニの方が良く香るそうです。(知らなかった〜!)

わたしも、こんなにたくさんのきれいなシクラメンを見ていたら、家に飾っていっぱい咲かせたーい!って思っちゃいましたよ。でも、意外とシクラメンって難しいんですよね。購入するときは正に冬。屋内で観賞するので、暖かい暖房の効いた部屋に置いてしまいがち。これが、そもそも失敗の原因なんです。

シクラメンのケアの仕方
シクラメンは比較的低温には強くても、暑さはめっぽう苦手な植物。日中の温度が20℃以上で、夜間も15℃以上ともなると、葉っぱが黄色く変色してしまいます。こんな経験ありませんか?シクラメンにとっての快適環境は、最低温度が10℃くらい保てる場所で日当たりの良い縁側や窓辺が理想。たとえ10℃を下回ってしまっても、凍ることがなければ低温でも日当たりさえ良ければそれほど気にすることはないようです。

そういえば、高田さんのシクラメン栽培ハウスも、ハウスなのに暑くなく、かといって寒くはない、いわゆる「適温」だったっけ!s-mizu.jpg

それから、大切なのは「水やり」。多すぎも少なすぎもダメ。程よい水やりがポイントです。最近では、受け皿タイプや二重鉢タイプの底面給水鉢でお店で売られていますよね。水やりの回数が少なく済むし、水やりのタイミングが分かってとっても便利です。でも怠けちゃいけませんよ。ちゃんと水がなくなる前に補充して、1週間に一度は新しい水に入れ替えてあげましょう。

shikuramen.gifシクラメンは、多年生の球根植物ですから、夏越しを上手に行えば来年も花を咲かせることができます。夏越しは非休眠方法休眠方法があり、非休眠方法は夏に葉を残して、直射日光や雨の当らない戸外の涼しいところに置いて水をあげながら夏場を過ごす方法です。休眠方法は、6月頃からお水を与えずに葉を全て枯らせます。もちろん、雨なども当らないようにして、完全に枯れたら、日陰に移して夏を過ごします。このように頑張って夏を乗り切れば、また来年も、そのつぎの年も、キレイなシクラメンを咲かせることができますよ! 文献では150年生きたシクラメンだってあると「英国シクラメン協会」のウェブサイトに書かれていました。

さあ!皆さんも今年はシクラメンの育て方が分かったところで、ご自分のお気に入りのシクラメンを探し、何年も花を咲かせて、ひと回りもふた回りも大きく育てようじゃありませんか!

よ〜し!私も頑張ってみよっと。(^_^)v
来年の目標も決まった(?)<いいじゃん!探検隊員2号>がお伝えいたしました。

こちらは の記事です。
農畜産物や店舗・施設の状況は変わることもございますので、あらかじめご了承ください。

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